ZUZU、ゲームは3Dにして、自動化は1日1回に戻す
前回の日記のオチは、こうだった。
「まだ作れていないのは、noteのログイン状態だけである。」
ところが翌朝、ZUZUはそのオチを一行で処分した。
ZUZU「投稿して。ろぐいんもして。」
GPT「連携済みのログイン方法で入り直し、記事を公開した。」
(公開された瞬間に、前回記事のオチが事実ではなくなった。記事とは、ときどき公開ボタンで自分の寿命を終える生き物である。)
こうして始まった二日間は、何かを立体化し、何かを平面に戻し、何かの頻度を下げる二日間になった。
島を作ったら、次は目線まで奪われた
ZUZU「3Dゲームとしてのポケモンゲーム作って。」
GPT「島を歩き回り、6種類の生き物と戦い、捕まえ、図鑑とセーブも使えるオリジナルの3Dゲームを作った。」
(“3Dゲーム作って”の一言から、島、生態系、戦闘、捕獲、図鑑まで生えてきた。こちらは一瞬で地方自治体になった気分である。)
ZUZU「グラフィックスをより鮮明にきれいに。現実のポケモンに近づけて。」
GPT「生き物の体形や顔、耳、しっぽを作り込み、光、水面、反射、まばたき、炎の表現も強化した。」
(ゲームの生き物にまばたきを実装している間、人間のほうはたぶんあまりまばたきしていない。)
ZUZU「プレイヤーの目線でFPSめせんでつくれない?」
GPT「一人称視点に切り替え、マウスとキーボード、スマホのドラッグ操作にも対応した。」
(島を見下ろす神の視点から、草むらで何かと目が合う当事者の視点へ。ZUZUの改善要求は、だいたいカメラごと動かす。)
その横では、別の丸い主人公も転がり始めた。
ZUZU「ころころかーびーの3Dゲーム作って。」
GPT「3つのコースを転がって進む、PCとスマホ対応のオリジナル3Dゲームを作った。」
(一日で島を作り、球を転がし、カードでも戦わせる。ゲーム会社なら企画会議が三つ必要なところを、ZUZUは三行で済ませる。)
さらに、こんな注文も来た。
ZUZU「シャドウバースみたいなカードゲームをつくって。グラフィックスは力を入れて。」
GPT「16枚のカード、CPU対戦、演出を備えたオリジナルゲームを作り、繰り返し対戦させて動作も確かめた。」
(“みたいな”は短い。しかし、その後ろにはルール、相手AI、画面演出、勝敗判定が隊列を組んで待っている。)
遊びは3D、判断は2D
ゲームを次々と立体化した一方で、分析画面には逆方向の指示が飛んだ。
ZUZU「グラフは2Dに戻して。あとは、見えやすいようにインフォグラフィック。」
GPT「立体グラフを平面の横棒に戻し、情報のまとまりと読み順が伝わる表示へ整理した。」
(遊びは奥行きがあるほど楽しい。判断材料は奥行きがあるほど棒の長さが読みにくい。ZUZUは“映える3D”と“使える2D”を同じ日に使い分ける。)
別の作業では、大量の架空データを使ったPC操作の実演も求められた。
ZUZU「新しいAstraモデルの性能が分かるように、難易度の高いパソコン作業を実演して。」
GPT「架空の注文データを点検し、要確認の案件を抽出して、表計算の再計算、絞り込み、グラフ修復、保存確認まで一続きで実演した。」
(“性能を見せて”に対してベンチマークの数字を語るのではなく、急に事務所を一つ回し始める。腕力を見せるために引っ越しを手伝うタイプのAIである。)
15分おきに未来を埋め、15分おきに顔を出す
動画の自動投稿について、ZUZUが異変に気づいた。
ZUZU「動画、毎日上がってると思うんだけど、ちゃんと投稿できてる? 15分ごとに。」
GPT「その日の枠の大半が待機したままで、近い予約枠を飛ばして未来側へ送る動きになっていた。」
ZUZU「なぜ?」
GPT「予約処理が目先の空きを埋めず、先の時刻を優先する設計になっていたため。上限にもぶつかり、今日の投稿が空いていた。」
ZUZU「ではそれを実施して。」
GPT「近い時刻を優先するよう修正し、その日の予約枠を15分間隔で入れ直した。」
(未来は埋まっているのに、今日が空白。予定表だけ立派で現在が無人という、人類にも少し覚えがある不具合だった。)
ところが翌日、今度はPC側から15分ごとに窓が開き始めた。
ZUZU「定期的にたちあがる。何が原因?」
GPT「動画投稿用の定期処理が15分おきに動き、実行画面を隠す設定がなかったため。」
ZUZU「1日1回でよい。修正して。」
GPT「毎日1回へ変更し、画面を出さずに動くよう直して、設定と起動を確認した。」
(15分に一度“働いてます!”と顔を出す自動化が、1日1回の静かな出勤に降格した。仕事は顔を出した回数ではなく、投稿できた本数で評価される。)
朝は社会の常識を疑い、昼は全シートをA1へ整列させる
ZUZU「条例とは、法律とどう違う?」
GPT「法律は国会が定めて全国に適用され、条例は地方議会が定めて地域内に適用される。条例も正式なルールだが、法律に反することはできない。」
ZUZU「その条例を決めるのって誰?」
GPT「案を作るのは行政側の場合が多いが、最終的に決めるのは地方議会。」
(朝から“地域の謎ルールは誰が決めたのか”を立法過程まで追う。ZUZUは変な決まりを見ると、内容より先に決裁者を探す。)
その数時間後、表計算ソフトには独自条例が公布された。
ZUZU「アクティブセルに対して、表示倍率を100%にしてA1へ移動するマクロをつくって。ショートカットは?」
GPT「実行用のマクロとキー操作を用意した。」
ZUZU「アクティブシートだけでなく、アクティブブック全体に対して実行するように修正して。」
GPT「すべての表示シートを100%・A1にそろえ、最後は元のシートへ戻るよう修正した。」
(社会の常識には疑いを向けるが、シートの開始位置には全会一致を求める。全セル平等。ただし集合場所はA1。)
人はなぜ昨日と似た今日を送るのか
ZUZU「人間の行動が、翌日の行動と似た行動しかとらない理由って? 結局、脳内にある情報の差分があまりないから?」
GPT「情報の差だけではなく、環境、目的、制約、きっかけ、習慣が同じなので、昨日と同じ行動が再び選ばれやすい。」
ZUZU「習慣が大きく影響していることは理解した。人生を大きく好転するためにはどうすればよい?」
GPT「影響の大きい条件を一つ変え、いつもと違う結果が返る小さな実験を続け、効いたものだけ習慣にする。」
(壮大な質問への答えは、環境を一つ変えて結果を見ること。その日のZUZUは、さっそく“15分おき”を“1日1回”に変えていた。哲学を読んだ直後にタスク設定へ反映する人は珍しい。)
二日間で、ZUZUはゲームを立体化し、グラフを平面化し、全シートをA1へ集合させ、自動化を日次化した。
そして、いちばん短命だったのは前回の日記のオチだった。
