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中学生・高校生探求三昧In熊本(令和7年4月)

水俣市で開催された探究発表会、いつもは学校内で終わってしまう取り組みを、開かれた場所で行ってくださったので見に行くことができました。質疑の時間もとられ、学生にとってはその場から出る質問に答えなくてはならないとても難易度の高いものだったと思います。
そんな中興味深い発表がいくつも見られました。簡単に紹介していこうと思います。今回は、2つの発表をご紹介します。


🖥 ゼロから始めるプログラミング~プログラミングを用いたWebサイト開発~

― 電車到着時間を表示するウェブサイト開発 ―
「プログラミングは未経験。でもAIとなら、できるかもしれない。」
そんな思いからスタートしたのが、高校生3人によるウェブサイト開発の挑戦です。

今回のテーマは、「オレンジ鉄道の電車があと何分で来るのか?」を表示するWebアプリの制作。使用したのは、Pythonと、AIチャットツールChatGPT、そしてGoogle ColaboratoryとGoogleサイト。つまり、専門知識がなくても無料ツールとAIを活用すれば、Webアプリがつくれるのではないか?という実験的プロジェクトでした。

ChatGPTに日本語で指示を出しながらコードを生成し、それをHTMLに変換してサイトに埋め込む。試行錯誤の末、現在時刻から到着予定時刻を計算し、リアルタイムで表示する機能を実装することに成功しました。

実際に使うことを想定したユーザーは「同じ高校の中学生」。QRコードでの共有や使いやすさも工夫されています。

💡 試してわかったこと

  • AIは便利だけど、うまく使いこなすには指示の具体性が重要

  • **言語の特性(PythonとHTML)**を理解する最低限の知識は必要

  • チャットGPTは時間短縮に大いに貢献するが、意図しない挙動もあり、修正には手間がかかる

今後は、2駅間の運賃計算機能の実装や、今回使ったコードの仕組みを自分たちの手で理解していくことが目標です。

🔍 質疑応答より

  • なぜPython? → 初心者でも扱いやすく、サンプルコードも豊富だったから

  • ChatGPTなしでもできた? → 時間的にも技術的にも難しかった

  • オレンジ鉄道との連携は? → 現時点ではなし。ただ、今後の広がりに期待

この発表は、アプリそのものの実用性や魅力に注目が集まっていたのが印象的でした。
私自身も「これは実際に使ってみたい!」と思える内容で、特に、他の地域から電車で水俣に来る人──たとえば飲みに来た方などにとっては、とても便利なツールになるのではないかと感じました。


🐚 ジャンボタニシの水質浄化

― ジャンボタニシの水質浄化能力を探る ―

「水槽が急に緑色に…これって、タニシがなんとかしてくれる?」
そんな素朴な疑問から始まったこの研究は、ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)が水質浄化に役立つのかどうかを科学的に検証するものでした。

きっかけは、自宅で金魚を飼っていた際に感じた違和感。水槽がすぐに濁る、でもタニシを入れるとなんとなく綺麗になる…。この直感を確かめるために、実験に踏み出しました。

🔬 実験の進め方

クロレラを添加して意図的に緑色に濁らせた水槽に、ジャンボタニシを投入。
水温を20℃・25℃・30℃・35℃に設定し、それぞれの条件で水質の変化を観察しました。使用したタニシはおよそ20匹、いずれも地元・深川の川で採集されたものです。

🧪 見えてきた結果

30℃のときに、最も目に見える浄化効果が表れました。およそ1時間で水槽が明らかに澄み、ジャンボタニシたちも活発に動いてクロレラを食べていた様子が確認されました。
一方で、35℃では動きが鈍り浄化の進行はやや停滞。25℃、20℃ではさらに緩慢な浄化速度となりました。

このことから、「ジャンボタニシが最も働くのは30℃前後」という仮説が得られ、さらに金魚との適正水温が一致しないため、常時一緒に飼育するのではなく、“必要なときだけ使う”管理方法が適しているのではないかという実践的な提案もなされました。

⚠️ 取り扱いに関する注意点

発表では、ジャンボタニシの取り扱いについても丁寧に言及されていました。

ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)は、もともと日本に生息していなかった外来種であり、農業被害や生態系への影響が問題視されている生物でもあります。そのため、十分配慮する必要があることが説明されました。

探究心と同じくらい「環境への責任」を大切にした姿勢は、非常に印象的でした。

💭 研究から広がる視点

質疑応答では、以下のような視点が交わされました:

  • 実験期間が短かったため、長期間使用した場合の水質や生態系への影響はまだ不明

  • 今後は、他の水質浄化生物(ミナミヌマエビなど)との比較実験も検討中

  • 研究動機は、「生き物が好き」という気持ちが原点。興味の延長線が研究になったことにも共感の声が上がりました。


この研究は、「なんとなく良さそう」を科学的に確かめることの面白さ、そして「身近な疑問を実験で確かめる」という探究の王道をしっかりと踏んでいました。ジャンボタニシを選んだのも、入手しやすいからだろうなという事が感じ取られました。


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