代弁者

「代弁者」

度重ね掻き集めたガラクタな言葉
盗まれた時間の中
前後する曖昧な記憶
お前に見えてるのは
ただの残像

火を放て氷塊の城へ
静かに弧を描き枯れ落ちる
儚き供花
届きそうな月を見上げ
吐き捨てた言葉

嘘には嘘を 
偽物には偽物を

背徳の中で踊れ
光の当たらない
はぐれ者の代弁者

Photo : Seiji Arita


金のメデューサ

「金のメデューサ」

金のメデューサ胸に光らせたクソ野郎
クジラみたいにデカイ
ベンツでぶっ飛ばす

コンビニ駐車場
タントの前に横付けさ
エンジンかけたまま
店に入ってった

酔っ払った米兵
クジラベンツ盗んで
走り去る
どうやら途中で事故ったらしい

バンダナ巻いたカラーギャング
キャップ被ったB.BOY
裾が擦れて破れた
Dickiesのパンツ

そういやあ ベースの前にあった
水煙草の店潰れちゃったね
アレってどう?
合法だろう…キマる訳ない

手首まで刺青入った兄ちゃんに
グルグル廻るMP 
Pay Day だけ元気な米兵

呆れて
金のメデューサが笑ってる

Photo : Free Pic


メリージェーン

「メリージェーン」

死ぬほど深い夜の闇
ジョイントの山
煙と共に吐き出す言葉

フードを被ったポン人が
諭吉の束を鷲づかみ
もっと上へ もっと上へと
そう叫ぶ

それはFワードだらけの聖書

増える刺青は悲しみの数
静かに赤落ちを癒やす
あいつは独り
メリージェーンと夢を見る

Photo : Free Pic


HAWK II

「HAWK II」

高校生のヤンキー姉ちゃん
HAWK IIのケツに乗せて
コール切り走る所沢

夜中にバイクのパーツパクられ
取り押さえる輩共

相手が多い…ボコボコにやられた夜
奴等が吐き捨てた言葉
川越 毘沙門天

後日 先輩から借りた30Z
バックシートに木刀

道行く男共にガン喰らわしながら
徘徊する川越の街

Photo : Free Pic


東京ニート

「東京ニート」

グレッチをラットで歪ませるヤバイ奴
お前はギターリスト
だけどギターじゃ食ってけない

しょうがないから日銭稼ぎのバイト
稼いだはした金は
飯に煙草に酒に
あっと言う間に消える

あちこちで借金して買い漁る
純度低いケミカル
半透明の結晶と白い粉
もう後の無いジャンキー

奴は言う
今は たまたまニートなだけだ
世間の奴等は俺の才能に気が付いてないだけさ…そう 偉そうに

コーク割って鼻血流しながら言っても
何の説得力も無いよ
そう言って笑った

百人町の夕陽が
奴の赤い目をより赤く染める

どうしてんだろうアイツ
久しぶりに会いたくなった
またグレッチでも聴かせろよ

そうだ アイツ死んだんだっけ

Photo : Free Pic


存在

「存在」

富たる者は卑しく
貧しき者は美しく
思われる

仕事を探し彷徨う男
生活保護で食い繋ぐ女
嬉しげに金を配るオッサン

反社の請け負いで
汚れた金をつかむ男と
金の為に肌をカサカサにした女

移り行く景色は
いと哀れなり
国旗はためく下に
愚民の腐乱した死屍の山

墓標に刻み込め

存在したと

Photo : Free Pic


SELFISH

「SELFISH」

綺麗な言葉と優しい言葉
素敵な言葉と癒しの言葉
愛しい気持ちと
切ない感情

その中に身を委ねる
とても心地良い感覚

だけど 皆んなそうなんだろうか
誰もが同じ色してる

掃いて捨てるほど増えるPLAYER
その中 頭飛び抜けた奴

利己主義で我が儘で構わない
誰の言う事も聞くな
それがお前の価値でありお前の色だ

Photo : Free Pic


神様は死んだ

「神様は死んだ」

子どもの頃には神様が居て
いつも僕等を見守っていた
真面目にやってたら報われる
悪い事をしたら罰を与えられる
…はずだった

罪の無いあの子が踏み躙られて
いっぱいいっぱい涙が溢れた
その流した涙に夕陽が射して
ひとりの少年の姿を映し出す

ナイフを持った少年は
全てを壊してあげるから
君の為に そう囁いた

神様はもう死んだんだ
何も怖く無い

Photo : Free Pic


匿名希望

「匿名希望」

そこにあるのは
責任の無さか自信の無さか
別にどうでもいい事

喜んで持って帰りな参加賞
御託を並べて大層ご立派
お気に召すまでご勝手に
野良犬にでもくれてやれ

で、お前 誰?

