「AIツール選びは枝葉」――AI仙人が約30サービスを用途別評価、Claude CodeやChatGPTを高評価し「AIと働くスタイル」の確立を訴え
このNoteは、2026年2月13日に公開されたAI仙人の動画に関するものです。
簡潔な要約:
AI関連の情報発信を行なうAI仙人が、急増する生成AIサービスの中から、初心者から中級者が押さえておくべき約30のツールを用途別に紹介した。ChatGPTをビジネス上のアイデア検討、Claudeを文章作成、Claude CodeやCodexをコーディング、NotebookLMを資料ベースの情報整理、Manusを汎用AIエージェント、Circlebackを会議の文字起こし・タスク整理などで高く評価。一方、Microsoft CopilotやObsidianなどについては用途や利用者によって評価が分かれるとの見方を示した。
画像・動画・音声分野ではMidjourney、Kling、Vidu、ElevenLabs、Sunoなどを取り上げ、生成AIがテキスト処理だけでなく、映像、音楽、音声、アニメーション制作へ急速に広がっている状況を説明した。また、DeepSeekなどダウンロード可能なモデルや、パソコンを操作して作業するAIエージェントにも触れ、AIの利用形態そのものが変わり始めているとの認識を示した。
最終的には、個々のAIツールの優劣は短期間で変化すると指摘。「どのツールが一番か」を追い続けるより、AIと一緒に仕事をする方法を身につけ、人間の業務プロセスにAIを組み込むことの方が重要だと結論付けた。
【初心者から中級者へ】無限にあるAIツール「今知っておくべきもの」をまとめた
詳細な要約:
1.AIツールは「無限」、約30サービスに絞って紹介
対談は、生成AIサービスが次々と登場する一方、話題になったツールが短期間で使われなくなる状況を踏まえ、「これだけ知っておけばAIに詳しくなれる」というツールを紹介してほしいとの聞き手の要望から始まる。AI仙人は、AIツールは「誰でも作れる」ため事実上無数に存在するとし、自身の使用経験も踏まえて約30サービスを紹介すると説明した。
2.ChatGPTはビジネスの壁打ちや未知の業界の調査に高評価
最初に取り上げたChatGPTについては、生成AIの「王道」と位置付け、特にビジネスでの利用を高く評価した。事業アイデア、市場調査、顧客企業に関する分析など、一定の深さが求められるテーマで有用だと説明。コンサルタントなどが、自分自身は詳しくない建設、不動産など顧客側の専門領域を理解する際にも活用できるとの考えを示した。
一方、Microsoft Copilotについては評価が厳しく、ChatGPTと同じ名称のモデルであっても能力に差があるとの見方を示した。ただ、Microsoft製品を標準採用する企業では利用しやすいなど、企業環境との親和性には一定のメリットがあるとした。GitHub Copilotについても、CursorやClaude Codeなどを利用できない企業環境では現実的な選択肢になると説明している。
3.Canva、Notion AIは非エンジニアにも使いやすい選択肢
Canvaについては、AI機能の追加によってデザイン経験の乏しい人でも一定水準の制作がしやすくなったと評価した。
Notion AIは、社内のプロジェクト管理やナレッジ管理にAIを組み合わせ、蓄積したメモや情報を検索・生成に活用できる点を紹介。個人より組織での情報共有に向くとの見方を示し、特にプログラミングに詳しくない利用者には有力な選択肢になり得るとした。
4.n8nは業務自動化に有効、運用コストには注意
n8nは、プログラムを書かずにAIを含むワークフローを構築できるツールとして紹介された。例えば、受信メールをAIに判定させ、重要なメールだけをLINEなどへ通知するといった業務フローを構築できるという。
AI仙人は機能自体を高く評価する一方、企業案件で本番運用に移行するとコストが大きくなる場合があるとして、料金面への注意を促した。
5.音声生成と音声入力、ElevenLabs・Aqua Voice・Typeless
音声分野ではElevenLabsを代表的な音声生成AIとして紹介。AIによる声の生成が声優業界などに及ぼす影響にも言及した。
一方、音声「入力」ではAqua Voiceを強く推奨した。キーボード入力を音声に置き換えることで入力速度を高められるとしており、聞き手も実際に課金して利用し、便利だと評価した。
Typelessも音声入力ツールとして紹介され、特にスマートフォンでの認識精度を高く評価。両者は、生成AIそのものというより、人間がAIやコンピューターに指示を与えるインターフェースを効率化する道具として位置付けられている。
6.NotebookLMは情報整理の「バランスブレーカー」
