読書散歩|人よ、花よ、|今村翔吾|軍神 楠木正成を父に持つ息子の決意とは
今村翔吾さんの最新作『人よ、花よ、』を読みました。
ひさしぶりに胸を熱くし、時おり涙しながら没入しました。

南朝のために戦うつもりはない。
戦が終わるなら北朝に降るのも吝かではない。
和議による両朝一統を模索したい。
軍神と崇められた楠木正成を父に持つ嫡男 多聞丸(楠木正行)が主人公です。
父が討死した湊川の戦いから10年。
21歳になった多聞丸(正行)が母 久子と「父・楠木正成」を語り合うところから物語が始まります。
(この会話の中で鎌倉討幕から朝廷の南北分断、楠木正成が如何に最期を迎えたかを読者は知ることができます)
父の死後、楠木家の当主となり、楠木党を率いることになった嫡男 多聞丸(正行)は、「英傑の子、英雄の子、忠臣の子」としての期待を一身に背負い、敷かれたレール、すなわち〔南朝の将として北朝を討つ〕という使命に疑問を持ち悩み続けています。
度重なる南朝からの出仕の要請ですが、多聞丸(正行)はこれを拒否。
戦の終結を目指す手段として北朝に降ることを決心します。
... なのに、なぜ!?
※
多聞丸が母に語る『桜井の別れ』から、まだ序盤(第三章)だというのに涙で文字が霞みました。
幼い多聞丸(11歳)を補佐して楠木党を守り続けてきた大塚惟正。カッコイイ!! 野田の親仁もね。
弟の次郎(楠木正時)、いとこの新兵衛(和田行忠)と新発意(和田賢秀)兄弟、吉野衆の青屋灰左と譽田惣弥、郎党の石掬丸、そして忘れてはならない多聞丸の愛馬 香黒。
登場するキャラクター全員が魅力的!!
(今村翔吾さん作品の魅力でもある)
(史実としての)結末は知っている。
それでも、誰ひとり欠けることなく生きていてほしいと願わずにはいられない。
終章「人よ、花よ、」というタイトルを見ただけですでにウルウル😭です。
壮絶な最期を覚悟してページをめくったけれど、ラストは心の中で今村翔吾さんに「ありがとう」と言いました。
読後...。
「その時は還俗して楠木家の当主になれ」
と言われた、三男 虎夜叉丸(楠木正儀)のその後が知りたくなりました。
楠木家の菩提寺・観心寺と御母上の楠妣庵観音寺に行ってみたい!。
そして、今村翔吾さんが日頃からおっしゃっている....『大河ドラマ』
是非この作品で観ていみたいです!!
(配役は誰にする? 妄想が止まらない 😅)

※
今村翔吾さんが出演された関西ローカル番組
ABC朝日放送『news おかえり』2025年4月16日(水)放送
【『人よ、花よ、』出版】
直木賞作家・今村翔吾さんと巡る最新作小説の舞台「奈良・吉野」


黒門
公家・大名であってもここから先は馬や籠を降り、槍を伏せて歩いたそうです


吉野・南朝皇居をあとにして、楠木党が向かった京の手前、四條畷の戦いの舞台となった場所に鎮座する四條畷神社。

御祭神 楠木正行公
配祀
楠木正時公、楠木正家公と御子息、和田賢秀公、和田新兵衛公、和田六兵衛公と御子息、大塚惟正公、畠山興三公、畠山文郎公、野田四郎公と御子息、金岸某公と御子弟、関住良圓公と御子息、三輪西阿公と御子息、河邊石掬丸公、譽田某公、阿間了願公、青屋刑部公(総勢24名)

御祭神 大楠公夫人
楠木正行公の御母上が祀られています
参詣日 2025年4月27日
※
