哲学研究 改訂研究マップ――独自理論の統合から、既存哲学領域に基づく研究体系へ2026年9月改訂
■ 1.研究の目的
本研究は、世界、人間、認識、関係、時間、行為、責任などの哲学的問題について、既存哲学の研究蓄積を基盤として理解を深めることを目的とする。
これまで筆者は、経験、看護、音楽、物語、歴史、AIとの対話などを起点として多数の独自概念・独自理論を形成してきた。その過程で、構造哲学、人間存在論、構造人間哲学、持続哲学などの研究系列が生まれた。
しかし現在は、独自理論を増やして巨大体系へ統合することよりも、それぞれの問いを既存哲学の研究領域へ戻し、先行研究との共通点・差異・限界を検討する方向へ研究方針を変更する。
したがって本研究マップでは、
既存哲学領域 → 個別の問い → 筆者の研究系列・分析枠
という順序を基本構造とする。
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■ 2.中心問い
世界と人間はどのように存在し、認識され、関係し、時間の中で変化し、選択し、生きるのか。
この中心問いを一つの独自哲学によって説明するのではなく、複数の既存哲学領域から検討する。
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■ 3.哲学研究全体構造
哲学研究
│
├─ Ⅰ 哲学的人間学
│
├─ Ⅱ 構造主義・構造論・関係論
│
├─ Ⅲ 認識論・現象学
│
├─ Ⅳ 時間・記憶の哲学
│
├─ Ⅴ 倫理学・行為論・社会哲学
│
├─ Ⅵ 科学哲学・哲学的方法論
│
└─ Ⅶ 哲学史・既存哲学者研究
独自研究系列は、この既存領域の内部または交差領域に位置づける。
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■ 4.Ⅰ 哲学的人間学
中心問い
人間とはどのような存在なのか。
扱う主題は、
人間存在、身体、感情、理性、関係、孤独、時間、有限性、喪失、選択、責任、生の意味などである。
人間存在論
人間存在論は、哲学全体を統合する上位体系とはしない。
現在は、
哲学的人間学の内部に形成された筆者の研究系列
として位置づける。
主要な問いは、
* 人間はどのような存在なのか
* 人間は一人で生きられるのか
* 人間は関係によってどのように形成されるのか
* 人間は時間の中でどのように変化するのか
* 喪失や傷つきを抱えながら、どのように生き続けるのか
である。
2026年7月の人間存在論研究マップでは、人間、信仰、音楽、構造、関係、時間、持続、記憶、責任、存在が一つの体系として整理されていた。今後はこれらをすべて人間存在論に包含せず、それぞれの既存研究領域へ再配置する。 phase_B_54_actual_maps.csv
構造人間哲学
構造人間哲学は、人間を、
関係・時間・身体・感情と理性・認識・再調整
から読む分析枠として位置づける。
独立した哲学体系というより、
哲学的人間学 × 構造論
の交差領域として扱う。
過去の研究でも、構造人間哲学は哲学的人間学・実践哲学などとの交差点として位置づけられていた。 note記事コレクションの研究マップ化と「論文の女性キャラクター化」画像設計
実存哲学研究
「実存哲学」は筆者独自の哲学名ではなく、既存の実存哲学研究として扱う。
筆者が現在考えている、
傷つき、距離、不完全性、有限性、選択、援助の限界、修復可能性
などの問いを、既存の実存思想と比較して研究する。
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■ 5.Ⅱ 構造主義・構造論・関係論
中心問い
個々の対象は、それ単独ではなく、関係や構造によってどのように成立しているのか。
主要テーマは、
構造、関係、差異、体系、意味、境界、変化
である。
構造哲学
構造哲学は、以前のような巨大独自哲学としては扱わない。
過去の構造哲学研究には、構造、観測、関係、時間、認識、制約、変化、持続、継承、境界まで多数の概念が含まれていた。 research_map_meta_analysis_2026-08-27.xlsx
現在はこれを分解し、
構造主義・関係論等を先行研究とする構造論的分析枠
として再定位する。
筆者の形成史としては構造哲学が先に形成され、後から構造主義との比較を行ったため、
構造主義から直接生成した
とはしない。
一方、現在の学術的位置づけとしては構造主義・構造論を主要な先行研究とする。
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■ 6.Ⅲ 認識論・現象学
中心問い
人間は世界をどのように知り、世界はどのように現れるのか。
扱うテーマは、
認識、経験、現象、観測者、身体、他者、生活世界、認識条件、解釈、再認識
である。
主な研究対象として、
* フッサール現象学
* 認識論
* 身体と経験
* 他者経験
* 生活世界
* 現象と存在の区別
* 認識の限界
を置く。
過去の「存在認識理論」などの独自名称については独立理論として維持することを目的とせず、既存の認識論・現象学・存在論との比較対象として研究史に保存する。
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■ 7.Ⅳ 時間・記憶の哲学
中心問い
人間と世界は時間の中でどのように持続し、過去はどのように記憶され、現在へ作用するのか。
主要テーマは、
時間、持続、記憶、喪失、痕跡、継承、再構成
である。
ベルクソン研究
時間・持続・記憶については、ベルクソン研究を主要な既存哲学研究の一つとして位置づける。
ベルクソン研究では、時間、持続、記憶、行為、自由、創造、生命などを既存哲学として整理してきた。 ベルクソン哲学研究マップの学術的検証と改訂案
