お菓子を食べなくなったら頭痛が消えた

 私には、長年苦しまされていた「とある症状」があった。

 それが、「お腹が空くと具合が悪くなる」という、シンプルでありながらも絶妙に困る症状だった。つまり、お腹が空くと……微妙に具合が悪くなったり、頭が痛くなったりする。そして食事をするとすぐ治る。

 これはもう人間である以上、抗いようのない性質なのかもしれないのだが、にしたって「過剰」ではあった。「お腹が空く=不調」と言っていいほどだった。もはや「症状」と言っていいほどだった。

 しかし、そんな長年の苦しみから、私はつい最近解放された。
 
ここ最近、あの体調不良が全く来ていないのだ。

 この不思議な現象について、ちょっと時系列順で書いてみた。
 いや、そんなに大事件ってわけでもないんだけど……とにかく、ヘルス備忘録的な感じの記事になる。よろしくお願いします。


お菓子を食べなくなったきっかけ


 まず、私は今年の春に「健康診断」を受けた。
 そこで、「脂質異常症」だと判定されてしまった。

 これが、まぁまぁショックだった。
 なんとなく「自分は健康体の人間だけど、いちおう行っておくかー!!」くらいの気持ちで健康診断を受けたら、「脂質異常症を認めます。医療機関受診をお勧めします。」などというイカつい文面が帰ってきたのだから、もう大横転である。なんにも健康じゃねえ!!

 脂質異常症。
 それは体内のLDL悪玉コレステロールや中性脂肪が多すぎたり、HDL善玉コレステロールが少なすぎたりする状態のこと。

 「エグザイルの事務所みたいな英語振りかざしてきやがって……」と思わなくもないが、まぁこれを放置するのはあまりよろしくない。放っておくと動脈が硬化したりして、死ぬらしい。

 そして、一般的にはLDL(悪玉)コレステロールの値が「140以上」の場合に、脂質異常症だと判定される。私の場合、なんとその値が「176」だった。大(おお)異常である。もしこれが健康診断系の異世界転生アニメだったら、持ち前のLDLステータスの高さで判定マシーンを破壊して、「オレなんかやっちゃいました?」と言えるレベルの異常値なのである。

わざわざ赤字で「176」と書かれている。
笑うしかない。

 いちおう、私の名誉のために言っておきたいのだが、別に私自身はめちゃくちゃ肥満だったり、糖尿病だったりするわけではない。体型は一般的である。実際、健康診断でも、ほかの数値は正常だった。ただ、LDLコレステロールだけがとんでもない数値を叩き出しているのである。

 まぁ、普通に考えたら「な、なんでこんな異常値が!?」と腰を抜かしてしまうところなのだが……困ったことに、私には心当たりしかなかった。


お腹が空くと具合が悪くなる問題


 ここで、冒頭に書いていた、「お腹が空くと具合が悪くなる」という困った症状の話に戻ってくる。私は小学生くらいのころから、ずっとこの症状に悩まされていた。学生のころは家族とも「まぁ育ち盛りだからね」くらいで流していたのだが、20歳を超えても苦しみ続けていた。

 この症状を相殺する方法は、シンプルに「なにかを食べること」である。普通の食事でもいいし、お菓子なんかでもいい。ちょっと具合が悪くなったら、なにかを口にすればすぐに治る。なんともバカっぽい症状だ。 

 たとえば、ガッツリ体調が悪くなる“予感”があり、「あぁ、これは明日くらいに風邪を引くかもなぁ……」などと思いながら夕食を食べると、もう一発で元気になったりする。

 ほかにも、友人と出かけて、ぼんやりと体調が悪くなってきたときも、「ごめん、なんか食べていい?」と断りをいれてファミマに駆け込みファミチキを食べれば、もう即効で元気になったりする。

