読書記録 『後悔をしない子育て』信田さよ子 著
この本は、これまでの自分の子育てを振り返る中で、胸にグサグサと刺さるような言葉がいくつもあった。と同時に、「ああ、あの時の私、間違ってなかった」と思えるような救いもあった。
印象的だったのは、「家族療法では原因ではなく“悪循環”に注目する」という考え方。わたし自身、ずっと因果論でものを考えてきたけれど、そこから抜け出すヒントをもらった気がする。
また、「痴漢と虐待は構造が同じ」という記述にはハッとさせられた。子どもが相手だと無自覚になってしまう、自分の都合で距離を縮めることの危うさ。バウンダリー(境界)が曖昧になることで、相手を“自分のもの”として扱ってしまう危険性。気をつけなければと思った。
「素直でいい子」が、親の脅しや恐怖への適応だとしたら。
「泣くこと」が、親にとって攻撃と受け取られることがあるとしたら。
思い当たることが多すぎて、涙が出た。
わたし自身、子どもが泣いたり甘えてきたりすることに「ズルい」と感じてしまった時期があった。
それがどれほど、自分の育ちの中で感情が否定されてきたこととつながっているのか、少しずつわかってきた気がする。
そんなときだった。
「このままではいけない」「虐待してしまうかもしれない」
――そんな恐れがわたしを突き動かした。
子育て相談にも行った。カウンセラーにも話した。けれど、うまく言葉にならない。伝わらないもどかしさ。焦り。
そんな中で出会ったのが「自分軸手帳」だった。
自分の感情をそのまま書ける場所があること、それがどれほど心の支えになるかを、身をもって知った。
「ここから変わりたい」
その願いが、手帳を開くたびに少しずつ形になっていった。
夫婦関係にも目が向いた。
この本では、夫が妻をケアするという視点が強調されている。支え合い、感謝し合う関係が、子どもに「男らしさ・女らしさ」ではなく「人と人との関係」を教えていくという指摘が心に残った。
子どもたちにどんな関係性を見せているだろう?
わたし自身、もう少し丁寧に、夫婦の在り方を見つめ直したいと思った。
最後に、「子育てとは、子どもの安心基地であること」――この言葉がすべてを物語っていたと思う。
安全地帯であること。それだけで、ほんとうにいいのだとしたら。
子どもに対して、もっと余白をもって向き合える気がする。
