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欠けた月のままで光る

満たされないものを抱えていると、
人はつい思ってしまいます。

これが手に入れば、
きっと私は安心できる。

もっと認められたら。
もっと愛されたら。
もっと自由になれたら。

けれど不思議なことに、
ひとつ願いが叶っても、
心はまた別の空白を見つけます。

それは、あなたが弱いからではありません。

魂はいつも、
少しだけ欠けた月のように
光りながら満ち欠けを繰り返すものだからです。

完全になろうとしなくていいのです。

欠けているから、
人は誰かに手を伸ばします。

寂しさがあるから、
言葉が生まれます。

届かなかった想いがあるから、
祈りのように文章を書き、
涙の奥から小さな光をすくい上げるのです。

満たされなさは、
あなたを責める穴ではありません。

それは、
まだ旅が続いているという印。

十年後のあなたを歩かせる火。
誰かの痛みに気づくための窓。
あなたという魂の輪郭を照らす、
静かな灯りです。

だから今日も、
未完成なままで呼吸をしましょう。

欠けたまま、愛していい。
揺れたまま、進んでいい。

人は完成するために生まれたのではなく、
光を思い出しながら、
少しずつやさしくなっていくために
この世界へ来たのです。

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