たまには、ペースを落としてみませんか?──視野を広げて、等身大の自分を感じる
先日、隅田川沿いをランニングしようと、コーチ仲間4人で集まって、浅草に行ってきました。

当日の天気はあいにくの曇りでしたが、隅田川沿いを走りながら、スカイツリーの周辺を巡るコース。
景色を眺めたり、途中で立ち止まって話をしたりしながら、ゆったりとした時間を過ごしました。
普段の私はひとりで黙々と走ることが多いので、
誰かと景色を見ながら走るという時間がとても新鮮でした。
そして、
「ペースを落とすと、見えるものが変わる」
そんなことを改めて感じられたひとときでした。
◾️ジョギングで視野の広がりを感じる
今回のランニングは、普段よりかなりゆっくりとしたペースのジョギングでした。
すると、いつもなら気にしないようなことが、次々と目に入ってきたのです。
空に流れる雲の形や色の変化。
新しい高層ビルと、昔ながらの建物が自然に混ざり合う街並み。
旅行を楽しんでいる海外の方々。
ベンチでゆったり過ごしている人たち。
テラス席で笑いながら会話している人たち。
「東京って、こんな空気感もあったんだな」
そんなことを感じながら、走っていました。
もちろん、普段と違う場所を走ったこともあると思います。
でもそれ以上に、
“ゆっくりとしたペースで走ったこと” が大きかったように思うのです。
もしいつものように、
キロ何分くらいなどと、タイムを気にしながら走っていたら、
きっと私は、
スマホに表示される地図と経過した時間ばかりを見て、
周りの景色をほとんど覚えていなかったと思います。
◾️ペースが速いと、視野は狭くなる
人は速度が上がるほど、視野が狭くなったように感じます。
これは「トンネル視」と呼ばれる現象です。
車を運転される方は、教習所などで聞いたことがあるかもしれません。
この現象、
単に目が物理的に狭まるわけではなく、
脳の視覚情報処理の限界によって起こります。
速度が上がると、
目の前を流れる景色が速すぎて、
脳が詳細を処理できなくなったり、
より速く危険を察知するために、
脳が本能的に遠く前方以外の情報を「不要なもの」としてカットすること(心理的視野の狭窄)が起こります。
私はこれ、
人生や仕事でも同じことが起きていると感じています。
何か目標に向かって全力で進んでいるとき。
夢中になって頑張っているとき。
その姿勢は本当に素晴らしいことです。
でも一方で、
目標達成に集中しすぎるあまり、
周りが見えにくくなってしまうこともある。
気づけば、
景色を楽しむ余裕がなくなっていたり、
周囲の人の気持ちが見えなくなっていたり。
本当はとても疲れている自分自身のことすら、
気がつかなくなることも。
私自身の最近の経験だと、コーチング資格のACC取得までの11ヶ月がそうでした。
「もっと速く、いい質問ができるようになりたい」
「もっと速く、100時間のセッション時間を積みたい」
振り返れば、
このように目標に向けて、全力で走り続けていた時期ほど、
自分の視野が狭くなって、
周りのことだけでなく、
自分の体調すらも見えてなかったように思います。
◾️たまには、ペースを落としてみませんか?
自分の目標に向かって夢中になること。
それは、とても素敵なことです。
だから、
無理に立ち止まる必要はないと思います。
でも、
少しだけペースを落としてみる。
仲間とゆっくりとした時間を過ごすのもいい、
景色のいい場所でひとり遠くを見ながら、AIと自問自答してみるのもいい、
もちろん、コーチングのコーチと対話して、これまでのことを整理しながら、これからのことを考えてもいい。
こういったことをするだけでも、
普段気にしていなかった街の変化、
何気なくすれ違う人たちの表情、
一緒にいる人の、新しい一面、
そして、
今の自分がどんな状態なのか、
見えるもの、感じることが
大きく変わるかもしれません。
少し前に進むペースを落としたときに、
初めて気づけることがあるように思います。
もし最近、
周りが見えなくなっている感覚があるなら、
あるいは、
ずっと全速力で走り続けている感覚があるなら、
たまには、ペースを落としてみませんか?
今まで気づかなかった景色や、
周りの人達の気持ち、
等身大の自分自身に出会えるかもしれません。
