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ポーちゃんは、本番に強い男だった。――息子の結婚式、前編

木曜日の夜に大阪を出て、日曜日に帰ってきただけなのに、なんだかとても長い旅に感じる。一晩眠った今朝も、だるさが抜けない。心地よいだるさだけれど。
10年前は、311のあと、安全な水と食材を求めて北関東から富山まで往復1000キロを日帰りできた。今は片道500キロを休み休み進んで、やっとのことで家に着く。歳をとるとは、こういうことかとしみじみ思う。

息子の結婚式のことを書きたいとnoteを広げると、no友(noteと友達を合わせた私の勝手な造語)の面白い記事が目白押しで、あっと言う間に、2時間過ぎていた😅

さて、書くぞ!あたし!

結婚式当日、朝5時起き。
先輩の家はTDLの近くなので、都心まで小一時間かかる。5時に起きて5時半に出発。
式場のスタッフさんより早い7時前に到着。ポーちゃんをパンツ装着・ゲージ入りでエントランスに待機させ、娘と私は徒歩10分の美容室へ。
式場でヘアセットとメイクをお願いすると一人44000円。でも近くの美容室なら10000円で綺麗にしてもらえる😁

マンションの一角の扉を開けると、美容師さんたちが笑顔で迎えてくれた。娘と私は横に並んで、さっそくスタート。ショートの娘は片方だけ編み込みに、やわらかいウェーブをプラス。私はドレスの写真を見せてお任せで。メイクも丁寧に仕上げてもらった。
さすが、表参道😊

急いで式場に戻って、芦屋のお店で借りたロングドレスに着替え、バロックパールのピアスとネックレスをつけて、ヒールを履く。

やっとひと息。喉が渇いてグレープフルーツジュースをお替わりして、腰に手を当て一気飲み。

ファーストミート。
両家の家族が呼ばれ、真っ白なドレスのお嫁ちゃんと照れている息子と対面する。そしてお嫁ちゃんはご両親に、息子はお父さんと私に、手紙を手渡してくれた。

私:開けていいの?
息子:いや、あとで😅

お嫁ちゃんのお母さんと顔を見合わせて、くすっと笑った。

そして、ポーちゃんのリハーサル。
リングドッグ用のチョッキを着せて、リングをセット。パンツを履き替えて、頭には王冠👑

……しかし。

慣れない王冠が邪魔なのか、頭を振って落としてしまう。息子に名前を呼ばれても、あらぬ方向に走ってしまう。ヘンゼルとグレーテルのようにおやつを並べてみたり、カリカリご飯の袋を振ってみたり。悪戦苦闘は4回、5回と続いた。
もう、娘に一緒に歩いてもらうしかない。
ダメかもしれない、と思った。

そして、本番。
会場は親戚やお友達でいっぱい。オルガンから厳かな音が流れる。
右足と右手が同時に出そうなくらい緊張した息子の入場。お嫁ちゃんの手を引く、嬉しそうで、でもちょっと複雑な表情のお父さんの入場。新郎に手を渡す瞬間、お辞儀をしたお父さんと息子の頭がぶつかりそうになった。いや、たぶんぶつかった。笑いをこらえる😂
息子の挨拶。

そして、いよいよ——ポーちゃんの出番。
一番後ろの大きな扉がバーンと開いた。全員が後ろを振り返った。その瞬間、私はカリカリご飯の袋を持って新郎新婦の前へ。
ポーちゃんが、ちょこちょこっと登場した。

会場が、ワーッと一気に沸いた。
(ポーちゃん、こっちよ!)
心の中で叫んだ。
たくさんの人に動揺することなく、前進するポーちゃん。新婦の若くて可愛いお友達に次々と挨拶しながら、ちょこちょこ進んでいく。

どーも。こんにちは。ボクはポーちゃんです。よろしく…と言わんばかりの愛想の良さ😂

会場は大いに盛り上がり、笑いに包まれた。
そして、無事に息子にリングを届けた。

娘のフォローも、私のカリカリご飯の袋も、必要なかった😅
ポーちゃんは、本番に強い男だったのだ。

式は一気に、やわらかく楽しい雰囲気に。
ポーちゃんの運んできたリングを、ふたりは笑顔で交換した。誓いのことばを交わして、キスをした。祝福の花びらが舞う中、手を繋いで、幸せいっぱいの笑顔で歩いていった。

つづく

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