【Nintendo Switch】注文したゲームソフトに代替案なんて存在しないんじゃねえか?って話
私が勤めている会社では、いわゆるECサイトというやつを運営しており、そこまで多くの種類ではないんだけど、Nintendo Switchのゲームソフトも扱っている。
商品の在庫を抱えている仕入れ先からうちの会社の倉庫にいったん送ってもらって、そっからお客さんの住所に発送されるって仕組みだ。
しかし今回、うちの担当バイヤーが、とある注文に対して、
「先方から、商品が欠品していて手配できない」
と連絡が入った。
いつもなら在庫切れの場合であってもせいぜい1〜2週くらいの遅延程度で済むはずなんだが、仕入れ先で本当に用意できないらしい。
いやいや、そのゲームソフト、絶版にでもなってんのか?
タイトルを聞いて、大手ECサイトでキーワード検索してみる。
…が売り切れとかそんなことも全然なさそう。(おいバイヤー担当、はよAmazonさんから買い付けてこいや)
お客様とメールや電話でやりとりをする我々事務担当としては、そこそこまあまあ忸怩たる思いではあるのだが、ゲームソフト以外の注文でならよくあることなので、この状況にすっかり慣れてしまっているのはひょっとすると異常なことなのかもしれない。
んで、こういった場合、我が社の対応方針といたしましては、お客さんにはお詫びの連絡を入れるわけだが、このときおいそれと
「ちゅーわけでほんならキャンセル返金対応させてもらいますわー」
とはならず、必ずと言っていいほど、代わりとなる商品、いわゆる「代替品」というやつを何種類か提案しているのだ。
そしてその代替品は、注文のあった商品よりもグレードの上回るものや、食品なんかであれば個数がより多いもの、つまり上位互換を提案しなければならないという絶対的な裏ルールがあるのだ。
しかし、私の知る限りでは過去に、ゲームソフトの代替品を提案したという前例はない。
それもそのはず。
なぜなら、ゲームソフトには明確な上位互換というものが存在しないという暗黙の掟が存在するからだ。
今回注文のあった商品は、キャラクターの育成だけでなく、領地の畑で農作物なんかも栽培できる系のいわゆるシミュレーションRPGだ。
さて、ここで問題なのが、お客さんに提案する代替品バイヤー担当の最もセンスが問われるところでもあるのだが、はたして、いわゆる上位互換が存在しない「ゲームソフト」というジャンルにおいて、彼女(担当バイヤーは女性)はどういったラインナップを提示してくるのか、固唾を飲んで見守った。
1時間後、彼女から代替品のリストがメールで送られてくる。
今回提案してきたゲームソフトは合計6本。
だが、リストに書かれてあるタイトルを見て、思わず私は目を疑った。
なぜなら、そこに書かれてあったのは、
❶ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド
❷ドンキーコング バナンザ
❸星のカービィ ディスカバリー
❹スプラトゥーン3
❺スーパー マリオパーティ ジャンボリー
❻大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL
だったからだ。
おい!全部、アクションゲームじゃねえか。
正気かよ。
やってられるか。
つか、そもそもこんなん客に提案して大丈夫かよ?
せめて同じジャンルで提案しろ。
ゲームやったことないお嬢様か?
お前よくそんなんでゲーム取り扱ってる仕入れ先の担当任されてんなー。
私の心に巣食う、21人のビリー・ミリガン(なぜかいつも3人足りない)は口々に嘆いた。
私は、すぐさまこの件を上司に相談をし、指示を仰いだ。
すると彼(上司は男性)は間髪入れず、
「まあ、このまま提案してみようか」
あー、こいつゲームあんましてこなかったやつかー。
私はさっそく注文のあったお客さん宛に送るメール文章を作成し、同僚(後輩)がそのチェックを始めた。
「え…これ正気ですか?」
同僚(後輩)は言葉を漏らした。
偶然にも、ビリーズの一人とほぼ同意見だ。
私は
「いいのいいの、上司がそれでいいっつってんだからそれで送っちゃえ」
とメールの送信を促した。
お客さんはまだ仕事中だろうし、返事があるのは早くとも今晩か明日以降になるかもしれない。
どんなリアクションが返ってくるのか、これはこれで見ものじゃないか。
…などと考えながら、私は家路につくことにした。
あ、ちなみにこの物語はちょっとだけフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ないですよー。笑
