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あんこの魅力、今ごろ気づきました。


最近、あんこが気になっています。

子どもの頃から甘いものは好きでしたが、生クリームは少し苦手です。
選ぶならショートケーキよりシュークリームやプリン。
私にとって「好きな甘さ」は、カスタードの優しい甘さでした。

ところが、その「好き」に、あんこが仲間入りしたのです。

同じあんこでも、つぶあんやこしあんがあり、和菓子にすると、
どら焼き、おはぎ、大福、ようかんなど実にさまざまです。
季節の素材と組み合わせたものも多く、一つひとつに違った表情があります。

あんこの控えめな甘さは、どこか穏やかで、
食べ終えたあとも心がほっとします。
素材の味を生かした優しい甘さだからでしょうか。
私の好きなカスタードとも、
どこか通じるものがあるような気がしています。

あんこに惹かれるようになってからは、
和菓子売り場をゆっくり眺めることが増えました。

春には桜餅、暑い季節には水ようかんやわらび餅、
秋には栗や芋を使った和菓子、寒くなると恋しくなるおしるこやぜんざい。

昔から知っていたはずなのに、
今になってようやく、その豊かさに心が向くようになりました。

季節を味わうことは、特別な旅行や大きなイベントだけではありません。
一つの和菓子を選ぶだけでも、その季節を楽しむことができます。

あんこを好きになったことで、私は和菓子の甘さだけでなく、
日本の四季を味わう楽しみまで見つけたような気がしています。

そして、旅先ではご当地の和菓子を探すことも楽しみの一つになりました。その土地で昔から親しまれている和菓子に出会えると、
少し得をしたような気持ちになります。

以前、福井を訪れたときに勧められたのが水ようかんでした。
水ようかんといえば夏のお菓子というイメージでしたが、
福井では冬の風物詩なのだそうです。

いくつか食べ比べるうちに、お気に入りの一品にも出会えました。

今ではデパートの催事で見かけると、つい手に取ってしまいます。
旅先で見つけた味が、自宅で過ごすお茶の時間につながっていく。
そんな楽しみができたことも、和菓子を好きになってよかったと思える
理由の一つです。

和菓子を選ぶ楽しみができて、季節を待つ楽しみも増えました。

次の旅では、どんなご当地の和菓子に出会えるでしょう。

「今日のお茶請けは、何にしようかな。」

そんなことを考えながら、コーヒーを淹れる時間も悪くありません。