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散歩記事#2 東京・大手町を歩く。スケジュール丸見え社会で生きる地方民のリアル


​急遽決まった徳島から岩手、盛岡市での出張が終わり、今日は水曜日。木曜日を移動日にして、金曜日は家族の待つ徳島でゆっくり過ごそうと思っていました。家族にお土産も買っています。

今までは金曜まで出張先でいて土曜日の夜に帰る日々でした。

でももう違います。

――そう、もう社畜の洗脳はすっかり抜けています。

​しかし、なぜか容赦なくかかってくる仕事の電話。

​「財前さん?明日東京でAW社主催のイベントとセミナーがあるんです。盛岡から東京に移動するなら顔を出してくれませんか」
「いや。東京に移動するのは帰るためだよ」
「明日は業界人たくさん来られるんですよ。ちょっと紹介して頂きたいのです」
「明日…か」

困りました。頼まれると断れない性分です。

何故こんなことになるのかと言うと​、この令和、私のスケジュールはオンラインで丸見えになって共有されているため、予定が一目でバレてしまうのです。今日は移動日になってます。

「もう今日の最終便の飛行機予約しちゃってるからな~。厳しいな~ JALさんが怒るかな~」
「今日の飛行機の予約ならこちらで取り消せます。私の方で明後日(あさって)の便に変更しますよ。〇社の部長とか紹介して欲しいんです」
「明後日(あさって)の便?… 明日セミナー出るなら、その日の最終便で帰るよ」
「明日は間に合いません。明後日でよろしいですか?」

いや。明後日(あさって)って…なんで帰るの二日後になるのよ…

「明日の最終便じゃダメ?」
「明日の夜は親睦会もございますので」

「ああ。飲み会あるの? え~と。場所はどこ?」

「大手町のサンケイプラザです」
「大手町ってどこだっけ… 何駅?」
「では詳細をメールで送っておきますので。宜しくお願いいたします」
「いや。まだ…」
「では後ほど」


ガチャ


…有無を言わさず押し切られ、盛岡から東京へ向かう新幹線のなかで対応に追われました。

​頼めば断らないという昔のイメージを持たれているのでしょう。今回がいいチャンスです。本人に会ったら「今日明日の予定変更はちょっと…」と釘を刺しておこうと思います。

とりあえず直ぐにホテルを取って、盛岡から東京へ。結局飛行機キャンセルしたりと大変ですよ。

そして翌日…

いつもの如く5時に目が覚める。

場所は大手町という所のようですが、まあどこであろうと今から行けば余裕。

まずは…大手町って何処なのかって事よね…結構遠いのかな

調べると、なんと東京駅周辺のようです。

東京駅から徒歩10分だと? この程度は散歩lv999の私にとっては朝飯前。めっちゃ近いじゃないか。焦らせやがって。

こんなのは東京に住んでいる人なら当たり前の知識かもしれません。もちろん私も出張で何度も東京には来ますが、ほぼ羽田空港から東京に直行して新幹線に乗るだけなので、周辺の駅とか地下鉄とか全く分かりません。そういうものです。何百回来ようと同じです。

​大手町が東京駅周辺だと知って一安心したものの、そこからが問題でした。

​羽田空港から東京駅に直行することしかしない地方民にとって、東京の地下鉄網や駅構内は難解なダンジョンです。

Googleマップも「現在地が東京駅のどこなのか」までは解析不能。

目的地へ行くには丸の内北口の出口に行けとあります。丸の内北口を探すも、見慣れない案内板に翻弄されてしまいます。東京駅ってとんでもなく巨大で広いんですよ。

看板見ても八重洲中央口とかしか書いてない。

キョロキョロしたりスマホで位置を確認する時間はありません。人が波のように歩いてきて「邪魔だ」という視線ビームを送ってくるんです

ここで突っ立ってスマホ見るのは田舎者には難易度高すぎです(笑)