特に高い評価を受けたサービスの一つがNotebookLMだった。PDFやYouTubeなどの資料を読み込ませ、それらを根拠として質問に回答させることができ、回答時に引用元を確認できる点を評価した。
さらに、スライド、音声コンテンツ、レポートなどの作成にも対応すると説明。大量の資料を集約する「辞書」や「第2の脳」のような使い方が可能で、無料で利用できる機能の完成度が非常に高いとの見方を示した。
7.Grokはリアルタイム情報、Sunoは音楽生成
Grokについては冗談を交えながら画像生成機能を取り上げる一方、実用面では最新情報やSNS上の「生の声」を収集する用途に言及した。聞き手も、最新情報の把握にGrokを利用していると説明した。
Sunoは音楽生成AIとして紹介。対談では著作権を巡る訴訟や音楽会社との関係についても話題となり、生成AIの普及が既存コンテンツ産業との摩擦を生んでいることにも触れた。ただし、この部分の訴訟・提携に関する発言は対談内の説明であり、文字起こしだけでは事実関係を確認できない。
8.「文章ならClaude」へ評価が変化
Claudeについては、特に文章作成能力を高く評価した。AI仙人側は、以前はGeminiを評価していたものの、最近はコンサルティングや広告関係者との意見交換などを通じ、「文章能力ではClaudeが最も優れている」と考えるようになったと説明した。
この発言は、動画全体の重要なテーマにもつながっている。すなわち、AIサービスの評価順位は固定されたものではなく、数カ月単位でも入れ替わるという認識である。
9.Perplexityは検索、Cursorはコーディングの有力サービス
Perplexityについては、論文などアカデミックな情報検索やレポートの探索に強いとの評価を紹介した。
Cursorについては、独自の基盤モデルを持たないAI製品の中でも長期間存在感を維持しているとして、「最強の一角」と評価した。ただし、インターフェースがコード中心であることから、後に登場するManusなどに比べるとエンジニア向けという位置付けになっている。
10.Midjourney、Kling、Vidu――画像から動画・アニメ制作へ
生成コンテンツ分野では、Midjourneyを画像生成の定番として紹介し、動画生成への展開にも触れた。NovelAIについても画像生成用途を中心に取り上げたが、対談では成人向け表現をめぐる冗談が大部分を占めた。
動画生成ではKlingを高く評価し、特に激しい動きを伴うアニメーション生成に強みがあると説明した。Viduについても、比較的長い動画を作成でき、音声表現にも特徴があると紹介。生成技術がこのまま進歩すれば、個人でもアニメ作品を制作できる可能性があるとの期待を語った。
11.Manusは非エンジニアにも扱いやすい「何でもできるAI」
汎用AIエージェントではManusを特に高く評価した。アプリを作成してサーバー上に展開するところまで実行できるほか、スライドの生成後に文字などを部分修正できる点を利点として挙げた。GenSparkも同種の有力サービスとしたが、個人的にはManusを推奨するとしている。
Cursorがコードを扱うエンジニア向けの画面構成なのに対し、ManusはChatGPTに近い感覚で利用でき、初心者にも触りやすいと説明。また、Web上の画像を取得し、それを利用して手順書を作成するといった使い方も紹介した。
12.DeepSeekから「ローカルLLM」へ
DeepSeekについては、中国発のAIで、ChatGPTに近い用途を持ちながら、モデルをダウンロードして利用できることを大きな特徴として説明した。パソコン上にモデルを置き、インターネット接続に依存せず動かす「ローカルLLM」の考え方も実演を交えて紹介している。
ここでは、生成AIが「企業のWebサービスにアクセスして使うもの」だけではなく、モデルそのものを自分の環境で動かす選択肢が広がっていることが示された。
13.Obsidianは知識整理に強いが「好みが分かれる」
Obsidianについては、Markdown形式で情報を保存でき、AIとの連携もしやすいことから、思考やメモを細かく整理したい利用者には適していると評価した。
ただ、AI仙人側は自身の仕事のスタイルとは合わないとして、積極的には利用していないと説明した。機能上の問題というより、情報を緻密に蓄積・整理することを重視するか、直接成果物を作ることを重視するかという「思想の違い」だとの位置付けとなった。
14.Claude Codeを「King of AI」と高く評価
動画の中でも最上位の評価を受けたのがClaude Codeだった。通常のClaudeとは性質が異なるとして別枠で紹介し、現時点では「最強」「King of AI」と表現。聞き手も実際に使い始め、利便性の高さを実感したと応じている。
