【終わらない皿の呪い】葛飾北斎『百物語 さらやしき』。お菊の執念が皿と一体化した、ゾッとするような奇妙な造形美
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今回は、日本の三大怪談のひとつ「皿屋敷」をテーマに、天才絵師・葛飾北斎が圧倒的なイマジネーションで描き出した大人気シリーズ『百物語 さらやしき』を紹介するよ。 「1枚……2枚……」と皿を数えるお菊の幽霊だけど、北斎の手にかかると、ただおどろおどろしいだけじゃない、とんでもなくアヴァンギャルドな姿に変貌してしまうのだね。
まずは、北斎の脳内がどうなっていたのか疑いたくなるような、この衝撃的なビジュアルを見てほしいのだ。

古びた井戸の中から、ニョキニョキと蛇のように長い首を伸ばした幽霊。驚くべきことに、その長い首は、数枚の皿が連なってできているのだね!
策略にハメられたお菊の哀しい末路
お菊は、ある武家に奉公していた若くて美しい女性だったのだ。しかし、主人の理不尽な策略によって、家宝である10枚の皿のうち「1枚を無くした」という無実の罪を着せられてしまうのだね。

無実を証明できない絶望から、お菊は庭の井戸に身を投げて命を絶ってしまうのだよ。 それ以来、夜な夜な井戸の底からお菊が現れては、哀しげな声で「1枚……2枚……」と皿を数え、最後の1枚が足りないと激しく泣き崩れるという、胸が締め付けられる怨念の物語なのだ。
皿が首になる!?北斎の超絶デザインセンス
この有名な怪談を、北斎は誰も思いつかないような度肝を抜く方法で表現したのだ。

画面を観察してみると、お菊の首はニョロニョロと伸びているけれど、これは肉体ではなく、和食器の皿がカシャカシャと繋がってヘビの胴体のようになっているのだ! 「皿への執着」が強すぎるあまり、彼女の存在そのものが皿と融合してしまったという、怨念の視覚化が凄まじいのだね。皿の青い模様まで細かく描写されていて、どこか工芸品のような美しさすら感じさせるのが北斎マジックなのだ。
さらに、お菊の表情は静かで、どこか虚無を見つめているよう。かすかに開いた口から吐き出される細い煙は、冷たい夜の空気の中で彼女の「未練」が立ち上っているかのようで、じわじわと不気味さがこみ上げてくるのだよ。
🎨 「ずんだもん美術館」のあとがき
ただ怖い幽霊を描くのではなく、「皿そのものを身体にする」というぶっ飛んだアイデアで江戸っ子を驚かせた葛飾北斎。彼のデザインセンスは、現代のシュルレアリスムや漫画の表現にも通じるものがあって、今見ても全く色褪せないのが本当に凄いのなのだ。
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