もっと知りたい! 加賀前田家 ―江戸時代を「家」から見ると、何がみえてくる? Part1―
江戸時代の大名家とは、家長(藩主)を頂点としてその存続と維持をするための何世代にもわたる組織であり、家臣や奉公人をも包み込んだ社会集団でした。
「家」に注目してその歴史をたどることで、今まで見えてこなかった時代の流れと地域独自の文化や産業が浮かび上がってきます。
今回は、東京国立博物館で開催中の特別展で注目を集めている加賀前田家を取り上げます。
前田利家を祖とする加賀前田家は、金沢を本拠に「百万石」を領有した外様大名として知られています。輪島塗、金沢箔、加賀友禅、九谷焼など煌びやかな伝統工芸品や、「大名庭園」兼六園で知られる加賀藩。
その成立から幕末維新期までを、「家」を通してじっくり知ることができる本を紹介します。
まずは前田家のあゆみをまとめて知りたい方へ
宮下和幸著
『前田家―加賀藩―(家からみる江戸大名)』
将軍から天子、そして皇室の“藩屏”へ―。
「外様の大藩」はいかに「御家」を確立・維持したのでしょうか。
相続問題、御家騒動を経て、混迷する幕末維新期での藩是決断のプロセスを描きます。
もちろん加賀藩の基礎を築いた藩祖のことは押さえておきたい!
岩沢愿彦著『前田利家(人物叢書)』
信長・秀吉政権の成立と展開に密着しながらも、運をつかみ、自ら道を切り開く勇気と才能を持っていた利家。誠実な人柄に加え、さまざまな危機に対応する機知とを具えていました。
変転する動乱の世のなかで、順調な境遇を保った生涯を描きます。
加賀前田家2代当主。
徳川の圧力をかわしつつ領国統治に辣腕をふるいました!
見瀬和雄著『前田利長(人物叢書)』
父利家の死後、五大老のひとりとして豊臣秀頼を補佐した前田利長。
しかし家康暗殺計画の主謀者とされ、生母である「まつ(芳春院)」を江戸へ人質として送り徳川に下りました。
千利休の高弟として文化にも通じ、270年続く前田家の礎を築いた生涯を描きます。
3代目、〈一揆の国〉での国づくり!
木越隆三著
『隠れた名君 前田利常
―加賀百万石の運営手腕―
(歴史文化ライブラリー)』
前田家3代当主となった利常は、どのようにして加賀藩の基礎を揺るぎないものとしたのでしょうか。
最晩年の藩政改革「改作法」に至るまでの政治過程を明らかにして、加賀の一向一揆により信徒たちが約100年にわたり自治を行った「一揆の国」の近世化を達成した生涯と業績に迫ります。
4代目。保科正之の後見を得て、藩政改革を行なった名君!
若林喜三郎著『前田綱紀(人物叢書)』
加賀藩の学問、技術、工芸、文学、行政制度など、あらゆる文化的・物質的な側面で高度な水準を達成した中興の英主です。寛文の飢饉の際には難民救済などを行った名君として知られた生涯を描き出します。
