「保活って何すればいいの」から抜け出す、逆算スケジュールの作り方
1. 「保活、そろそろ始めた方がいいよ」と言われた日から
先輩ママや職場の人から「保活、もう始めた?」と聞かれて、「保活(ほかつ、保育園に入るための活動全般のこと)って、具体的に何をすればいいんだろう」と、言葉だけが先に浮かんでくる時期があります。私もそうでした。妊娠中、まだ出産すらしていない段階で「保活」と言われても、正直ピンときていませんでした。
検索すると、「情報収集」「園見学」「申し込み」というざっくりした流れは出てきます。ですが、それぞれを「いつまでに」「どの順番で」やればいいのかは、自治体によって細かく違っていて、一般的な情報だけでは自分の状況に当てはめられませんでした。子どもが生まれる前から動いた方がいいのか、生まれてからでも間に合うのか、そこすら分からないまま、時間だけが過ぎていく感覚がありました。
この記事は、私が実際に何を、いつ、どの順番でやったかを、逆算のスケジュールという形でまとめています。
2. 先に外しておきたい人
このnoteは、次のような人にはあまり向いていません。
すでに候補園を絞り込んでいて、見学の予約や申し込み書類の準備段階に入っている人(この記事は、もっと前の「何をすればいいか分からない」段階を対象にしています)
認可外保育園や企業主導型保育のみを検討していて、認可保育園の申し込みプロセス自体が不要な人
4月入園ではなく、年度途中の入園を考えている人(申し込みの仕組みやタイミングが変わってくるため、この記事とは前提が異なります)
逆に、「保活」という言葉は知っていても、自分が今どの段階にいて、次に何をすればいいのか分からず止まってしまっている人には、実感を持って読んでもらえると思います。
3. 全体の流れを3ステップで
先に地図を見せておきます。細かい話に入る前に、迷ったらここに戻ってきてください。
自分の自治体の「入園の仕組み」を、一次情報で確認する(自治体ごとに申し込み時期や点数の仕組みが違うため)
復職予定日から逆算して、申し込みまでのスケジュール表を作る(なんとなく動くと、締め切りに間に合わなくなります)
点数に関わる行動を、締め切りより前倒しで動かす(直前に動いても間に合わないものが多いです)
ここまでは無料で読める部分です。ここから先は、実際に自治体の資料をどう入手して、どうスケジュールを組んで、何を前倒しで動かしたかを、具体的に書いていきます。
4. 手順を1つずつ、実物つきで
手順1:自治体の「保育利用のしおり」を入手する
保活の第一歩は、自分が住んでいる自治体の「保育利用のしおり」(自治体が発行する、入園申し込みの仕組みや点数の付け方をまとめた冊子)を手に入れることです。私はここで一度つまずきました。妊娠中にネットで探しても、最新版が見つからず、去年の情報なのか今年の情報なのか区別がつかなかったんです。
自治体の公式サイトで「保育利用のしおり」または「保育施設利用申込みのしおり」を検索する
見つからない場合は、区役所・市役所の保育課の窓口に電話して、最新版の入手方法を聞く
郵送または窓口受け取りで、最新版を手元に置く
しおりが見つかったら、まず「申し込みの締め切り日」と「点数の仕組み(基準指数・調整指数)」のページだけ先に読みます。全部を最初から読み込もうとすると情報量が多すぎて挫折するので、この2点に絞るのがコツでした。
手順2:候補園をリストアップし、見学の優先順位をつける
しおりで自治体の仕組みが分かったら、次は候補園を決めていきます。私は最初、自宅から近い順に見学予約を入れていったのですが、これは非効率でした。
自宅・職場からの通える範囲を地図アプリで確認し、候補園を5〜8園ほど書き出す
各園の定員・現在の空き状況(自治体のサイトや窓口で確認できることが多いです)を調べる
「入りやすさ」と「通いやすさ」のバランスで、見学の優先順位をつける
