Maker Faire Tokyo 2025に展示したアップデート版「回転する開店祝い」の制作記録と振り返り
2025年10月4日と5日に東京ビッグサイトで開催されたMaker Faire Tokyo2025に出展しました。昨年も実物大に近い「回転する開店祝い」を展示しましたが、今年はギリギリでアップデートしたものを展示できたので、次に活かせるよう制作記録と振り返りをまとめました。
トップの写真はいえもんが撮ってくれたものです。
回転する開店祝い㊗️去年より多めに回しております🎉 #MFTokyo2025 pic.twitter.com/oiNtEyfDmA
— yujimiyano (@yuji_miyano) October 4, 2025
回転する開店祝い。表現もネーミングもストレートで潔くて好き。ずっと見てられる#MFTokyo2025 pic.twitter.com/esxvoOCowd
— fujihide (@hfujikawa77) October 4, 2025
ちなみに前回の記録はこちらです。
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制作記録
MFTの翌週納品の案件と別の展示とかぶって、去年のものをそのまま出そうかとも思っていましたが、突然謎のやる気が湧いてきたのが9月23日。
以前実物大の回転する開店祝いを制作した時から、本物の花輪みたいにもっと歯車をもっと増やしたいと思っていました。
9月23日 歯車の計算
以前からレイアウトだけは考えていたので、具体的にそこに合う歯車を考え始めました。サンギアとスターギアは歯数20にして、それに合うリングギアにしてみました。

といっても具体的なところはFusionのアドオンigearsさんがやってくれるので、以前考えた大まかなレイアウトに合うような歯数を設定していくだけ。
遊星歯車が成立する条件はgeminiに聞いて教えてもらいました。
遊星歯車が成立する条件は3つあって以下のURLに載っていますが、結構ややこしいです。最初は自分で計算していましたが、諦めました。
同じ調子で1段目のリングギアが2段目のサンギアになるようにしました。

3段目も同様。

9月24日 立体にして配色検討
歯車を押し出して、実際の花輪っぽく曲面にする。歯車っぽく穴も開けてみました。(集合体恐怖症の方には厳しいかもしれません)

スターギアは同じ厚みにしようかなと思って、各段の高さを検討。2段目のリングギアがやたら分厚くなってしまいました。

同時に色味も考え始めます。実際の花輪っぽく色がぶつかり合ってごちゃごちゃした感じを出したい。



9月25日 回転の軸テスト
スターギアはベアリングとか検討する余裕もないので、小さい花輪同様に3Dプリンタで軸を作ることにしました。
9月26日 分割してプリント開始
1段目のリングギアをプリントしてみました。分割している箇所は0.5mm隙間を開けてみたけどそんなにいらなかったので、2段目3段目は0.25mmに変更しました。
Bambu LabのP1S Comboを買ったのが役立ちました。それまではAffinia H800やTiertimeのUP Plusなど10年くらい前のものを使ってましたが、造形の失敗率がめちゃくちゃ低い上に精度も高くて感動しました。
ギリギリのスケジュールで失敗の許されないプリントだったので助かりました。

インサートナットとボルトを使い接合部ごとに2ヶ所で固定してみました。六角穴付きボルトのM3を使ったけどもっと大きいの使えばよかったとちょっと後悔しています。

9月28日 リングギアのプリントも進める
2段目のオレンジのリングギアが2つで8時間掛かって嘆いていたころの様子です。このギアが一番時間かかりました。

まだ裏側を全然考えてなくて、間に合わなさそうという感じが滲み出ています。
9月30日 裏側のプリントも進行中
裏側のプリントも進めて並べてみていますが、前回のスタイロフォームに比べて3Dプリントで作ったものは結構重く、軸にベアリングもなく裏側とは面接触してるので回らないんじゃないかという予感がヒシヒシとありました。
裏側は木で作ろうかとも思ったけど、他の仕事もあってあまり木を切るのに時間もかけられないし、それぞれの軸の位置を出すのも難しいかもということでプリントすることにしました。

10月1日 裏側のプリント時間を減らせないか検討するけど失敗
この頃は裏側のプリントに時間がかかるしフィラメント消費量も多いので、もう少しなんとかならないかとあがいていました。

