みうらじゅん的思考法!新宿駅ホームで見つけた「マイ遺品」としての優しさ。〜老眼とポケベルと、銀河鉄道の忘れ物「そこがいいんじゃない!」〜
皆さん、お疲れ様です。 2025年も、いよいよ「閉店ガラガラ」(古!)の時間が近づいてきましたね。
この時期になると、世の中「来年の抱負は?」なんて意識高い系の言葉が飛び交いますけど。
正直、僕ら世代にとっては「抱負」なんて重たい荷物、もう駅のコインロッカーに預けてしまいたい気分ですよ、ホント。
🚃先日、新宿駅のホームで最終電車を待っていたんです。
ビル風がヒュ〜ッと吹き抜けて、タイツ(昔で言う股引ですね)を突き抜けてくる。この寒さはもはや「冬」というより、神様から与えられた「修行」です。
👽未知との遭遇
ふと横を見ると、僕と同世代のサラリーマンが、への字口でスマホを睨みつけている。老眼が進んでいるんでしょうね、スマホをグーッと突き出して。
そのポーズ、まるで宇宙船と交信してるみたいで、傍から見るとちょっと面白い。

でも、本人は必死。
その必死な顔を見ていたら、なんだか急に「あぁ、俺もあんな顔して毎日戦ってるんだな」と、妙な連帯感を覚えちゃいまして。
🎡世界で一番不毛なレジャー
最近のSNSとか見てるとね、つい「あいつは昇進した」とか「あいつの家はデカい」とか、そんなことばっかり目に入ってくる。
これ、誰かが提唱していた「絶賛・比較三昧(ひかくざんまい)」の状態。
他人と自分を比べて、勝手に落ち込むという、世界で一番不毛なレジャーです。
でもね、ふと思ったんですよ。
この年になって「本当の自分」なんて探したって、見つかるのはせいぜい、ちょっと加齢臭のするくたびれたおじさんだけですからね。
「あぁ、俺、ここにいたわ」って。
でも、そこがいいんじゃない! 完璧じゃないからこそ、愛嬌がある。
それが僕ら世代の「ロック」なんです。

🍫あの赤いパッケージの安いやつ。
そんな「比較三昧」の最中に、小さな事件が起きました。 隣の彼がカバンをまさぐった拍子に、コロッとチョコの箱を落としたんです。
最近のオシャレな高カカオじゃなくて、僕らが子供の頃からある、あの赤いパッケージの安いやつ。
「あ、ヤバい」という顔をして彼が拾おうとするんだけど、腰が固まってるのか、動きがカクカクしてて。
もはや人間工学を無視した「不自然な舞い」ですよ。
そこへ、イヤホンをした今どきの若者がスッと現れて、無言でチョコを拾って彼に手渡した。
おじさんは「あ、あぁ……」と、消え入りそうな声で会釈。
若者は、一瞬だけニカッと笑って、また雑踏に消えていった。

🚃その瞬間、僕の脳内で「銀河鉄道」が発車しましたね。
これ、哲学的に言うと「優しさのストック」なんです。
目には見えないけれど、この冷たいホームには、無数の「善意の糸」が、まるでデコレーションの電飾みたいに張り巡らされている。

🏆もう僕らは主役じゃない
僕たちが「孤独だなぁ」「もう主役じゃないなぁ」と打ちひしがれている時、実はその糸の一端を、どこかの誰かが「そこがいいんじゃない!」とばかりに、手繰り寄せている。
僕たちはもう、人生という映画の「主演男優賞」は狙えないかもしれない。
でもね、「助演男優賞」とか「特殊効果」とか「ケータリング担当」としては、最高にいい味が出てきたと思いません?
📷ソフトフォーカス
老眼だって、近くの小さな悩みを見るんじゃなくて、遠くの誰かの幸せをぼんやり眺めるための「ソフトフォーカス」だと思えばいい。
腰が痛いのは、大地を踏みしめて生きてきた証拠。
🐎というわけで、僕の2026年の抱負はこれに決めました。
「立派な人間を目指さない。
立派な『大道具』として、誰かの背景になろう」
🚙マイ遺品
あなたが家族のために飲み込んだ小言や、部下のミスをこっそり被ったあの瞬間。 それらは全部、あなたの「マイ遺品」(みうらじゅん提唱)として、この宇宙のどこかに刻まれています。
🏅誰にも褒められなくても、僕が「グッときた!」と勝手に認定します。
さて、電車が来ました。
ドアが開く音は、まるで「お疲れ、一杯やってきなよ」という合図です。
今夜は、一番安い発泡酒じゃなくて、ちょっとだけ奮発して「プレミアム」なやつを買いましょう。
🍘飲まない人は高級な和菓子でも。
そして、洗面所の鏡に映った自分の、その「自分探し」の果てに見つけた、くたびれた顔に向かって言ってやるんです。
「お前、なかなかいい奴じゃん!」って。🧏
孤独に打ちひしがれている場合じゃない。
僕たちはみんな、同じ「銀河鉄道」の乗客なんですから。
それじゃあ、
温かくして寝てください。
良いお年を。
草の根クリエイター
もうソウ太郎