人気の園だけを見学していると、その園に落ちたときの次の候補が手薄になります。私は、倍率が高そうな園2つと、比較的入りやすそうな園2つを、あえて両方見学するようにしました。
見学に行って驚いたのが、お腹の大きい、明らかに妊娠中の方が何人も見学に来ていたことです。「まだ生まれてもいないのに、もう見学?」と最初は正直ぎょっとしたのですが、激戦区ではそれが普通の動き方だと後で知りました。自分はどこかのんびり構えていて、都会の保活をなめていた部分があったと思います。地域によって温度差がかなり大きいテーマなので、周りの動き出すタイミングを見て「まだ早いのでは」と自分の感覚だけで判断しない方がいいと感じました。
手順3:復職予定日から逆算したスケジュール表を作る
保活で一番つまずいたのがここです。「早めに動いた方がいい」とは分かっていても、具体的にいつ何をすればいいのか、最初は全く見えていませんでした。
復職予定日(または希望する入園時期)を確定させる
その入園時期の申し込み締め切り日を、しおりで確認する
締め切り日から逆算して、「見学」「就労証明書の取得」「申込書類の準備」の目安の時期を書き出す
カレンダーアプリやスプレッドシートに、逆算した日付を実際に入力する
私の場合、4月入園を希望していたので、前年の10月が申し込み締め切りでした。そこから逆算すると、見学は夏までに終わらせる必要があり、これは妊娠中からすでに動き出していないと間に合わない計算になります。「まだ生まれてもいないのに保活?」と最初は思っていましたが、逆算してみて初めて、その違和感の理由が分かりました。
手順4:点数に関わる行動を、前倒しで動かす
点数(基準指数・調整指数)に関わる行動の中には、直前に動いても間に合わないものがあります。私が前倒しで動いたのはこの2つです。
復職の意向がある場合、就労証明書を会社に依頼するタイミングを、提出締め切りの1ヶ月前には伝えておく
認可外保育園や一時保育の利用実績が加点対象になる自治体では、利用開始を締め切りの数ヶ月前から始めておく
就労証明書は、会社側の担当者が忙しい時期だと発行までに時間がかかることがあります。私は締め切りの1週間前に依頼して、危うく間に合わないところでした。余裕を持って早めに動いた方が、自分だけでなく会社側の負担も減らせると感じました。
手順5:自分の「優先順位」を先に決めておく
保活を始める前、私は「生まれ月によって保育園への入りやすさが変わる」ということ自体を知りませんでした。多くの保育園は、生後57日目(産休明け)や生後5〜6ヶ月など、預かりを始められる最低月齢を決めています。この基準は4月1日時点で満たしているかどうかで判定されるため、秋以降に生まれた子、特に1〜3月生まれの「早生まれ」の子は、0歳児クラスの4月入園に申し込める園自体が限られてしまうことがあります。この仕組みを知らないまま、なんとなく「1歳になってから復帰しよう」と考えていたのですが、1歳児クラスは育休復帰組が一斉に申し込むぶん0歳児クラスより枠が狭くなりやすいと言われていて、それが激戦区(申込者数に対して枠が少なく、倍率が高い地域)ではかなり不利な選択になり得ると、あとから知りました。ただ、これは絶対的な決まりというより一般的に言われている傾向で、園によっては月齢を偏らせずに調整しているところもあるようです。
激戦区に住んでいる場合、この仕組みを知っているかどうかで、動き方がまったく変わってきます。私がやったのは、次の3つを先に自分の中で整理することでした。
自分の住んでいる地域が激戦区にあたるか、直近の申込者数・倍率の情報を自治体のサイトや窓口で確認する
育休をどのくらいの期間取得したいか(子どもと過ごす時間を優先したいか)を、パートナーとも話し合って言語化する
「入園の確実性」と「育休を長く取りたい希望」のどちらを優先するか、優先順位を先に決めておく
