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【隠された自己パロディ】葛飾北斎『百物語 しうねん』。お墓に這い寄る蛇と木札に刻まれた、天才絵師の奇妙なメッセージ

みんな、こんにちはなのだ!「ずんだもん美術館」へようこそなのだ!

今回は、葛飾北斎のオカルトシリーズ『百物語』から、おどろおどろしい化け物を直接描かずに背筋を凍らせる異色作『しうねん(執念)』を紹介するよ。 一見すると死者の未練を描いた純粋なホラーに見えるけれど、絵の隅々まで読み解くと、北斎のとんでもない「遊び心」が隠されているのだね。

まずは、静かな狂気が漂うこちらの画面をじっくり見つめてみてほしいのだ。

『しうねん(執念)』

誰もいない仏壇の前。そこにぽつんと置かれた四角い位牌に、一匹の蛇がぬるりと絡みついている……。この一瞬の静寂に隠された、恐ろしくも奇妙なドラマを紐解いていくのだ。


日常の聖域を侵す、カサカサという不気味な音

画面の中央には、亡くなった人を祀るための木札(位牌)が立てられているのだね。そのすぐそばには、丁寧に紙で包まれた落雁(お菓子)のような供物が山盛りにされ、手前にはなみなみと水が張られた白い器が置かれているのだ。器の中に一枚の青い葉っぱが浮かべられているのが、いかにもお供え物らしい雰囲気を醸し出しているのだね。

しかし、その静謐な祈りの空間をぶち壊すように現れたのが、中央にべったりと巻き付いた一匹の不気味な蛇なのだ。 この蛇、実はただのヘビではなく、日本に広く生息する毒ヘビの一種「山棟蛇(やまかがし)」として描かれているのだよ。

北斎の筆致は相変わらず凄まじくて、ヤマカガシ特有の斑点模様や鱗の質感が、今にも「カサカサ……」と音を立てて動き出しそうなほどのリアリティなのだ。強い嫉妬や現世への未練を残して死んだ人間は蛇に化けて出ると言われているけれど、まさに誰かのドロドロとした「執念」が、生き物となって現世に這い戻ってきたかのような恐怖を演出しているのだね。


読み解けばゾッとする、仕掛けられた北斎のメッセージ

さて、ここからが今回の本番。この絵の主役である木札と水入れに注目するのだ!

まず、表面にびっしりと書かれた文字(戒名)を読んでみるのだ。そこには「茂問爺院無嘘信云(ももんじいん…)」という奇妙な文字が並んでいるのだね。 この「茂問爺(ももんじ)」という言葉、実は江戸時代の人々が妖怪や化け物、得体の知れない怪物のことを総称して呼んでいた「モモンジイ」のもじりなのだ!つまり、この札は直訳すると「化け物院」という意味になってしまうのだよ。

さらに、手前にある水入れの器をよーく見てほしいのだ。 青い丸の中に、白抜きで堂々と描かれているのは「卍(まんじ)」の紋様なのだね。

この「卍」というマークを見て、ハッと閃いたみんなはかなりの北斎通なのだ! そう、北斎は生涯で30回以上も名前を変えたことで有名だけど、その最晩年に名乗っていた最もお気に入りの筆名(ペンネーム)こそが、「画狂老人卍(がきょうろうじんまんじ)」だったのだよ。

「化け物」を意味する文字が刻まれたこれと、自分のサインである「卍」が刻まれた器。 二つのパズルピースを組み合わせると、驚くべき一つの仮説が浮かび上がってくるのだ。 そう、ここに描かれているのは、他でもない「北斎自身の位牌」なのだ!!


死すらも笑い飛ばす、天才絵師のあくなき執念

自分が死んだあと、仏壇に化け物としての戒名が与えられ、そこに執念の蛇(ヤマカガシ)となってカサカサと戻ってくる……。北斎は、自分が死んで幽霊や妖怪になった姿を、ユーモアたっぷりに、かつ自虐的な自己パロディとして描き残した可能性があるのだね。

「死んでもなお、化け物絵師として現世の奴らを驚かせてやるぞ」という、あくなき創作への執念。自然な死すらもニヤニヤしながらエンターテインメントに昇華させてしまう、お茶目で恐ろしいスタンスが、この1枚にはこれでもかと詰め込まれているのだ。


🎨 「ずんだもん美術館」のあとがき

ただの怖い怪談画かと思いきや、まさかの北斎自身の「未来の遺影」かもしれないという、とんでもない裏設定が隠されていた『百物語 しうねん』。目に見えない人間のドロドロした未練を蛇という形にしつつ、自分の筆名である「卍」を添えるそのセンスは、まさに画狂の名にふさわしい狂気とユーモアなのだね。

これからも、僕と一緒に新しくて刺激的なアートの世界をたくさん体感していこうなのだ!

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