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アスペルガー夫に今日は何を言われる?―そんな朝が終わった理由

夫に何を言われても、揺れない日が来るなんて、思ってもいなかった。

あの日、一泊の出張から帰ったら―—家が空っぽでした。

その体験の”お陰”で(”せい”ではありません・笑)、私の心が揺れなくなるなんて、そのときは思ってもいませんでした。


毎朝、夫の言葉を受け取る準備をしていた

外がまだ暗い、4時ごろに目が覚めます。

アラームより早く、不安で起きてしまう朝が続いていました。

夫からは、廊下ですれ違っただけで、舌打ちをされます。こちらが「おはよう」と言っても返事もありません。存在を無視される感じがします。そんな毎朝が続いていました。

「今日は何を言われるだろう」「どんな”お叱り”を受けるのか」

一日の始まりに、私の頭の中にあったのはいつも夫のことでした。夫のルールを外れないように、夫の気分を損ねないように、起き上がる前から全部を考えていました。

恐ろしかったのです。夫の言葉が、本当に怖かったのです。今日のことを思うだけで、心がギュッと縮こまっていました。

何かを間違えたら、また批判のメールが飛んできます。また人格を否定されるような言葉が来ます。息子の前では、普通の元気なお母さんとして振る舞わなければ、笑顔でいなければ。夫が出勤するまでの時間が、ただただ重かったのです。

夫に対する怒りがわくまでもなく、ただただ怯えていました。

そして、夫の言葉に毎日揺れていました。


それは「夫への対処法」ではなかった

転機は、突然やってきました。

一泊の出張から帰ったら、家が空っぽでした。

冷蔵庫も洗濯機も、タオル一枚まで、何もありませんでした。部屋の隅に私の服だけが積まれていて、息子も、いませんでした。夫が、私の出張の日に合わせて、引っ越し業者まで手配して家中の荷物と息子を連れ去っていたのです。

でも、不思議なことがありました。

空っぽな家の中で、頭だけは妙に冷静でした。感情が追いつかないまま、弁護士の友人に電話をかけていました。彼女に言われるままに、部屋の写真を証拠のために撮って、翌日からやるべきことを整理していました。

最初は混乱していました。息子を取り戻すための手続き、調停、空っぽな家の家財道具を揃えること。やることは山ほどありました。

でも、少し時間が経つと、気づいたことがありました。

夫のことを、冷静に見られるようになっていました。

今まで夫の言葉のひとつひとつに揺れていた私が、ようやく「この人はこういう人なんだ」と、少し離れた場所から見られるようになっていました。夫の言葉を受け取る前に、私の中に「私を見ている場所、時間」ができたのです。

私の心が揺れなくなったのは、「夫への対処法」を身につけたからではありませんでした。

物理的な距離ができたことで、初めて自分の立ち位置が見えてきた—そう思っていました。でも今振り返ると、距離が先ではなかった。「自分の立ち位置を意識し始めること」が、先にあったのかもしれません。距離が取れなくても、そこから始められる。

それまでは、毎朝の舌打ちと無視の中で、夫の言葉が届く前に全力で「受け取る準備」をしていました。そこに「私」がいる余地は、なかった。

夫の言葉に揺れていたのではなく、自分の中に自分がいなかったから揺れていた、というか夫の言動にしか目がいかなかった—そのことに、ようやく気づきました。


揺れなくなった後のこと

毎朝舌打ちをされ、無視されながら、それでも家を整えて、仕事をして、子供に向き合ってきました。誰にも言えずに一人で抱えて、一人で考えて、それでも毎日ちゃんとこなしてきました。

もしかしたら、あなたもそんな風に心をすり減らしていませんか?旦那さんの言動に心を揺らしていませんか?

旦那さんから否定的な言葉を投げかけられたりすると、心が揺れてしまうのは、当然のことだと思います。

でもね、一つだけ伝えさせてください。

旦那さんの言葉を受け取る前に、あなたがいます。あなたの心があります。この感覚を取り戻すことが、旦那さんの言動に揺れにくくなるための第一歩だと思うんです。

私のクライアントさん達にいつも言っていますが、「旦那さんは変わりません!」
だから、旦那さんに対する正しい対処法を探して、完璧にマスターしようなんて思わなくていいんです。

ただ、旦那さんのナイフのような言葉が飛んでくる前に「今のあなた」がいる、「今のあなたの心」がある、どうかそのことを覚えておいて下さいね。

自分をギュッと抱きしめてあげてもいいです。
「よくやっているね」と声をかけてあげてもいいです。

そうすると、あなたが、あなたの心が、ほんの少しだけ強くなってくれると思います。ちょっとだけ力がわいてくると思います。

そうすると、旦那さんの言葉を待たずに、あなたが、動けるようになっていき、見える景色も変わっていくと思うんです。

あの日、空っぽな家でたった一人で動いていた私のことを、後から振り返ってみると、「あの時、私は自分の足で立っていたんだ」と思うんです。

揺れなくなったのは、そのずっと後のことです。一夜にして変わったわけではありません。でも、あの日から何かが変わり始めていたんだと思います。

今日も、あなたは旦那さんの言葉でつらくなったかもしれません。その一日の重さを、私は知っています。

少しだけ思い出してほしいのは、旦那さんの言葉が届く前に、「あなたがいる」「あなたの心がある」ということ。
今日はそれだけで、十分です。


今日のひと言✨夫の言葉が届く前に私がいる

お一人で、ずっと頑張ってきたんですね。

誰にも話せないまま、誰にもわかってもらえないまま、それでも毎日を続けてきた――その努力は、間違っていなかったと思います。少し時間がかかっても、遠回りになっても、自分と向き合い続けてきたこと自体が、あなたの中の力になっています。

すぐには変わらなくていいのです。ただ、「自分の感情に、自分の言葉で触れる」時間が少しずつ増えていくと、何かが変わり始めることがあります。

この記事が、その最初の一歩になれたら、うれしいです。


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