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【江戸のトリックアート】歌川国芳『みかけハこハゐが とんだいゝ人だ』。人の集合体が生み出す、ユーモア全開の「寄せ絵」マジック

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今回は、幕末の江戸で大活躍した「奇想の絵師」こと、歌川国芳(うたがわ くによし)が描いた、最高にポップで不気味な浮世絵『みかけハこハゐが とんだいゝ人だ』(1847年頃)を紹介するよ。

『みかけハこハゐが とんだいゝ人だ』

一見すると、ギョロリとした目つきの怖いおじさん……に見えるけれど、よーく見るととんでもない仕掛けが隠されているのだ!


怖い顔の正体は…全員「全裸のおじさん」!?

タイトルにある通り「見かけは怖いけど、本当はいい人」なこの男性。顔にぐーっと近づいて観察してみてほしいのだ。

なんと、眉毛も鼻も、そして口も、すべて「全裸の男たち」がアクロバティックに組み合わさってできているのだよ! このように、たくさんの人や物を集めて一つの形を作る騙し絵のことを、江戸時代には「寄せ絵(よせえ)」と呼んでいたのだね。

西洋の画家アルチンボルドの野菜の肖像画にも似ているけれど、国芳はそれを人間の体で、しかも絶妙なユーモアと躍動感で表現しているのが天才的なのだ。髷(まげ)にしがみつく人や、顎を支える手まで2人の人間がポーズをとって作られている芸の細かさには脱帽なのだ!


厳しい弾圧を笑いで乗り切った「反骨精神」

なぜ国芳は、こんなヘンテコな絵を描いたのか?実はここには、当時の時代背景が深く関わっているのだね。

この絵が描かれた頃、江戸幕府は「天保の改革」という超厳しいルールを作って、役者を美化する浮世絵や贅沢な出版物を厳しく禁止(弾圧)していたのだよ。

でも、江戸っ子たちを楽しませたい国芳は諦めなかったのだ! 「これはただの遊び絵(クイズ)ですよ〜」「大勢の人が協力すれば、良い人(立派な人)になれるという道徳の絵ですよ〜」と言い訳しながら、幕府の目を盗んでこうした奇抜なアイデアを次々と世に送り出したのだね。権力への反骨精神を「笑い」に変えた、国芳の最高にロックな生き様が伝わってくるのだ!


🎨 「ずんだもん美術館」のあとがき

ただの奇抜なトリックアートではなく、大勢の人間が重なり合うことで一つの大きな顔=「社会」が作られているという、深いメッセージも感じられる国芳の傑作。現代の僕たちが見てもクスッと笑える、江戸時代のエンタメ精神の強さに痺れるのだね!

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