フィラメントは10g減ったけど、時間が増えました。

肉抜きしてみたらプリント時間も減ったけど心許ない。

補強に筋交をいれたらプリント時間は変わらず10g減るくらい。ギアが引っかかりそうだし結局不採用にしました。

10月2日 全体が組み上がってくる
1段目と2段目のリングギアが組み上がってベースもできてきた。

手で回してみるがかなり重かった。前に使っていたモーターを使う予定でしたがかなり不穏な様子。あと脚に固定する方法も考えていないことに気づきました。

10月3日 脚への固定と裏の板のカット
この段階でようやくどうやって脚に固定するかを考え始めました。固定穴を作ってなかったので裏の凹んでいる部分に井桁状の木をはめ込む作戦です。
荷重が集中するのでかなり心配ですが、なんとこの日はMFT前日。やるしかありません。

3段目のリングギアはその後ろに支える部分がないのでベニヤ板を丸く切るしかないと考えた。調べてみると以下の動画がめちゃくちゃ分かりやすい。薄い板で十分だからこの方法で切りたい。
同時にモーターも繋いでみました。この検証は前日にやるものではありませんね。幸運なことにも回りました。ここで回らなければ手で回すだけの参考展示になるところでした。

脚のベースは前回のものを流用するとして、凹んだ部分にハマるところを作成しました。この辺りは時間がなさすぎて勢いでやっていました。なにせ前日の午後ですから。


脚に取り付けた状態でモーターを動かしてみました。一番外側はないですがとりあえず回ってます。気休めにシリコンスプレーを吹いてみました。少しはマシになった気がします。

ここでようやく板を丸く切る。白くプリントされているベニヤ板があったので助かった。




あとは3段目のリングギアの印刷。
そして10月4日の朝7時、、、
完成!動いたー!2日間持ってくれー!という願いとともに急いで車に積んで出発!

今から東京向かいます!Maker Faireで会いましょう!#MFTokyo2025 pic.twitter.com/2nIMmgj4Cp
— yujimiyano (@yuji_miyano) October 3, 2025
振り返り
という訳でなんとか完成して2日間を終えたので振り返りです。
⭕️やってよかったこと
①でかい回転する開店祝いのアップデート
直前でかなりバタバタしましたが、せっかく2年連続で回転する開店祝いを展示するので、前回からアップデートしたものを見せられてよかったです。
②はっぴ着る
去年も着ていましたがおめでたい感じを出せたかなと思っています。来場者の方からは「軍艦マーチを流さないと」と言われて調べたのですが、パチンコ屋さんのBGMで流れてたんですね。
からくりすとさんに言及いただいたのも嬉しかったです。
回転する開店祝い、作者がハッピ来てるのがなんかいい
— K.$uzuki (@BellTreeNursing) October 4, 2025
買ったのはこれです。
⚠️次回の課題
①早めに完成させる
フリーランスになって時間の融通が効くのに何やってんだという話ですね。会社員時代に「仕事が忙しくて作品が作れない」と言ってた自分に言ってやりたいです。「それは言い訳、お前はいつも直前にならないとやらないよ」と。
でも直前に作り始めてもなんとかなったのはフリーランスだったからですね。でもその翌週も納品と作品の設営で大変でした。
②作品を入れる袋や箱の用意
いざ作品が売れたときに、お渡しする入れものがなくて困りました。買ってくださったお客さんには申し訳ないことをしました。
反省を活かしてNT名古屋では会場隣のダイソーで紙袋を用意しました。
③他のブースをみる余裕
きみーさんが前日に搬入して初日の午前中に挨拶回りをしているのをみて、自分も前日入りすればよかったと思いました。まぁそんなことする余裕はなかったんですがね。
初日が終わった後に出展者がお互いに見て回る交流タイムがあったのはとても助かりました。
④ブースの装飾
隣のブースでゆうもやくんが紅白の飾り付けをしているのを見てそこまで余裕なかったなと反省しました。せっかくおめでたいつながりで横並びだったのでもっと派手にすればよかったです。
卒業式の筒で演奏する「ポンマシーン」を開発しました pic.twitter.com/QsziejoXVd
— ゆうもや (@takex5g) October 4, 2025
バタバタでしたが今年も出展できてよかったです。見てくださった皆さん、買ってくださった皆さん、運営の皆さん、ありがとうございました。
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