一方、Claude Co-workについては、パソコン上のフォルダと接続してファイルを扱えることや、より視覚的で親しみやすいインターフェースを特徴として紹介。Claude Codeの黒いターミナル画面に抵抗がある非エンジニアには、Co-workのようなGUI型の環境が使いやすいとの見方を示した。
15.Codexはコード生成・レビューで「最強格」
OpenAIのCodexについても、Claude Codeと並ぶ「最強格」のコーディングエージェントとして評価した。エンジニアには特に推奨でき、コードレビューにも活用していると説明。一方、日本語による曖昧な指示の理解ではClaudeに分があるとの個人的な感触も示し、きれいなコードを生成したい場合などにCodexが有力だとした。
16.Circlebackは会議を横断して文字起こしとTo Doを管理
Circlebackは、会議に参加して文字起こしを行ない、タスクを整理する議事録AIとして紹介された。
Google MeetだけでなくZoomやTeamsなど複数の会議サービスを横断して利用できることを利点として挙げ、日本語の文字起こしやTo Do抽出の精度も高いと評価した。AI仙人自身も有料利用しているという。一方、無音部分や曖昧な音声を不自然に補完する文字起こし特有の問題もあると指摘した。
17.高度な開発ではLevin、中国系AIには価格面の強み
「Levin」と文字起こしされたコーディングAIについては、高度なコード理解や解決困難な問題で使う「切り札」として紹介された。非常に高性能と評価する一方、従量課金で費用が大きくなることから、一般利用者向けではなく、高度な開発を行なうエンジニアが難問に直面した際に限定利用するのが現実的との見方を示した。
また、中国系の「GLM」と文字起こしされたサービスについては、Cursorに近いコーディング用途と低価格を評価。一方、中国製サービスについてはデータ管理や情報セキュリティーへの懸念も口にした。さらに、モデル性能以外では中国勢のサービス設計や価格競争力が高まっているとの認識も示した。
18.AIが「回答する」段階から「パソコンを操作する」段階へ
終盤では「Moltbot」などと文字起こしされたAIについて、パソコンを自動操作しながら作業を進めるエージェントとして紹介した。コードが公開され、ローカル環境でも利用できる点などを「革命」と表現した。
対談ではさらに、AI同士が自律的に通信する未来や、人間がその挙動を把握できなくなる可能性など、AGIやシンギュラリティーを巡る議論にも発展した。ただし、この部分には推測や伝聞が多く含まれており、技術的事実というより、自律型AIの発展に対する出演者の期待と懸念として捉える必要がある。
19.用途別の結論――「何をしたいか」でAIを使い分ける
動画終盤では、それまでの議論を基に用途別の推奨ツールをまとめた。出演者の評価を整理すると、画像生成はGemini系、スライド作成はNotebookLMまたはManus、編集を重ねるスライドはManus、コーディングはCodex・Claude Code・Levin、コードレビューはCodex、難解なコード解析はLevin、文章作成はClaude系、会議記録はCircleback、Webサイト制作はAntigravity、ビジネスアイデアの壁打ちはChatGPTという使い分けになる。
企業環境では、Microsoft中心の会社ならMicrosoft Copilot、Google中心ならGemini、セキュリティー上の制約が強い企業での開発ならGitHub Copilotという整理も示された。
20.結論は「最高のAIを探すこと」ではなく「AIと働ける人になること」
約30のサービスを比較した対談だが、最後に示された結論は、特定ツールのランキングそのものを否定する内容だった。
AI仙人は「どのツールがいいか」は本質ではなく、個別ツールの優劣は「枝葉」にすぎないとの考えを示した。実際、自身も数カ月前にはGeminiを高く評価していたが、現在は用途によってChatGPTやClaudeなど別のサービスを推しており、評価は短期間で変化していると認めた。
そのため重要なのは、新しいAIが登場するたびに乗り換えることではなく、「AIと一緒に何かをする」「AIと融合して仕事をする」という仕事のスタイル自体を確立することだと強調した。
動画全体を通じた主張は、生成AI市場が「万能な一つのAIを選ぶ段階」から、文章、調査、コーディング、会議、画像、動画、音声、業務自動化などに応じて複数のAIを組み合わせる段階へ移りつつあるというものだ。同時に、ツールの勢力図が急速に変わる以上、個別製品の操作方法だけを覚えるのではなく、仕事をAIに分解して任せ、人間とAIの役割を組み合わせる能力こそ、中長期的に重要になるとのメッセージで締めくくられている。