持続哲学
持続哲学は現時点では独自分析枠として残す。
ただし、
新しい哲学分野を創設した
とは位置づけない。
既存領域としては、
時間の哲学
+記憶の哲学
+哲学的人間学
+倫理学
との交差領域に置く。
研究史上、真田幸村研究を契機として形成され、その後クロノ・トリガー、ゼノギアス、FFVIIなどの人物・物語研究へ適用された系列として保存する。
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■ 8.Ⅴ 倫理学・行為論・社会哲学
中心問い
人間は何を選び、その行為の結果をどのように引き受けるのか。
扱うテーマは、
自由、選択、責任、行為、他者、関係、承認、対話、倫理
である。
個別テーマとして、
* 道徳的責任
* 行為主体性
* 選択
* 覚悟
* 他者への影響
* 関係倫理
* 援助と非介入
* 承認
* 対話
を扱う。
「覚悟の哲学」「責任論」などは、現時点では独立哲学体系とせず、
実存哲学・倫理学・行為論の研究テーマ
として扱う。
既存哲学研究として、
ヘーゲルの承認論
ブーバーの対話哲学
などをここへ接続する。
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■ 9.Ⅵ 科学哲学・哲学的方法論
中心問い
理論はどのような条件で成立し、どこで破綻し、どのように修正されるべきか。
扱うテーマは、
理論、仮説、反証、境界、限界、不確実性、検証、概念変更、理論変更
である。
過去の「反証哲学」では、理論、条件、境界、破綻、再観測、反例、誤用、検証などが扱われていた。 phase_B_54_actual_maps.csv
今後は独自の「反証哲学」としてではなく、
科学哲学・認識論・研究方法論
として再配置する。
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■ 10.Ⅶ 哲学史・既存哲学者研究
この領域は全研究を横断する。
現在までの主要対象には、
* ヘーゲル
* ブーバー
* ベルクソン
* フッサール
* 構造主義
* 実存哲学
などがある。
今後も新しい独自哲学を先に作るのではなく、
既存哲学を読む
→ 問いを理解する
→ 自分の研究と比較する
→ 重複を確認する
→ 必要なら独自概念を縮小・修正・廃止する
という順序を基本とする。
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■ 11.現行研究系列
現時点で独自名称を維持する研究系列・分析枠は、以下を中心とする。
人間存在論
哲学的人間学の内部研究系列。
構造人間哲学
哲学的人間学と構造論を接続する分析枠。
持続哲学
時間・記憶・継承を扱う分析枠。
構造哲学
構造主義・構造論・関係論との比較を前提として再定位中の分析枠。
これらも固定的な最終理論とはせず、既存研究との比較によって縮小・改訂・統合・廃止されうる。
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■ 12.保留研究
以下は現行体系には組み込まない。
極限存在論
保留。
生存存在論
保留。
今後、哲学的人間学、実存哲学、ヤスパース等の既存研究との比較を行った上で、独立性を再評価する。
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■ 13.廃止・研究史アーカイブ
「知の地図」期に形成した旧独自理論群は、現行哲学体系から廃止する。
また、以前の巨大構造哲学体系についても現行体系とは区別する。
ただし、それらの記事・図・概念は削除するのではなく、
研究形成史を示す史料
として保存する。
したがって、
廃止 = 誤りとして抹消すること
ではない。
それらは、
生成 → 試行 → 統合 → 問題発見 → 再編
という研究過程を示す資料となる。
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■ 14.哲学研究から分離する領域
以下は哲学研究の下位系列には置かない。
静寂・間研究
→ 独立領域として別途整理。
音楽・写真・絵画
→ 芸術・表現研究。
物語・ゲーム・アニメ
→ 物語・文化研究。
看護
→ 看護研究。
AI
→ AI・人間―AI研究。
信仰・聖書・神学
→ 宗教・神学研究。
これらの領域で哲学的問題が生じた場合には、哲学研究との横断的接続として扱う。
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■ 15.現在の研究原則
現在の哲学研究では、次の順序を基本とする。
Question
→ Existing Philosophy
→ Primary Text / Scholarship
→ Comparison
→ Interpretation
→ Limited Original Framework
→ Re-observation
つまり、
問いから始め、既存研究を確認し、その後に必要最小限の独自枠組みを残す。
以前の、
経験
→ 独自概念
→ 独自哲学
→ 巨大統合
という研究形成とは異なる。
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■ 16.現在の哲学研究の位置
現在の哲学研究は、
独自哲学体系を完成させる研究
ではない。
むしろ、
自ら生じた問いを既存哲学の歴史と照合し、人間・世界・認識・時間・関係・行為について理解を深めながら、過去に形成した独自概念の位置と限界を再評価する研究
である。
したがって現在の基本構造は、
既存哲学
+ 個人的・臨床的・文化的問い
+ 比較研究
+ 必要最小限の独自分析枠
となる。