しょうがないので、私を呼んだ子に電話します。急に呼び出すならちゃんと案内してもらわないと。

「もしもし? 東京駅の丸の内北口ってどこにあるかわかる?」
「え? 財前さんもう東京駅ですか?早いですね。ではそこから地下鉄に乗ってください」
「地下鉄!? いや。東京駅から歩いていく。丸の内北口ってどこ?」
「会場は大手町駅出口から直結です。地下鉄に乗ってください」
「…いや、だから歩いて…」
「ですから歩いて丸の内線か半蔵門線を目指して
東京メトロに乗ってください」
「え? 丸の内の半蔵門がなんだって?」
「すいません。私も今移動中ですので」


…ガチャ


酷い…。何ですか「東京メトロ」って。意味不明の路線には極力乗りたくないのが本音です。歩くというワードが通じてません。

彼女は頭には地下鉄ルートしかないんでしょう。

幸い開始まで1時間半あります。地図アプリによれば目的のビルは徒歩10分ほどとのことなので、このまま歩く方がいいです。地下鉄間違えて変なところいったら最悪ですから。

​丸の内北口の場所をインフォメーションのお姉さんに尋ねると「すぐそこです」と言われ、あっさり見つかる…。すぐ目の前でした。

ここ…か
丸の内北口を出ると、そこには圧倒的な光景が広がっていました。

す…すげえ。あの頂上にはどんなボスが座ってるんだ!?

い…いきなりこれか。すごいビル群…

でも恐れることはありません。

調べてやりましたよ。もちろんAIで。

大手町。

今でこそ、ビシッとスーツを着こなしたエリートたちが闊歩する大手町ですが、400年前はただの湿地帯(泥沼)だったようです。

徳川家康が江戸幕府を開いた際、「ここを埋め立てて大名たちの家(武家屋敷)にしよう!」と思いついた。大手町という名前は、江戸城の正門である「大手門」の目の前だったことに由来。つまり、当時「お城に一番近い超一等地」だったようです。

まず田舎者は立ち並ぶデカイ建物に心を持っていかれますけども。

歴史では明治維新で大名たちが国に帰ると、屋敷跡地はガラ空きに。そこに明治政府が「ラッキー!」とばかりに官庁(お役所)を建てまくった。そしてその後、渋沢栄一などのビジネスの天才たちが「これからは商業だ!」と、日本初の近代的オフィス街(丸の内レンガ街)を隣に建設しまくったようです。

ハッハッハ。丸裸だな。大手町よ。歴史を知れば恐れるに足らず。

デカい顔すんな。400年前は沼地だったんだろ?

…でも誰が作ったんですかね。こんなビル…。人間に作れるの?これ。

ガラスとかどうやって拭くんだよ(笑)

日本の中心だからこそ起こった奇跡。恐らく500年経っても徳島にはこんなビルは建ちません。

まあいい。どうせあそこで働いてても定年したら同じ只のジジイになるんだからな。

外に出てしまえば目的地へ行くのはもう余裕です。google map片手に歩くだけですから。

恐ろしいほど正確なGPSがついているxiaomi17T。まったく不正確な安価な会社配布携帯のGPSとは違い、ミリ単位で自分の位置がわかります。

地下鉄など乗る必要はないのです。

​200mくらい歩くと薄らと見えるのは皇居(旧江戸城)の東側。

多分そうですよね。

あんな所に皇居が? あれがテレビで見る皇居なんだ。…と思うと気持ちが盛り上がります。

途中、おしゃれな食事処や「とん汁専門店」など心を惹かれるスポットもありましたが、あいにくお昼時。長蛇の列であえなく断念しました。​

そして会場サンケイビルに到着。

あ!? すぐ目の前に地下鉄の駅が。​

駅が本当に目の前にありました(笑)。

まあそりゃこれに乗れって言うよね。

でもね。地下鉄の路線図と格闘するストレスを考えたら歩いた方がマシなんです。もし逆方向に乗ったりしたら大変ですしね。

​会場に到着しましたが 、もちろん私を呼び出した担当者は来てません。

まあそうだよね…当たり前のように1時間前に着いてしまうのが社畜なのです。​

そう。5分前や10分前だと不安なんです。遅れるくらいなら1時間前にきておいて来た人に挨拶するのが落ち着く。ギリギリで来ると落ち着かない。

みんなより後に来るとなんか悪いことしてる気がする…先に来てると気が楽…それが社畜です。

少し待ってると呼び出した本人が来ました。

「お疲れ様です財前さん。なんでそんな汗ビショなんですか 笑」
「いや。いろいろ迷っちゃってさ」
「迷うってどこで?ここ駅直結ですよ」

絶対バカにしてますね

「今日の親睦会は参加でよろしいですよね」
「ま…まあ。でも二次会は行かないよ?」

「え? なにか体調でも悪いんですか?」
「いや。ほら。医者にね? ちょっと言われてるわけよ。うん。」大嘘
「二次会行かないって珍しいですね。どこか病気ですか?」
「まあ…ね。俺に遠慮しないで二次会行ってね」


