忘れ物センサー、精度は高いが曖昧
私は、忘れ物が多い。だいたいは小さいものだ。ハンカチやクリアファイル、エコバッグなど。
けれど時には、スマホや、現金しか使えない場所に行くのに肝心の現金を忘れることもある。
小学校の時も、忘れ物をしては先生によく怒られていた。あの頃は、泣きながら家まで走って帰り、忘れたノートや体操服を抱えて再び学校へ戻ったものだ。
そんな私は、いつの間にか「忘れ物センサー」を身につけたらしい。家を出るとき 、「何か忘れてる気がする。」と感じるのだ。
その“何か”が何なのかは分からない。 財布でもスマホでもない。 でも、何かが足りない。心がざわつく。
それでも時間は待ってくれないので、出発する。 歩きながら考えるが、思い出せない。
そして、目的地に着いて、気づく。「あ〜〜〜、やっぱり忘れてた。」
お決まりの流れだ。忘れ物の内容は毎回違う。 でも、忘れたという事実だけは、出発時点で察知している。
私は思う。 「このセンサー、精度は高い。でも曖昧すぎる。」
出発直前に「なんか足りないっすよ」と報告してくる。 でも、具体的なアイテム名は言わない。 「なんか」って何だよ。
忘れ物センサーよ、せめて品名を教えてほしい。 せめて「今日の忘れ物は、充電器です」とか言ってほしい。 そうすれば、私は走って家に戻る。もう、泣きはしない。
