にっぽん丸で行く北海道クルーズ|小樽から利尻・礼文、そして知床へ。陸と海をつないだ7泊8日の旅 2025/8/30
データ
船名 にっぽん丸
クラス ラグジュアリー
船籍 日本
運行会社 三井オーシャンクルーズ
就航年 1990年
乗客定員 532名
旅行日程 2025年8月30日から9月6日まで
乗船日 2025年9月3日(クルーズは3泊4日)
行程 小樽 → 利尻 → 羅臼 → 小樽
今回も「にっぽん丸」。でも、いつもとはちょっと違う
にっぽん丸の連荘。
前回に続いて今回も「にっぽん丸」でのクルーズとなった。
ただし、今回はこれまでとは少し違う。
初めて「横浜発着ではないクルーズ」に申し込んでみたのだ。
今回の出発地は北海道・小樽。
飛んで北海道――文字通り飛行機で北海道へ渡り、小樽港からにっぽん丸に乗船。利尻、羅臼を巡って再び小樽へ戻ってくる。
横浜発着のクルーズなら、自宅を出た瞬間から比較的すぐに「船旅」が始まる。
ところが小樽発着となれば話は別。
どうせ北海道まで行くのなら、船に乗るだけではもったいない。
ということで我が家では、少し早めに休みを取り、クルーズの前にレンタカーで道東を中心に回ることにした。
結果、クルーズそのものは数日なのに、旅行全体では7泊8日。
北海道を陸路で横断した後、小樽から海へ。
レンタカーの旅からクルーズへとバトンタッチする、我が家としては初めてのスタイルの旅となった。
【1日目】羽田から新千歳へ。まずは北海道を走る

羽田空港から新千歳空港へ。
北海道に到着したら、空港でレンタカーを借りて旅のスタート。
最初の目的地は支笏湖。
北海道公式観光サイト「HOKKAIDO LOVE!」によれば、支笏湖は支笏洞爺国立公園に属するカルデラ湖で、周囲約40.3km、最大水深360m。日本で2番目に深い湖だという。
透明度の高い水がつくり出す「支笏湖ブルー」も有名らしい。
そんな情報を頭に入れながらも、我が家の旅はそれほど肩肘張ったものではない。
湖畔をブラブラ。
これくらいがちょうどいい。
これから始まる長い旅を前に、北海道の空気に体を慣らしていくような時間だった。
その後は苫小牧へ移動して宿泊。
そして苫小牧で食べたのが、ホッキカレーラーメン。
「カレー」「ラーメン」「ホッキ」。

文字だけを見るとなかなか強烈な組み合わせだが、これが妙に記憶に残る。
万人受けする味かと言われると少し違うかもしれない。
でも、また食べたくなる。
そんな癖になる味でした。
【2日目】襟裳岬を経由して、一気に釧路へ
2日目はかなりの強行軍。
優駿記念館を見学した後、襟裳岬へ。

そして、その日のうちに釧路まで走る。
北海道の広さを実感する一日でもあった。
襟裳岬では「風の館」へ。

北海道公式観光サイトによれば、襟裳岬は日高山脈が太平洋へと沈み込んでいく場所で、風速10mを超える日が年間260日以上もあるという、まさに「風の岬」。
「襟裳岬風の館」には最大風速25m/sの風を体験できるコーナーもある。
北海道の自然というと、広大な大地をイメージしがちだが、ここではむしろ「海」と「風」の強さが印象に残る。
そして、この「海を見る旅」が、数日後には「海から陸を見る旅」に変わる。
クルーズ前に襟裳岬を訪れたことで、結果的に北海道の海を陸側と船側の両方から見ることになったのも面白かった。

この日のもう一つの発見が、道の駅。
北海道の道の駅は面白い。
それぞれに地域の特徴があって、「ちょっと寄ってみようか」が何度も発生する。
北海道をレンタカーで走るなら、目的地だけを目指すのではなく、道の駅を細かく拾っていく旅も面白そうだと実感した。
そんな寄り道をしながら、釧路まで一気に走って2日目終了。
【3日目】納沙布岬から帯広へ。北海道グルメも忘れない
3日目は納沙布岬へ。
北海道公式観光サイトでは、納沙布岬は根室市の東端に位置する本土最東端の岬として紹介されている。
岬には1872年に点灯した北海道内最古の洋式灯台があり、天候に恵まれれば海の向こうに北方領土を望むこともできるという。

地図で見ても「端」だが、実際にそこまで走ってみると、本当に北海道の東の端まで来たという感覚がある。
そして、ここから進路を西へ。
池田町の「ワイン城」に立ち寄る。

