【名画でわかる】ムンクの『叫び』は叫んでいない?愛と狂気の80年
みんな、こんにちはなのだ!「ずんだもん美術館」へようこそなのだ。
両手を頬に当てて「キャーッ!」と叫んでいるような、世界で一番有名なあの顔。誰もが知るエドヴァルド・ムンクの『叫び』。
けれど、みんなが信じているその常識、実は完全に間違っているのだ!
あの絵の人物は自ら叫んでいるのではないのだ。「自然を貫く恐ろしい叫び声が周囲から聞こえてきて、思わず耳を塞いで耐えている」瞬間を描いたものなのだな。
『叫び』の一発屋だと思われがちだけど、ムンクは80歳まで生き抜き、死と愛と狂気に翻弄されながらキャンバスに向かい続けた超多作な画家だったのだ。
彼の人生の裏側にある切ない真実を、厳選した3点の名画とともに解剖していくのだ!
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名画でわかる「ムンクの真実」 あの絵は叫んでいなかった?
第1章:死の影と激しいバッシング 『病める子』
1863年、ノルウェーで生まれたムンク。彼の人生は幼少期から絶望的な「死」の影に覆われていたのだ。
5歳で母親を結核で亡くし、14歳の時には一番仲の良かった姉のソフィエも同じ結核で亡くしてしまったのだな。さらに父親は過度な宗教的脅迫で子供たちを追い詰め、ムンク自身も病弱で死の恐怖に怯え続けていたのだ。
そんな彼が20代前半で描いた衝撃作が『病める子』なのだ。

モデルは亡き姉のソフィエ。死の間際、枕に寄りかかって窓の外を見つめる切ない姿なのだな。
画面を見ると、絵の具が不自然に削られたり引っ掻かれたりしているのが分かるかな? ムンクは姉を失った激しい痛みを表現するため、あえてキャンバスを傷つけたのだ。
けれど当時の批評家からは「描きかけのゴミ」「魚の腐った匂いがする」と猛烈なバッシングを受け、展覧会では観客から唾を吐きかけられるほどの悲劇に見舞われたのだな。
普通なら挫折するところだけど、ムンクは「僕の絵が彼らの心を突き刺した証拠だ」と逆に自信を深め、「目に見えるものではなく、心で見えるものを描く」という表現主義の道を突き進むきっかけになったのだ。
第2章:愛への渇望と恐怖の表裏一体 『マドンナ』
若い頃のムンクは、高身長でかなりの男前だったのだ。けれど、彼に寄ってくる女性たちは癖の強い人物ばかりだったのだな。
最初に恋した人妻には弄ばれて絶望し、次に付き合った富豪の娘には執拗に結婚を迫られた末、拳銃の誤発射事件で画家にとって大切な指を負傷してしまったのだ。
「愛されたいけれど、愛は自分を破壊する恐ろしいもの」という強烈なトラウマを抱えた彼が描いたのが、『マドンナ』なのだ。

うっとりと目を閉じ、黒髪をなびかせる美しい聖母。けれどその表情はどこか蒼白で、死人を思わせる不気味さも漂っているのだな。
初期の版画バージョンでは、画面の周囲に精子や小さな胎児のモチーフが渦巻くように描かれているのだ。

ムンクにとって女性とは、命を生み出す神聖な存在であると同時に、男のエネルギーを吸い尽くして死へと引きずり込む「悪魔(吸血鬼)」でもあったのだな。愛への強い渇望と、それ以上に深い恐怖が同居した異作なのだ。
第3章:自然を貫く叫びと幻聴 『叫び』
1893年、30歳のムンクがオスロのフィヨルド沿いの道を歩いていた時、運命の瞬間が訪れたのだ。夕暮れ時、空が突然血のように赤く染まったのだな。
日記の中でムンクは「疲れ果てて手すりに寄りかかった。空が血と炎の舌で覆われ、友人たちは歩き続けたが、僕は不安に震えながら立ち尽くし、自然を貫く果てしない叫びを聞いた」と書き残しているのだ。
そうして生まれたのが、世界最高峰の知名度を誇る名作『叫び』なのだ!

描かれている人物は、うねる背景から聞こえてくる恐ろしい自然の鳴動や幻聴から身を守るため、必死に両手で耳を塞いでいるのだな。
画面全体のうねるようなラインは、空間を震わせる音の振動そのものを表現しているのだ。
後にムンクはこの絵のキャンバスの隅に、極小の文字で「狂人のみがこれを描くことができた」と書き残しているのだな。
彼はアルコール依存症や過度の人間不信に陥り、一時は精神病院へ入院することになるのだ。けれどゴッホのように破滅することはなく、奇跡的に回復して退院。晩年は巨大な壁画『太陽』を手掛けるなど、生命力に満ちた作品を描き続け、80歳で穏やかにこの世を去ったのだな。
編集後記(めたん)
幼少期の家族の死、狂気的な恋愛トラブル、そして精神の崩壊と克服。
名画『叫び』の裏側にあるムンクの生涯を辿ると、単なる奇妙な絵ではなく、人間の内面にある孤独や恐怖を誤魔化さずに吐き出した「魂の告白」だったことが分かるわね。
彼は自分の弱さや精神的な痛みを隠すことなく、そのままキャンバスへぶつけ続けたわ。だからこそ、100年以上が経った今でも、不安を抱えて生きる私たちの心に強く刺さるのかもしれないわね。
表面的な面白さやキャラクター性だけに惑わされることなく、その背景にある彼の生々しい感情と苦悩を感じ取ること。それこそが、ムンクの作品と向き合う一番の醍醐味なのかもしれないわね。
それでは、また次の名画の深淵でお会いしましょう。
ごきげんよう。
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この記事では紹介しきれなかったムンクの波乱に満ちた生涯や、他の名画に隠された細かな表現については、YouTube『ずんだもん美術館』でさらに詳しく解説しています。
「なぜあの人物は耳を塞いでいるのか?」 名画とともに、ムンクの光と闇をたどります。
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名画でわかる「ムンクの真実」 あの絵は叫んでいなかった?
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