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無職17日、待ち遠しかった金曜日が、そうでなくなった話

働いていた頃、
私は毎日、金曜日を待っていました。

平日は怒涛のように過ぎ去り、
「あと1日」「もう少し」
そうやってカウントダウンしながら過ごす日々。

本来なら人生の大事な一日一日のはずなのに、
心の中ではずっと
「早く終わってしまえ」
と願いながら仕事をしていました。

仕事が終わると、保育園へお迎えに行き、
帰宅したらすぐ夕食の準備。

特に金曜日は、
「今週も頑張ったから」と理由をつけて
少し高めのお惣菜を買ったり、ご褒美スイーツやちょっといいワインなど。
本当は必要でもないものをカゴに入れたり。
無駄使いはしないタイプだと思っていたけど、思い返せばこれも十分な無駄使い。

別に特別な成果を出したわけでもないのに、
“頑張ったご褒美”という言葉で
自分を納得させていました。

大事なのは中身じゃなくて、
「金曜日が来た」という事実そのもの。

翌日のことは深く考えず、
とにかく仕事が終わったことだけが嬉しくて、
家族と過ごす休日を心待ちにしていました。

平日は耐える時間、
休日だけが生きている時間。

そんな感覚で過ごしていた気がします。


そして、
仕事を辞めてから初めて迎えた金曜日。

今は、まったく違います。

朝から、夜に家族で食べるおでんを仕込んでみたり。
布団を干して、家の空気を入れ替えてみたり。
特別な予定はないけれど、
家を整える時間をゆっくり取る。

時計に追われない金曜日。

「早く終われ」と願わなくても、
一日が自然に流れていく。

やることは同じ“家事”なのに、
心の余裕がまるで違う。

誰かに評価されるためでもなく、
締切に追われるわけでもない。

ただ、
今日をちゃんと生きている感覚。

こんなにも違うものかと、自分でも驚いています。

働いていた頃の金曜日は、
自分を取り戻すための“解放日”でした。

でも今の金曜日は、
そもそも自分を失っていない。

だから、
無理に盛り上げなくてもいいし、
ご褒美を用意しなくてもいい。

静かで、穏やかで、
明らかに心にやさしい金曜日。

毎日の感じ方が、
こんなにも違うなんて。



仕事を辞めたからといって、
毎日がキラキラするわけじゃありません。

不安もあるし、
これで良かったのかと思う瞬間もあります。

それでも、
「早く終われ」と願いながら過ごす時間が
人生から消えたこと。


それだけで、
私はこの選択をしてよかったと思えています。

生きている、
そう実感できる金曜日でした。

みなさん、良い週末、連休を迎えてくださいね。

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