北海道公式観光サイトによると、正式名称は「池田町ブドウ・ブドウ酒研究所」。ヨーロッパの古城を思わせる建物の中で、十勝ワインやワイン造りの歴史などに触れることができる。
そこから帯広へ。
帯広まで来たら、やはり食べたいものが多い。
インデアンカレー。
豚丼。
そして六花亭本店。
これは外せませんね。
旅の主役はあくまでこの後に待っている「にっぽん丸」なのだが、北海道まで来た以上、クルーズ前の時間もしっかり楽しむ。
この「前乗り」が、小樽発着クルーズの大きな楽しみの一つかもしれない。
【4日目】札幌へ。そして時計台が意外に面白かった
4日目は寄り道せず札幌へ向かう。
数日間お世話になったレンタカーを札幌で返却。
ここから旅の移動手段が変わる。
車の旅が終わり、翌日からはいよいよ船の旅だ。
レンタカー返却後は札幌市内を観光。
もちろん札幌時計台にも行ってみた。

正直に言います。
あまり期待していませんでした。
ところが、これが意外と面白い。
札幌の公式観光サイト「ようこそさっぽろ」によれば、札幌市時計台の正式名称は「旧札幌農学校演武場」。北海道大学の前身である札幌農学校の施設として1878年に建設され、現在は国の重要文化財となっている。
時計台というと外から写真を撮って終わりというイメージだったが、中に入って歴史を知ると見え方が変わる。
「期待していなかったのに面白い」というのも旅の醍醐味。
失礼ながら、時計台は今回その代表でした。
【5日目】いよいよ、にっぽん丸へ
朝一番で向かったのは藻岩山。


札幌公式観光サイトによると、藻岩山は標高531m。札幌市のほぼ中央にあり、山頂からは札幌の街並みや石狩湾などを見渡すことができる。
北海道の大地を高いところから眺めたら、いよいよ海へ向かう。
札幌からJRで小樽へ。
ここから今回の旅の主役、「にっぽん丸」の登場だ。
数日間、北海道をレンタカーで走り続けてきただけに、港に停泊するにっぽん丸を見た時には、
「やっと船に乗れる」
という感覚が強かった。
いつもの横浜港とは違う小樽港。


同じにっぽん丸でも、乗船する港が変わるだけで旅の雰囲気はかなり違う。
そして何より、ここからは自分で運転する必要がない。
荷物を客室に置いてしまえば、ホテルそのものが次の目的地へ動いてくれる。
食事をしている間も。
ステージを見ている間も。
寝ている間も。
船は次の寄港地へ進んでいく。
レンタカーで北海道を走った直後だからこそ、クルーズという旅の楽さと面白さを改めて実感する。
ここから「陸の北海道旅行」は「海から巡る北海道旅行」へと変わった。
【6日目】利尻へ。そして礼文島を巡る
今回、普段の我が家のクルーズとは大きく違うことがもう一つあった。
オプショナルツアーに申し込んだことだ。
普段の寄港地観光では、ツアーを頼まず、自分たちで勝手に歩き回ることが多い。
港から公共交通機関を使ったり、タクシーを使ったり。
それはそれで自由で面白い。
しかし今回は、礼文島観光と翌日の知床岬観光を申し込んだ。
礼文島ではバスで島内を巡り、北端のスコトン岬へ。

北海道公式観光サイトによれば、スコトン岬は礼文島最北端に位置し、断崖の向こう約1kmには無人島の海馬島(トド島)が浮かぶ。
そして、この日は何より天気が良かった。
ピーカンの晴れ。
利尻も礼文も青空。
そして利尻富士もきれいに見ることができた。
利尻富士は標高1,721mで、日本百名山の中では最も北に位置する独立峰。山裾が海岸まで伸びる姿は、まさに利尻島のシンボルだという。
島と海、そして利尻富士。

クルーズで島を訪れる面白さは、島そのものだけではなく、船から島へ近づいていく時間、そして再び島が遠ざかっていく時間まで含めて「観光」になることだと思う。
飛行機で目的地へ行く旅とは、ここが大きく違う。
船旅だからこその北海道。
そんな景色を楽しめた一日だった。
【7日目】羅臼。今回の旅で最も印象に残った知床岬へ
7日目は羅臼。
そして、この日が今回のクルーズで最も楽しみにしていた一日だった。
羅臼では、にっぽん丸が直接岸壁に着岸できない。
そこでテンダーボートを使って港へ向かう。


実は、この「通船」という行為そのものが私にとって初体験。
大きなにっぽん丸から小さなボートへ乗り移り、海上から港へ向かう。
普通の旅行なら、単なる「移動」と考えてしまうところだが、クルーズではこれ自体がイベントになる。
個人的にはかなり面白かった。
しかし、本番はここから。
港からバスに乗り、知床半島を北上。
車で行ける北限の相泊まで向かう。

そして相泊からは、チャーターされた漁船に乗り換える。
目的地は――知床岬。
つまりこの日は、
にっぽん丸 → テンダーボート → バス → 漁船
と乗り物を乗り継いで、知床半島の先端を目指すことになった。
これだけでも、普通の観光旅行ではなかなかできない経験だ。
北海道公式観光サイトでは、知床岬は知床半島の最先端に位置し、「海上からのみ望める」秘境として紹介されている。
陸路で簡単に観光できる場所ではない。
だからこそ、船で向かう意味がある。
しかも、この日はピーカン。
さらに海はベタ凪





