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メイクで変われないのは知識不足ではなく、長年の習慣や考え方のクセ 〜なぜ、「オンラインのメイク講座」をはじめようと思ったのか?⑤〜



オンライン講座をはじめたばかりのころは
Zoomで「やってしまった」の繰り返し



オンラインのメイク講座をはじめると決めたものの、最初は本当に手探りでした。

今でこそ当たり前のようにZoomを使っていますが、最初は失敗ばかり。

講座が終わって、「よし、録画を確認しよう」と思ったら、録画ボタンが押せていなかったこともありました。

受講生に向かって話しているつもりなのに、あとから見返したら目線が全然違う方向を向いていたこともあります。

画面共有して、資料ばかり見ながら話していたこともありました。

しかも、夢中になって資料を読んでいるので、ものすごく不機嫌そうな顔をしているんです。

そんなつもりはないのに。疲れた顔も重なって、なかなかの迫力でした。

そのたびに、「あー、またやってしまった」の繰り返しです。


オンラインのメイク講座で
一番苦労したのは「伝え方」



スライドづくりにもかなり時間を使いました。伝えたいことが多すぎて、気づけば何十枚にもなっていたこともあります。

文字だけでは伝わらないので、イメージに近い写真を探したり、見やすい大きさに調整したり。

でも、思うようにまとまらず、何度もつくり直しました。できなくて悔しくて、パソコンの前で泣きながら資料をつくったこともあります。

ヘアメイクの仕事なら30年以上やってきました。でも、オンラインで伝えることはまったく別の仕事でした。

そして一番苦労したのは「伝え方」でした。

正解を教えるだけなら簡単です。

「こうしてください」「これはやらないほうがいいです」。そう言うこともできます。

でも、私がやりたかったのはそうではありませんでした。

私がいないときでも、自分で考え、自分で選び、自分でできるようになってほしかったんです。

だから押しつけにならないように。
教え込まないように。
でも伝わるように。

そのバランスを探すのが本当に難しかった。

知識不足ではなく、
シンプルな3つのことが変わる邪魔をしていた



もうひとつ、想像していなかった壁もありました。
私は最初、「やり方を伝えれば変わる」と思っていました。

でも、実際はそうではありませんでした。

講座の中では、自分の顔を客観的に見るために自撮りした写真を提出してもらっています。

ところが、その写真をなかなかアップロードできない方もいました。

毎日の積み重ねが大切だからこそ、小さな行動を続けてほしいと思っていても、提出日の直前にまとめて資料を仕上げようとする方もいました。

行動せずに、「わかりませんでした」で終わってしまう方もいました。

最初は正直、「どうしてやらないんだろう?」「こんなに時間をかけてつくっているのに……」と思っていました。今思うと、ずいぶん勝手な話です。自分だって、できないことはたくさんあったのに。

でも、続けていくうちに気づいたんです。変わることを邪魔しているのは、メイクの知識不足ではないということに。

・自分の顔をしっかり見ること
・あと回しにしないこと
・できない理由を探すのではなく、できる方法を考えること

書いてみると、とてもシンプルです。難しいテクニックが必要なわけでもありません。

でも、人はそのシンプルなことを難しくしてしまう。

私もそうでした。だから変わることを邪魔しているのは知識不足ではなく、長年続けてきた考え方や習慣のクセなんだと思うようになりました。


この瞬間のために、私はオンラインのメイク講座をはじめたんだ!



そのことに気づいてから、私は少しずつ「伝え方」を変えていきました。

メイクを教えるというより、どうしたら、自分で気づけるだろう。どうしたら、自分で考えられるだろう。どうしたら、日常の中で続けられるだろう。そんなことばかり考えるようになりました。

正直、どんなに一生懸命に伝えても行動につながらず、落ち込むこともありました。

忙しいのもわかる。私だってあと回しにしてきたことはたくさんあります。それでも、もどかしかったんです。

現場なら私がメイクを仕上げれば、その場で変化をつくることができます。でも、オンラインではそうはいきません。

受講生自身がやってみないと変わらないからです。

だから、焦ることもありました。それでもあきらめずに伝え続けていると、少しずつ変化が見えはじめました。

表情がやわらかくなったり。
姿勢が変わったり。
言葉が前向きになったり。


そして、「やってみたらできました」「私にもできるんですね」。そんな言葉をいただくようになりました。

メイクが上手になったこともうれしかったのですが、それ以上に、「なんかいいかも!」と笑顔で話してくださる姿が本当にうれしかった。

その顔を見るたびに、ああ、この瞬間のためにやっているんだなと思いました。

オンライン講座「シャレ顔メイクアカデミー」の養成講座生たちと


失敗も、遠回りもたくさんしたけど、
見つかった「自分なりのメイクの答え」



私がオンラインのメイクの講座で伝えたかったのは、メイクそのものではなく、そのチカラだったのかもしれません。

誰かにやってもらうのではなく、自分でできるようになるチカラです。

私はオンライン講座を通してメイクを教えていたつもりでした。でも振り返ると、「どうしたら人は自分で動けるようになるんだろう」「どうしたら人は変われるんだろう」、そんなことばかり考えていました。

失敗もたくさんしました。遠回りもしました。

録画は失敗するし、資料は終わらないし、泣いてるし。いや、当時はそんな自分のことを考える余裕さえもありませんでした。とにかく必死だった。

あの頃の私に、「それ、全部あとで役に立つよ」と言っても、きっと信じなかったと思います。たぶん、「そんなことより今をなんとかしてよ」と返していたと思います。

その今、私なりのメイクの答えは「自分でできるチカラ」にたどり着き。だからこそ、私はこれからも「自分でできるようになるチカラ」を信じて、伝え続けていきたいと思います。



なぜ、プロのヘアメイクである自分の手を加えることのない「オンラインのメイク講座」をはじめたのか。
noteで、はじめるきっかけから、今に至るまで、そのストーリーを集中連載で綴っていきます。

・はじめるきっかけ

・なぜ、はじめようと思ったのか?

・最初からオンラインありきだったのか?

・周囲の反対は? それに対する自分の気持ちは?

・はじめるにあたっての準備、試行錯誤、壁、トラブル等は?

・どんなふうに続けていったか?

・どんなときがたいへんか? どんなときがうれしいか?

・続けてみて今思うこと、感じること

そして、「今の自分に合うメイクが、自分でできるチカラ」を伝えているのが、私が書いた本『なんとなく自己流から抜け出す 今の自分に合うメイクの正解』です。よかったら、読んでみてくださいね

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