今日の一杯|迂直という名の、美しい一杯。
今日の一杯は、迂直@吉祥寺。

吉祥寺で、ずっと気になっていたお店。
その名も「迂直(うちょく)」。
店名だけを見ると少し変わっている。
でも、その二文字には、どこか職人らしい覚悟のようなものを感じる。
暖簾をくぐる前から、少し期待が高まっていた。
この日注文したのは、特製つけ麺と肉飯。

運ばれてきた瞬間、思わず見入ってしまった。
まず目に飛び込んでくるのは、美しく揃えられた麺。
一本一本がきれいに折り重なり、まるで作品のようだ。
味玉、すだち、海苔。
どれも派手ではないけれど、必要なものだけが丁寧に並んでいる。
つけ汁は透き通るような濃い醤油色。
チャーシューが静かに存在感を放っている。
そして、肉飯。
小ぶりながら、角切りの肉がたっぷり。
これだけでも十分満足できそうな一杯だった。
まずは麺だけをいただく。
小麦の香りがしっかり伝わる。
そのあと、つけ汁へ。
醤油の香りが立ち、鶏の旨みがやさしく広がる。
派手さはない。
でも、一口、また一口と箸が止まらない。
肉飯もまたいい。
濃すぎず、甘すぎず。
つけ麺の合間に食べると、ちょうどいいアクセントになる。
どれか一つが目立つのではない。
麺も、つけ汁も、肉飯も。
それぞれが主役でありながら、お互いを引き立て合っていた。
食べながら、少し仕事のことを考えた。
本当にいい仕事は、「すごい」と思わせる前に、「きれいだな」と感じさせるのかもしれない。
資料の見やすさ。
メールの言葉遣い。
会議の進め方。
どれも派手な技術ではない。
でも、一つひとつを丁寧に積み重ねることで、相手に安心感を与える。
迂直のつけ麺も、そんな一杯だった。
奇をてらわない。
でも、細部まで妥協しない。
だからこそ、美しい。
今日の一杯は、
「丁寧な仕事は、美しさとして伝わる。」
そんなことを思わせてくれる一杯だった。
また吉祥寺に来たら、この美しい一杯に寄り道したい。
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