静かに、降りそそぐもの
空音(そらね)のソラより。
心がざわめくとき
私は、雨の音に耳をすませます。
しとしと、ぽつりぽつりと
どこからともなく
やさしい音が降ってくると
ああ、今日は
心の奥の埃を洗い流す日なのだと
そんなふうに感じるのです。
泣く理由がわからない日もあります。
気づけば なにかがこぼれていたり、
ふいに 胸がつかえたり。
でも、それでいいのです。
言葉にならないものほど、
魂にとっては大切だったりします。
雨は
「ちゃんと受けとってるよ」と
静かに知らせてくれる存在。
誰にも見せていない想いが
雨にだけは、届いている。
心に降るそのしずくは
過去の痛みも
今の迷いも
そっと、やわらかく包みこんでくれます。
晴れの日ばかりが
よいわけではないのです。
心の大地にも
ときどき、雨が必要なのですから。
空音より。