…とりあえず医者に止められてると言っておけばヨシ。

二次会など、もう行くわけが無いです。

前回の記事でも書いた通り、体に毒を入れて睡眠時間を削るような付き合いはもう辞めました。

間もなくやってくるAIの時代には、二次会のような古い慣習は必ず淘汰されていくはずです。

​業務時間外の付き合いを最小限に抑え、公私の境界を明確にすることで、心理的なエネルギーの消耗を防ぐ。こういう小さなところから変えていかないと、社畜脳はいつまで経っても矯正できません。​

今からは会社の仕事を覚える時間があったら、AIセミナーを聞いたり、AIをいじって色んなものを生成する練習をしておいた方が絶対いいです。今やってる仕事は数年後、例外なくAIかロボットがやります。

代わりにまったく新しい仕事が生まれる。でも今の仕事はなくなる。そういうことです。今の仕事に向き合っても意味ないのです。

今日の業界のセミナーは6時間くらいありましたが、こんな古い形式のセミナーなんてAI実践のセミナーに比べれば聞く意味すらありません。

「PLAUD」で音声を録音しておけば、自動的にAIがまとめてくれますからそれで充分

終わってから10分間後には、6時間分のセミナーの取りまとめは完成します。

帰ったら資料をスキャンして再度AIにまとめさせて会社の共有フォルダにupしとけば音声ファイルもついてますから、同等の知識を複数人が得られます。

これだと労力はほとんどないのでサボってるように見えますが、それは根性論。

実はセミナーなどの資料がちゃんとした形で社内で共有されることはなく、「上司に向かって書いた報告書」が共有されるだけ。

出張してセミナー受けたなら報告書を苦労して書けという根性論。

上司のために書いた報告書と録音をAIが分析してまとめた報告書。どちらが共有文書として優秀かなんて考えるまでもありません。

メモなんて1文字たりとも取る必要などないんですが、残念ながら「メモを取れ! 自分の考えを入れろ」などと若手を罵る老害社員の声が大きいのもまた事実。

故に私の会社も表立ってAI使う人はほとんどいないです。裏で使ってる人ばかり。

私が使用をみんなに推奨しても「総務部がうるさいので…」「経理部がAIで書くなと…」なんて理由で社内評価を気にするんですよね。

AIで作る人はいても、そのAIの文章を今度は人間が作ったように偽装するという無駄な作業が生まれています。

でももう今年中には人間が書いたかAIが書いたかわからない状態になるようにAIが学習しちゃうでしょうね。

だから数年後には誰もメモを取らなくなってます。この流れが過半数を超えた瞬間に世の中はガラッと変わるんです。そういうものです。

​本日の体力は2時間の親睦会の顔合わせと情報取りに集中、20時にはサッと帰路につきました。​

もちろん20時という時点で実は残業3時間です…ほとんどの社員は定時の5時で帰ってますから、厳密にはまだ実際に社畜脳は抜け出せていないです。

しかし

二次会という名の不毛な飲み会を華麗にスルーし、無駄な愛想笑いで摩耗するはずだったエネルギーをそのまま自分のための時間へと変換する。これだけでも大きな変化。

ホテルの一室で静かにキーボードを叩き、今日一日の出来事をこうして文章にしているこの瞬間こそが、脱・社畜を目指す私にとって最も価値のあるルーティンになりつつあります。


そして何食わぬ顔で一緒に20時に帰ろうとする担当。


「あれ?皆さんと二次会行かないの?」
「元々行く予定ありませんから」



行かないんかい(笑)










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財前ゴウ|暮らし整え中 コーヒー代、ありがたくいただきます。