 なんというか、あまりにバカっぽい症状ではないだろうか。
 私は、この「オデ……腹が減って力が出ねえよぉ……」と言いながら苦しんでいるオデ系のパワーキャラかサイクロプスのような体質が、本当に恥ずかしかった。なんて単純でバカな体質なんだろう。

 というか、これはどう考えても「低血糖」の症状である。
 周囲に相談すると「絶対それ低血糖だよ!」「病院行けよ!!」と言われていたのだが、めんどくさがって行かなかったツケがここで回ってきたと思われる。わかりきっていたことが、ハッキリ「病気」と判定された。

 ともあれ……結論から話すと、私は日常的に「間食」を取りまくっている人間だった。食後は毎日アイスを食べていたし、チョコもめっちゃ食べていたし、なんなら都内でひとり暮らしなこともあり、外食ばかり行っていた。

 だから、あの異常値に、もう心当たりしかないのである。

 なんでこんなにコレステロール値が高いんだ!?
 いや、アイスめっちゃ食ってたわ。
 お菓子もめっちゃ食ってたわ。
 外食もめっちゃ行ってたわ。

 違う! お腹が空くと具合が悪くなるから食べざるを得なかったんだ!! そう思いたいのだが、どんなに考えても、「誰かのせいにしたいが自分の顔しか思い浮かばない」というジェレミー・クラークソンの画像が脳裏に浮かんでくる。普通に、心当たりしかない生活習慣病だった。


頭痛消滅


 そして私は内科へ行き、「食生活を改善しましょう」という至極真っ当なアドバイスを受け、普段の食生活を変えていくことになった。

 人間不思議なもので、「このままでは命が危ない」と知らされると、アッサリと生活を変えられるものであった。だって死にたくねえんだもん。

 ……と言っても、明確に意識したのは以下の4点くらい。

・間食を食べないようにする
・揚げ物を極力減らす
・食後のデザートを砂糖系から果物系へ変更
・そばやうどんなどのヘルシー系の食事を意識する

 お菓子を食べなくなり、揚げ物を控えるようにして、デザートも果物系にした。おかしいなぁ、これ20代でやるようなことか? 30~40代くらいで頑張ることなんじゃねえの? まぁ自分の命がかかってるから仕方がない。

 そして、この生活を1~2週間ほど続けるなかで、私はあることに気がついた。いつも苦しめられていたはずの「空腹による体調不良」が、一切来なくなったのである。頭痛も来なくなったし、体調もすごく安定している。

 そう、お菓子を食べなくなったら頭痛が消えた!!
 バカな……こんなことが起こるのか!?
 こんなに単純なことだったのか!?

 つまり、何年間も「体調不良を相殺するための行為」だと思っていた「間食」が、実は体調不良の元凶だったのである。こんなバカな話があるか。

 そして、たぶんこれは、普通に低血糖の症状が落ち着いただけである。食生活を改善したことで、血糖値の乱高下が収まり、体調もよくなってきた。きっと、ただそれだけの話なのだが、この症状に何年間も苦しめられてきた私からすると、もう感動モノなのである。

 というか、ただ食生活を改善しただけで、こんなに体調が良くなるものなのか? 私の10年以上に渡る闘病生活(笑)は一体なんだったんだ? 小学生の私に言ってやりたい、「お菓子食べるのやめたらいいよ」と……

最近はセブンのこれをよく食ってます

 なんだか、まわりまわって脂質異常症に感謝したくなってきた。
 この症状に気づかなければ、あいも変わらず「オデ……腹が減って頭が痛えよォ……」とサイクロプスのような食生活を繰り返して、頭痛や体調不良に悩まされていたのかと思うと、ちょっとゾッとする。

 もし、私と似たような症状に苦しめられている人がいたら、ぜひ参考にしてほしい。私としては、「砂糖系の間食を取らない」ことがキーポイントなのではないかと思う。お菓子を食べないだけでも、だいぶ変わる気がする。

 そして……みんな、健康診断は行ったほうがいいぜ!!


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