【ファジサポ日誌】203.マッチング ~ 百年構想L第15節 ファジアーノ岡山(V・ファーレン長崎戦) マッチレビュー ~
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ゴールデンウィーク最終日ではあったが、前日から長崎スタジアムシティを楽しむ岡山サポーターの姿がSNS上でも目立っていた。
その中には岡山県知事や一部の県議会議員の姿もあったという。
公務、プラベートの別はともかく、長崎スタジアムシティの試みは人口減少社会における「街の新たな賑わいづくり」の有力事例として注目を浴びている。
歴史ある観光地長崎と岡山を単純比較することは出来ないのかもしれないが、スタジアムづくりとはまちづくりである。
岡山の場合、議論の初期段階にあるが、それが故に商業色の強いスタジアムにするのか、それとも総合スポーツパーク的なスタジアムになるのか、この点については早期にビジョンが定まればとは思う。
なぜなら建設に伴う合意形成プロセスも資金調達方法も全く異なってくると考えるからである。
1.試合結果&メンバー
ファジアーノ岡山初の長崎スタジアムシティでの一戦は、1-2の敗戦となった。前回のホーム戦(●0-1)に続き、長崎には百年構想リーグでシーズンダブルを喫することになった。
2026-27シーズンを踏まえるとシーズンダブルは喫したくなかったというのが本音である。

岡山は前節広島戦(〇1-0)からスタメン8人を変更して臨んだ。
連戦の最中ということもあるが、その中でRCB(48)立田悠悟の続戦が目立つ。今の岡山の最終ラインにとって彼が欠かせない存在になっていることが分かる。コンディションを考えればどこかで休養を摂ってほしいとは思う。
また、前節広島戦後、MF(41)宮本英治、FW(40)河野孝汰の2選手が対戦相手への配慮を欠いたポーズをとってしまい、その様子をクラブが公式インスタグラムにアップしてしまうという事態が発生した。
クラブは迅速な対処を行い、対戦相手の広島にクラブとして、そして選手会も両選手の謝意と共に謝罪を行った。
この2人の欠場が謹慎的な要素を含むのかは不明であるが、いずれにしても一度外すことは必要であったと推察される。
長崎も前節名古屋戦(●1-2)からスタメン5人を変更した。
開幕からスタメンが続いていたCH(5)山口蛍のベンチスタートは目立った。
2.レビュー
連戦中ということもあり、簡易的なレビューになる点をご容赦いただきたい。
少ないチャンスを確実にモノにした長崎に対して、課題である決定力不足を露呈し、ミスから失点した岡山であった。
こうしたゴール前の決める、決めないの側面のみにアプローチするとそれのみで話が終わってしまう。
岡山としてはそうした論点で帰結させない試合運びが必要であった。
この観点から考えるなら、今日のスタメンにまずヒントはあった。
基本配置のみを見れば、3-4-2-1同士のミラーゲームになる。
ここにいかにズレをつくるかという点が重要になる。
岡山は前半から保持時に3-1-4-2の立ち位置をとる場面が増えていた。最近、後半途中から攻撃を強化するために採用しているフォーメーションである。
岡山としてはズレをつくることも重要であるが、出来るだけ前方に選手を配置したいとの意図の方が強いとみている。
ズレという観点では、CH(5)小倉幸成にゲームメイクさせる。両IHが長崎のCB、WB間に走っていけるという点など効果的に機能している面もあった。
また、2トップの関係性においてもRST(22)一美和成とCF(98)ポポは収める、抜けるといった役割を適宜上手く分担できていた。
しかし、岡山として仇になったのは意外にも(98)ポポのデキが良かったことではないかと考える。彼がサイドに流れずにして、長崎3CBを前にしてすんなりとボールを収めることが出来た、そしてボールをロストしなかったことで岡山の攻撃が単純に彼に集約されてしまった。
もちろん、それで収まって突破できたのであれば問題はないように思えるのだが、彼が長崎陣内で時間をつくれたことが、結果的に岡山の速攻の目を摘んでいたようにも見えた。よって、岡山にも長崎陣内で時間をつくれたのであるが、長崎も自陣に戻る時間が十分に与えられていたのである。
攻守ともにゴール前の強度にこだわる長崎にとってこれは好都合であったと考える。また、(98)ポポがLST(8)江坂任のサポートさえ得られれば単独で長崎ボックス内に進入できることから看板であるWBの攻め上がりも少なくなっていたように見えた。
この点は長崎のサイド攻撃がLCB(22)翁長聖が加わる人数的に分厚い左サイド、そしてRWB(3)関口正大のようにドリブルで持ち運べる選手もいたことから岡山のWBが普段よりも守備対応に力を割く必要もあったからと考える。
51分に(98)ポポの強烈なミドルで1点差に迫った岡山は、最終的に2トップをCF(99)ルカオと(9)レオ・ガウショのコンビにする。
木山監督はリードされた展開でいわゆる強い選手を並べる傾向にはあるが、正直なところあまり機能した試合は観たことがない。
結局、(99)ルカオがライン間に下りてボールを受けて(9)レオにパスを出す、サイドに流れてクロスを上げようとする場面が目立ったのであるが、やはりパサータイプのチャンスメーカーではないので、そのパス、クロスの精度はお世辞にも高いとは言えなかった。よって、前線で(9)レオが孤立することになった。
一方、こちらも途中出場のLIH(66)西川潤は前々節の名古屋戦のように中盤底からのゲームメイクも行っていたが、自身が前方に出ると前が詰まってしまうこともあり、広島戦のような効果的なチャンスメイクは出来なかった。
木山監督もブラジル人選手の特性、組み合わせについては言及しており、今後ベストチョイスが生まれることに期待したいが、(9)レオに関してはやはり下りて高い精度でポストプレーが出来る(22)一美やこの試合であれば思い切って(66)西川と組ますのも面白かったと考える。
2トップの組み合わせは基本的に柔と剛で考えたい。
3.まとめ
前線を中心に戦力の充実もみられる岡山であるが、構想リーグ終盤において選手の組み合わせという悩みが各ポジションで発生している。
これは、選手の特性、能力を最大限にチーム戦術に組み込み木山ファジにおいては、難関パズルのような難しさがあると考える。
地域リーグラウンド残りの3試合で一定の回答を出すことが出来るのか、注目したい。
今回もお読みいただき、ありがとうございました!
※敬称略
【自己紹介】
雉球応援人(きじたまおうえんびと)
J1ファジアーノ岡山、J3ギラヴァンツ北九州レビュアー
レビュー作成が趣味を超えてライフワークになりつつある。
J1定着と総合型スポーツクラブへの成長を図る岡山、念願のJ2復帰へ向けて再チャレンジに挑む北九州の戦いぶりを追っていく。
日々勉強、分析、解析、解釈、更に磨いていきたい。
岡山在住の開業社労士。今年も日常に追われる。
鉄道ファンでもあるが、最近は鉄分不足が続く。
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