HIGH&LOW 戦国外伝 東京公演後の感想 吐澤檸檬
吐澤檸檬について本気出して考えてみたら2千字を超えました。
ほぼ妄想でできてます。
かなりネタバレしているのと、観劇していないと意味が分からない箇所があります。すみません。
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檸檬さんって、作中で怒らないし、悲しまないし、喜んだりもしてない。
喜んでもっていう部分は人によって感じ方が違うかもしれないけど…。
ずっと平坦というか、物語の外というか。一人だけみんなと違う目線でものを見ている。
秘宝にだって興味が無いし、カネに執着して見えたと思ったらタダ酒を飲ませたりもする。
賑やかしで狂言回しだからつかみどころがない人物像なのかもしれないけど、それにしてはどうにも気になるセリフがある。
「山賊なのに約束を守るんだね」
ほんとにその通りだね…?
班目兄弟の約束にかかっているのは十分わかるんだけど、どうも違和感というか。
果たして物語展開のためだけに無理やり入れたセリフなんだろうか。
確かに「賊」を名乗るやつなんか、口約束を守るわけがない。
檸檬さんはガラの悪い地域の飲み屋をずっとやっていたんだから、そんなことわかりきってるはずだ。
例えば、檸檬さんは逆に牢に閉じ込められちゃってその間に山賊たちは脱出するとか、いっそ檸檬さんを口封じに殺してしまったりするなんて展開のほうが当たり前だろう。
山賊たちは自分たちも嘘をつかれてるんだから、これから先どうなるかわかったもんじゃないし、逃げるのを最優先にしないとならない。
こういう状況なのは檸檬さんだってわかってる。
でも殺さなかった。しかも本当にカネを渡してきた。山賊なのに!山賊なのに、約束を守るなんて!!どうして?
…檸檬さん、もしかして守ってもらえてない約束があったりしない…?
その相手、山賊だったりする…?
カスの里にいたのはその相手を待ってたからだったりします……?????
作品の時代的に誰かが死んだみたいな話ってその人物の知り合いが伝えまわったりしないと知る由もないわけで。
もう約束を守れないのに、そのことを知らないから宙ぶらりんになってしまった約束が存在してるんじゃないか…?
そしてあまりに長い時間が経って、もう守られることが無いってぼんやり理解したとしても、約束ってかえって捨てることができないよね。
だからそんな無茶な約束をしたの?
死ぬとしたら、山賊に殺されたかったの?
せめて自分の中で納得して、しょうがないって、あーあって思いながら死にたかったのかな。
それなのに、約束が守られちゃった。
死ねなかったから、もうやるせなくなっちゃってあんな事でっかい声で言っちゃったのかな。
だって注目させる必要ないでしょ、そりゃ守ってやる義理もないけどさ。
衆目集めてしまったら逃がしたのがだれかなんてすぐわかってしまうし、そうなれば教団の恩恵だってどうなるかわかったもんじゃないし。
しなくてもいいことをしてしまったのは、「山賊ってやっぱり約束守るわけないよね」が肯定されなかったからなんじゃない?
この物語であなただけなのよ、よりどころがカネだけなの。
想ってくれる人がいないのはあなただけだった。
寄り添ってくれた人がいないのは。
カシラァ!!!!!!!!!連れてってもらえませんかねぇ!!!!!!たぶん値切るのとかうまいと思うんすよォ!!!!!!!!
ところで、二人を最後に見送ったのは檸檬さんだと思ってるんですよ。
教団が崩れ落ちる中、自分も逃げる中で二人の姿を探してくれたんじゃないかなって。
それで、誰かに祝福されるわけでもなかった二人に「よかったわね」って言ってくれたんじゃないかなって。
颯斗にはきっとそれは言えないセリフで、生まれない感情だから、颯斗ではダメだった。
付き合いだって長くないし、その場に居て止められなかった自分を情けないと思っていそうだし、それにおそらく颯斗にはこの愛がわからない。
でも二人のことを長く知っていた檸檬さんだったら、そしてこと切れた二人に対してだったら、やっと言ってやれたんじゃないでしょうか。
千愛はさ、ウチのかわいい看板娘なわけでしょ?
なのに金になるわけでもねえのに治ってない体で剣術の練習したりしてさ、そんな奴に嫁にやれるわけなくない?
バカタレモンチッチがよ、定職についてから出直して来いよ。
あいつたぶん檸檬さんに挨拶もしてないでしょ。
スジを通せスジを。
カスの里は吹き溜まりで、みんな行先のない絞りカスだから。
千愛をどこかに連れ去って幸せにしてくれるかなんて信頼できないから。
一緒になっちゃえなんて軽々に言ってやれないから。
だからずっと言えなかった。
二人の結末は褒められる選択じゃないかもしれないけど、それでもその一言を言いたかった人が檸檬さんだったらいいな。
せめてそれが叶っていたらいいな。
だって、合流したときに「千愛は?」って聞かなかったんだよこの人…。
檸檬さんが天都に行ってしまった後、千愛は酒場に戻ってきていてさ。
そのまま再会せずにカスの里はぶっ飛ばされてしまったでしょ?
なのに骸が酒場になければ戻ってきた連中に聞くはずじゃん。
「ぜぇんぶ無くなっちゃったァ…」って、ほんとのほんとよ。
檸檬さん、無くなっちゃったのを全部自分で確認しちゃったんだね…?
いやこれまじで全部なくなってるじゃないですか。
お店なんか吹き飛んでるし、当然お酒も食器も家具も、こういう地域だからつまみもあれこれ試行錯誤して保存食作ってたと思うし、お金も多少は貯めてたでしょたぶん。
かわいい千愛もいなくなっちゃってさ。
カスなりに生きてた人生、こ~んなタイミングでマッサラになっちゃった。
だからかな、「連れてっておくれよぅ」だったのは。
まるでひとりぽっちの子供みたいだった。
積み上げてきたものがなくなっちゃって、お店も店員もなくなっちゃって、でも思い出だけは残ってやがるんだ。
一人じゃどこにも行けないよ。
檸檬さんも行先のない絞りカスなんだもん、だからずっとここで頑張ってきたのに。
カシラァ!!!!!!!連れてってやっておくれよォ!!!!!!!!頼むよォ!!!!!!!!
カシラが断った件についてはただのジェラスだと思うので、たぶん連れて行ってはくれると思う。思いたい。
それにしても私は毎回うえきやサトシを見に行っているのにほかの役者さんにメロついて帰るのはほんとなに
ごめんて
▽誤字とかあったら教えていただけると助かります
