葬儀に寄せて
何日ぶりだろう。雨が降り出した。気温も昨日に比べ10℃くらい下がっている。
そんな中、二日間に亘る葬儀が終わった。受付のお手伝いを頼まれた僕は、今、会館で親族の帰りを待っている。
故人はとても明るい人で、僕が村に来た時も陽気に迎えてくれた。
病気を患い、最期は投薬で意識がないまま旅立ったと聞いている。僕が最後に言葉を交わしたのは、田植えの時だった。

正直、突然の訃報には驚いた。何も知らなかったから。
だけど故人の人柄を思い返してみると、思い残すことはそれほどなかったのではないかと感じる。
人の人生は儚いというが、その言葉で一括りに出来るものではないだろう。
短くとも天寿を全うする者、長くとも事を成し得なかった者・・
要は中身、“質”の問題だろうか。

棺に花が添えられる。皆、涙している。
僕も例外ではなかったが、やれることがあった。それは祈りを捧げることである。
十念する。
真言を唱える。
宗派的には無茶苦茶だが、それを咎めるような故人ではない。
想いを・・届ける。

効果があったか、それはわからない。
だけど、自分にやれることがあったから、やった。
それでよかったと思っている。
雨は降ったり止んだりを繰り返している。
そういや彼は雨男だった。
さすがです。
お世話になりました。ありがとうございます。
南無阿弥陀仏。
そろそろみんなが帰ってくる。

