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お詫びに行ったら、お互い様と言われた|50代おひとりさま、台風のあとのご近所まわり

朝から、実家のご近所のことが気になっていた。


早く行かないと。

ずっと、そう思っていた。

実家に着いて、買ってきたお菓子を用意して、
まず隣のお宅のインターホンを押した。


前回の台風のあと実家まわりのことで
ご迷惑をおかけしてしまったお宅が二軒あった。

そのお詫びに伺った。

玄関のドアが開き、お礼とお詫びをする。
おばさんが笑いながら、

「お互い様、お互い様」

その笑顔に少し肩の力が抜けた。

それでも、また今後もご迷惑をおかけすることが
あるかもしれない。

そう思って気を使わせない程度の
小さなお菓子を差し出した。

「本当にすみません。また何かあったら、
いつでも言ってください」

そう伝えると、おばさんは受け取りながら、
今度は私にこう聞いてくれた。

「お父さん、どう?」

申し訳なくて来たはずなのに、
こちらが気にかけてもらっている。

その言葉に、胸の奥が少しだけ温かくなった。


そのあと、もう一軒のお宅にも伺った。

そこでも同じように、
「お互い様、お互い様」と迎えていただいた。

そして、やっぱり父のことを気にかけてくれた。

お互い様。

近所付き合いというものは、
正直いつもは少し面倒に感じることもある。

実家のこと、父のこと、自分の生活のこと。

いろいろなことを抱えていると、
できれば余計な気遣いは増やしたくないと。

でも、こういう時に思う。

人は、ひとりで暮らしているようで、
やっぱりどこかで誰かに見守られている。

直接何かをしてもらうわけではなくても、

「大丈夫?」
「お父さん、どう?」
「お互い様だから」

そんなひと言に救われることがある。

迷惑をかけないように、ちゃんとしなければ。

そう思う気持ちは大事だけれど、
全部を完璧に抱え込むことはできない。

こちらが迷惑をかけることもある。

反対に、こちらが誰かの力になれることもある。

そうやって少しずつ支え合っているのが、
近所というものなのかもしれない。


若い頃は特に、近所付き合いなんて
窮屈だと思っていた。

でも今は、その窮屈さの中に、
昔ながらのやさしさもあるのだと感じる。

「お互い様」

今日は、その言葉が何度も心に残った。


実家を出る頃には、
朝から胸の中にあった重たい気がかりが、
少し軽くなっていた。

ちゃんと謝りに行けてよかった。

そして、あたたかく受け取ってもらえて、
本当によかった。


人とのつながりは時々めんどうで、
時々ありがたい。



最後まで読んでいただき、
ありがとうございます。

こういう日々のことを、
これからも少しずつ書いていきます。

よかったら、
また読みに来ていただけたら嬉しいです🌿


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