見出し画像

武器商人 秘書オリガのノートブック#89: 「DDoS攻撃はなぜ防ぎ切れないのか」

今回は「DDoS攻撃はなぜ防ぎ切れないのか」について見ていきましょう。

文句ばかりいってもしょうがないので「DDoS攻撃はなぜ防ぎ切れないのか」について見ていきましょう...

DDoS攻撃 ー> こないだJALさんや三菱UFJさんがやられたサーバー攻撃です。

_*_*_

「DDoS攻撃はなぜ防ぎ切れないのか」

DDoS攻撃を完全に防ぎ切るのが非常に困難である理由は、技術的、構造的、そして運用上の複数の要因が複雑に絡み合っているためです。主な理由を以下に詳しく解説します。

1. 正規のトラフィックとの区別が困難

DDoS攻撃の巧妙な点は、攻撃トラフィックが正規のアクセスと非常によく似ていることです。例えば、大量のコンピュータからウェブサイトにアクセスを集中させる攻撃は、一時的にウェブサイトが人気を集めてアクセスが集中した場合と区別がつきにくい場合があります。

  • ボットネットの利用: 攻撃者は「ボットネット」と呼ばれる、大量のマルウェア感染したコンピュータ(ゾンビコンピュータ)を操ります。これらのボットネットは、正規のコンピュータと同様にウェブサイトにアクセスするため、IPアドレスだけを見て攻撃と判断するのは困難です。

  • 分散された攻撃元: 攻撃元が世界中に分散しているため、単一のIPアドレスからの攻撃を遮断するだけでは効果がありません。次々と異なるIPアドレスから攻撃が継続されるため、根本的な解決になりません。

2. 攻撃手法の多様性と進化

DDoS攻撃は、単一の手法ではなく、様々な手法を組み合わせて実行されます。攻撃者は常に新しい手法を開発しており、防御側もそれに対応していく必要があります。

  • 様々なレイヤーへの攻撃: DDoS攻撃は、ネットワーク層、トランスポート層、アプリケーション層など、通信の様々な階層を標的にできます。それぞれに異なる防御対策が必要になります。

  • 高度な攻撃手法の出現: 近年では、より巧妙な攻撃手法も登場しています。例えば、アプリケーション層を標的とした攻撃は、正規のウェブアクセスと区別がつきにくく、防御がより困難です。

3. リソースの非対称性

攻撃者と防御側のリソースには大きな非対称性があります。攻撃者は、数千、数万、あるいはそれ以上のボットネットを利用して攻撃を仕掛けることができますが、防御側は限られたリソースでそれを防ぐ必要があります。

  • 攻撃の増幅: 攻撃者は、少ないリソースで大きな攻撃トラフィックを生成する「増幅攻撃」を利用することがあります。例えば、DNSリフレクション攻撃やNTPリフレクション攻撃などがこれにあたります。

  • 防御側のコスト: 大規模なDDoS攻撃に対抗するためには、高価な専用の防御システムや帯域幅の増強が必要になります。中小規模の組織にとっては、経済的な負担が大きくなります。

4. インターネットの構造的な問題

インターネットは、元々分散型でオープンな構造を持つように設計されています。これは、検閲耐性や柔軟性を高める一方で、悪意のある攻撃に対する脆弱性も生み出しています。

  • グローバルなネットワーク: インターネットは国境を越えたグローバルなネットワークであり、攻撃元の特定や法的措置が複雑になる場合があります。

  • 匿名性: インターネット上では、匿名性が比較的容易に確保できます。攻撃者は身元を隠して攻撃を行うことができ、追跡を困難にしています。

5. 完全な防御は現実的ではない

上記のような理由から、DDoS攻撃を完全に「防ぎ切る」ことは、現状では非常に困難です。まるで、家の周りに無限に押し寄せる小さな蟻の大群を完全に駆除しようとするようなものです。完全に駆除することはほぼ不可能に近いですが、蟻の侵入を大幅に減らし、被害を最小限に抑えることは可能です。

_*_*_

では、DDoS攻撃に対して何もできないのか?

いいえ、決してそんなことはありません。DDoS攻撃を完全に防ぎ切ることは困難ですが、被害を大幅に軽減し、影響を最小限に抑えるための対策 は数多く存在します。

  • DDoS対策サービスの利用: 専門のセキュリティベンダーが提供するDDoS対策サービスを利用することで、攻撃トラフィックを検出し、軽減することができます。

  • トラフィックの監視と異常検知: ネットワークトラフィックを常に監視し、異常なトラフィックパターンを早期に検知することで、攻撃に迅速に対応できます。

  • ファイアウォールやIPS/IDSの導入: ファイアウォールや侵入検知/防御システム(IPS/IDS)を適切に設定することで、一定レベルの攻撃を防ぐことができます。

  • コンテンツ配信ネットワーク(CDN)の利用: CDNを利用することで、ウェブコンテンツを複数のサーバーに分散し、オリジンサーバーへの負荷を軽減できます。DDoS攻撃の標的がCDNに分散されることで、攻撃の影響を緩和できます。

  • キャパシティプランニング: 通常時よりも余裕のあるネットワーク帯域幅を確保しておくことで、一時的なトラフィックの増加に対応できます。

  • インシデントレスポンス計画の策定: DDoS攻撃が発生した場合の対応手順を事前に策定しておくことで、迅速かつ適切な対応が可能になります。

100歩譲って「IPスプーフィング」されたとしても少しぐらいはやはり対抗できると思います。

まとめ

DDoS攻撃を完全に防ぎ切ることは非常に困難ですが、それは決して対策が無力であることを意味しません。重要なのは、多層防御 の考え方に基づき、様々な対策を組み合わせることで、DDoS攻撃による被害を最小限に抑えることです。攻撃は常に進化するため、防御側も常に最新の脅威情報にアンテナを張り、対策をアップデートしていく必要があります。

みなさんもこんなのをみれば、のんきに憲法9条があれば安全などときれいごとを言っていられません: ↓

パラレルワールド新聞 : 「CYBERTHREAT REAL-TIME MAP」 <ー 世界のDDoS攻撃生中継は一般人でも見ることができます|武器商人秘書:オリガの資料室

日本が何もしなくとも、相手は攻撃を仕掛けてきます。

日本はターゲットとして毎日世界ランキング5-20位ぐらいで推移してます。 JALさんが狙われた時には相当ランクが上がったと思います(苦笑)。

落ちぶれても、またターゲットとして価値があるようです。 

参考:
諜報業界用語: 「IPスプーフィング」 <- こなだJALさんがこれを使われましたね(恐らく)|武器商人秘書:オリガの資料室

諜報業界用語:  「DDoS攻撃」 <ー DoS攻撃のお友達|武器商人秘書:オリガの資料室

いいなと思ったら応援しよう!