私の場合、激戦区に住んでいたこともあり、最終的には「入園の確実性」を優先し、0歳児クラスでの入園を目指す方向に決めました。育休をもう少し長く取りたい気持ちもあったのですが、1歳児クラスからの入園は0歳児クラスに比べて空き枠自体が少なくなる傾向があり、確実性を取るならこのタイミングだと判断しました。
どちらが正しいという話ではなく、自分がどちらを優先したいかを先に決めておかないと、逆算スケジュール自体が組めません。ここを曖昧にしたまま見学や申し込みの準備だけを進めてしまうと、あとになって「もっと早く決めておけばよかった」と感じることになります。
5. つまずきやすい箇所と、その場での対処
しおりの情報が古く、途中で内容が変わっていた 年度が切り替わるタイミングで申し込みの仕組みが変わることがあり、私が最初に読んでいた情報が、実は前年度版のままだったことがありました。しおりを入手したら、発行年度を確認し、直近で制度変更がないか自治体のサイトや窓口で確認するようにしています。
見学予約が、思っていたより早く埋まっていた 人気の園は、見学予約の受付開始と同時に埋まることがあります。私は「まだ早いかな」と思って予約を後回しにした結果、希望していた時期の枠が埋まってしまい、見学できたのは数ヶ月後になりました。予約の受付開始日が分かったら、その日のうちに動くくらいの気持ちでいた方がよかったと感じています。
就労証明書の記載内容が、自分の想定と違っていた 会社から発行してもらった就労証明書の勤務日数の記載が、自分が申告していた内容と微妙にずれていたことがありました。提出前に自分でも記載内容を確認し、実態と合っているかチェックする一手間が必要だと分かりました。
兄弟がいる場合の優先順位を勘違いしていた 上の子がいる家庭は「兄弟加点」があると聞いていたのですが、自治体によっては「同じ園に同時入園を希望する場合」に限られるなど、条件が細かく決まっていました。自分の家庭の状況がその条件に当てはまるか、しおりだけで判断せず、窓口に直接確認したことで勘違いに気づけました。
6. そのまま使えるテンプレート
逆算スケジュール表の作り方(例)
【入園希望時期】4月入園
【申し込み締め切り】前年10月末(自治体のしおりで要確認)
・6月〜8月:候補園の見学(5〜8園)
・9月上旬:就労証明書を会社に依頼
・9月中旬:必要書類の準備(住民票、健康診断書など)
・9月下旬:就労証明書を受け取り、内容を確認
・10月上旬:申込書類一式を提出
保育課の窓口に確認するときの聞き方の例文
「4月入園を希望しており、最新の保育利用のしおりを確認したいのですが、入手方法を教えていただけますか。あわせて、兄弟加点の条件についても確認させてください。」
見学時に聞いておきたい質問リスト
・現在の在園児数と定員に対する空き状況
・今年度の入園倍率のおおよその傾向
・慣らし保育の期間と、その間の預け方
・延長保育の対応時間と料金
・行事や持ち物の準備で、負担が大きいもの
7. まとめ
保活は、「情報収集→見学→申し込み」という言葉だけを見ると単純そうに見えますが、実際には自治体ごとの締め切りと、自分の復職予定日を逆算して組み立てないと、動き出すタイミングを逃してしまいます。
今回書いた手順は、「しおりを入手する→候補園をリストアップする→逆算スケジュールを作る→点数に関わる行動を前倒しする→自分の優先順位を先に決めておく」という5つの動作に絞っています。特に逆算のスケジュール表と優先順位の整理は、一度形にしてしまえば、あとはその通りに動くだけになるので、早い段階でやっておく価値があると感じています。
「まだ早いかも」と思う段階から動き出すこと自体が、保活における一番の対策だったように思います。
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気になったものだけ、必要なタイミングで読んでもらえれば十分です。
