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霧の正体



ようこそ、私の中の「霧」の世界へ


ここに書く内容には、診断を受けているものと、診断ではなく、私の経験に重なると感じているものがあります。

私にとっての「霧の正体」は、
ひとつの原因ではなく、いくつもの見えにくい困りごとの重なりだったのだと思います。

私は診断名を並べたいのではなく、自分の中にあった困りごとを整理するために書いています。

同じように、理由がわからないまま苦しんでいる人が、少しでも自分の困りごとに気づくヒントになったら嬉しいです。

この記事が
必要な人に
必要なタイミングで届くことを
心から願っています。

⚫︎境界知能について


私は、知能検査の結果から
境界知能にあたると説明を受けています。

境界知能とは、知能検査の数値でいうと、一般的にIQ70以上85未満くらいの範囲を指すとされています。

IQの平均は100で、平均的な範囲はおおよそ85以上115未満とされています。
知的障害はIQ70未満がひとつの目安とされるため、境界知能はその間にある領域といわれます。



境界知能にあたる人は、人口の約14%、およそ7人に1人いると説明されることがあります。

決して特別なことではなく、学校や職場など、私たちの日常の中で、気づかれにくい困りごとを抱えながら過ごしている人もいるかもしれません。
けれど、その困りごとは外から見えにくく、本人でさえ理由がわからないまま、ただ苦しんでいることも少なくないのだと思います。


私が受けた心理検査は、WAIS-IV(ウェクスラー成人知能検査 第4版)です。
その結果、私の全体のIQは79でした。
言語理解は96でしたが、知覚推理は71、ワーキングメモリーは79、処理速度は87でした。


言葉で考える力に比べて、目で見た情報を整理すること、頭の中に情報を一時的に置いておくこと、
素早く処理することに苦手さがあります。

そのため、日常生活の中で「わかっているのにうまくできない」「順番に考えられない」「すぐに反応できない」という困りごとが起きやすいのだと思います。


⚫︎ASDについて


私は、ASDの診断を受けています。

ASDは、自閉スペクトラム症
とも呼ばれ、人との関わり方、コミュニケーション、こだわり、感覚の受け取り方などに特性が出ることがある発達障害です。

私の場合、人と自然に距離を縮めたり、会話を続けたりすることが苦手です。

また、自分の中で決めた順番や流れが崩れると、頭の中が一気に混乱してしまうことがあります。

その混乱が強いときには、不安だけでなく、怒りのような感情として出てしまうこともあります。

人よりも、動物や植物といる方が安心できるところがあります。




⚫︎数字や計算の困難


私は幼い頃から、数字や計算がとても苦手でした。

掛け算は暗記でなんとか覚えましたが、割り算の筆算や、あまりが出るあたりから、少しずつわからなくなりました。

大人になってからも100マス計算やドリルを続けましたが、やめるとまた簡単な計算の答えがすぐに出てこなくなりました。

算数障害/ディスカリキュリアという、数字を読むこと、数えること、量や順番を理解すること、計算することに困難が出るものがあると知りました。

この言葉を知ったとき、幼い頃から数字や計算で苦しんできた私の経験にも、重なる部分があるように感じました。



⚫︎聞きとりにくさについて



私は、音は聞こえているのに、言葉として聞き取れないことがあります。

特に、周りがざわざわしている場所や、複数の人が話している場面、
早口で話される場面では、相手の言葉がうまく入ってこなくなります。

聞いていないのではなく、聞こえているのに、言葉としてまとまらない感覚があります。

LiDは「聞き取り困難」、APDは「聴覚情報処理障害」と呼ばれています。
通常の聴力検査では大きな問題がなくても、音声を言葉として聞き取ることが難しくなる状態を説明するときに使われる言葉です。

この言葉を知ったとき、私の経験にも重なる部分があるように感じました。


⚫︎敏感さについて


私は、人の表情や声の調子、場の空気にとても敏感なところがあります。

誰かの機嫌の変化に気づきすぎたり、音や光、人の多い場所の
ざわざわした空気に疲れやすかったりします。

また、現実の出来事が、実際よりも強く近く迫ってくるように感じることがあります。

車が少し近くを通っただけでも、まるで自分に向かって飛び込んでくるように感じて、とてもびっくりしてしまうことがあります。

ドラマなどで怪我や血の映像を見ると、目で見ただけなのに、その痛みが体に直接入ってくるように感じることもあります。

HSPという言葉を知ったとき、この敏感さにも重なる部分があるように感じました。




⚫︎体の動かしにくさについて



私は小さい頃から、運動や手先を使うことがとても苦手でした。

「右向け、右」と言われてもすぐに動けなかったり、踊りのステップやリコーダー、鉄棒なども、みんなと同じ速さではなかなか覚えられませんでした。

見本を見ても、動きの順番がすぐには体に入らず、頭ではわかろうとしているのに、同じように体を動かすことが難しかったのだと思います。

ふざけていたわけでも、やる気がなかったわけでもありません。
ただ、聞いた指示や見た動きを、体の動きへ変えるまでに時間がかかりました。

発達性協調運動症/DCDという、体の動きや手先の使い方に困難が出るものがあると知り、私の経験にも重なる部分があるように感じました。




⚫︎涙腺の弱さ


ASDやHSPなどの特性に、きれいに分類できるものではないかもしれません。
それでも、私の中では昔から続いている困りごとのひとつです。




ここに書いた困りごとは、外からは見えにくいものばかりです。

でも、私の中では、長い間たしかに起きていた困りごとでした。

少しずつ言葉にしていくことで、
ようやく自分の中の「霧」の輪郭が見えてきたように感じています。

同じように、理由がわからないまま苦しんでいる人が、少しでも自分の困りごとに気づくヒントになったら嬉しいです。

最後まで読んでくださって
ありがとうございました。






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