知床の海を船で巡るには、これ以上ないのではないかと思えるほどの観光日和だった。
漁船から見える知床の海岸線。
海から立ち上がるような山々。
人の手がほとんど入っていない自然。
にっぽん丸という大きな船で北海道を巡り、そこからテンダーボートに乗り換え、最後は小さな漁船で知床岬を目指す。
船の大きさがどんどん小さくなっていくのも面白い。
そして、小さな船になればなるほど、海と自然との距離が近くなる。
北海道を何度か訪れたことがあっても、知床岬まで行く機会はそう多くないだろう。
今回、クルーズのオプショナルツアーを利用したことで訪れることができた場所。
雄大な自然を肌で感じる、素晴らしい思い出となった。
【8日目】小樽へ帰港。最後まで北海道を楽しんで羽田へ
そして8日目。
にっぽん丸は小樽へ戻ってきた。
昼前には下船。
これで今回のクルーズは終了――なのだが、我が家の旅行はまだ終わらない。
夜の飛行機まで時間がある。
せっかくなので、小樽の天狗山へ。
小樽観光協会公式サイト「おたるぽーたる」によれば、天狗山は標高532.4m。山頂から小樽市街や小樽港、石狩湾などを望むことができる小樽の代表的な展望スポットだ。
数日前、この小樽港からにっぽん丸に乗った。
その港を今度は山の上から眺める。

旅の最後としては、なかなかいい。
その後、新千歳空港へ移動。
夜の便で羽田へ戻り、7泊8日の北海道旅行+にっぽん丸クルーズは終了となった。
やっぱり、にっぽん丸は「船に乗っている時間」も楽しい
寄港地観光だけではなく、もちろん船内も楽しんだ。
今回もケイティさんは相変わらず。
迫力満点。
それでいて可愛らしさもあるステージで、しっかり楽しませてくれた。
朝起きれば海の上。
食事をして、景色を眺め、イベントやステージを楽しむ。
そうしている間にも船は次の目的地へ進んでいる。
クルーズの魅力は、寄港地の数だけでは語れない。
むしろ、
「次の目的地へ移動している時間そのものが旅行になる」
これこそがクルーズの面白さだと思う。
今回の旅では、そのことを特に強く感じた。
前半はレンタカーで北海道を走った。
自分で運転し、道の駅に寄り、襟裳岬から釧路へ走り、納沙布岬から帯広へ向かう。
これはこれで最高に楽しい。
しかし、小樽でにっぽん丸に乗った瞬間、旅の時間の流れが変わった。
自分たちが移動する旅から、船が自分たちを運んでくれる旅へ。
朝起きたら、昨日とは違う景色が窓の外にある。
それがクルーズだ。
小樽発着クルーズは「北海道旅行+クルーズ」にすると面白い
今回初めて経験した、横浜以外から出発するクルーズ。
最初は「わざわざ北海道まで行って、そこから船に乗る」という感覚もあった。
しかし、実際にやってみると印象は逆だった。
北海道まで行かなければ乗れない航路だからこそ面白い。
そして、小樽発着なら、前後に北海道旅行を組み合わせることもできる。
我が家の場合は、
羽田 → 新千歳 → レンタカーで道東周遊 → 札幌 → 小樽 → にっぽん丸 → 利尻・礼文 → 羅臼・知床岬 → 小樽 → 新千歳 → 羽田
という大きな一周旅行になった。
特に印象に残ったのは、羅臼から知床岬へ向かった一日。
にっぽん丸で羅臼沖へ。
テンダーボートで上陸。
バスで相泊へ。
さらに漁船で知床岬へ。
「クルーズ旅行」という大きな枠の中に、小さな船旅がいくつも入っているような一日だった。
北海道を車で走るのもいい。
飛行機で巡るのもいい。
でも、海に囲まれた北海道だからこそ、
「船から北海道を見る」
という楽しみ方もある。
今回の7泊8日は、その面白さを改めて感じた旅となった。
そして、にっぽん丸。
今回も朝から夜まで、しっかり楽しませてもらいました。
観光地情報の参照元について
この記事中で筆者自身の体験以外に補足した観光地の客観情報は、以下の公式観光サイトのみを参照しています。
北海道公式観光サイト「HOKKAIDO LOVE!」
支笏湖
襟裳岬・襟裳岬風の館
納沙布岬
池田町ブドウ・ブドウ酒研究所(いけだワイン城)
利尻富士
スコトン岬
知床岬
札幌観光公式サイト「ようこそさっぽろ」
札幌市時計台
藻岩山・札幌もいわ山ロープウェイ
小樽観光協会公式サイト「おたるぽーたる」
小樽天狗山ロープウエイ
※観光施設の営業内容等は変更される場合があります。訪問時には各施設・各地域の公式サイトで最新情報をご確認ください。