Photo : Free Pic


侘び寂びもクソもねえから読みな

「侘び寂びもクソもねえから読みな」

犯した罪ですら
文字に起こす
わかってるさ
アンダーグラウンド

結局 お前も俺も
同じ穴のムジナ
煙草咥えてペン握る
書いては破り捨て
繰り返す

別に何も変わりゃしない
人間なんてとっくに失格

クソな言葉掻き集め
書き上げた傑作

価値じゃ無いもん見てるい今

侘び寂びもクソもねえから読みな

Photo : Free Pic


にわかのフェイク野郎

「にわかのフェイク野郎」

作業服のポケットにパンパンの紙切れ
降って来た言葉 殴り書き

休憩時間に煙草咥えて
Keepメモに文字起こす

もう時間かよ 現場に戻る

今日の夕飯何作る?
洗濯物も溜まってる
赤い文字の督促状

金なんて何処にもある訳ないだろう

お前もそうか? そんな面してる

分け前欲しいなら 俺の詩売り捌け

クソな奴でもやらないよりゃマシ

にわかのフェイクでダサくたって
このまま死んでたまるかよ

分け前欲しいなら 俺の詩売り捌け

Photo : Free Pic


心の刀

「心の刀」

誰が殴ったとか 誰が刺したとか 
誰が追い込みかけられたとか
そんな勝ち負けより

紙に言葉を書き殴った

自分のケツくらい自分で拭けよ
ルールもクソも無い
後に引かない覚悟だけ有ればそれで良い

中指立てて粋がってる 
輩じゃあ先は無い

刀くらい持ってるだろうお前も
何もしないから
覚悟決めて俺の前に立て
話はそれからだ
早く要件を言えよ

Photo : Free Pic


四葉のクローバー

「四葉のクローバー」

心にも刺さらない量産型の言葉が降り注ぐ

業務用スーパーで買った袋麺食って煙草吹かす

誰がレジェンド?誰がヒーロー?
そんなの知らねえ

借金だらけの先天性労働者

挫折も孤独も好都合
踏まれても根を張る雑草だろうお前も

四葉のクローバー芽を出す日まで

格好つけんなよ みっともねえ

Photo : Free Pic


星に言葉を投げつけろ

「星に言葉を投げつけろ」

何の為に 誰の為に詩を書いている

文学的でも無い 綺麗な言葉も無い
そんなもん はなから持ち合わせて無いよ

世界を変える言葉なんて吐けないよ
自分自身に贈る言葉

誰かが君の詩を読んだ時
なんて事 言うんだよ
それは俺の事だよ

そんな言葉が心に刺さる

周りの奴等は口を揃えて君に言う
何目指してんだよ 笑わすなよ
そんな思いしてねえか?
それを恥ずかしいと感じてないか?

その線を超えろ
そこを超えない限り先は見えない
冷やかしも文句もディスも褒め言葉

人のやらない事やってんだ
違和感あるのは当たり前

君の言葉を待っている
その言葉を必要としてる奴は必ず居る

書かない奴は詩人じゃない

今夜も星に言葉を投げつけろ

Photo : Free Pic


パンデミック

「パンデミック」

HATEもLOVEもPEACEも全部マスクの下

白いマスク付けた聖者のフリした
偽善者共と
黒いマスク付けた偶像破壊者

マスクしないアナーキストがMother Fucker ! 叫んでる

どっちにしてもこの
クソパンデミック

満室の病院
今更 緊急事態宣言

頭の中の言葉吐き出せ
生きてるうちに

Photo : Free Pic


映画スター

「映画スター」

やたらと軽いゴールドの首飾り
パチモンのロレックス
イタリアンシャツだってさ
カシミア調のスカーフ

何から何までフェイクな男
安げなビッチ取り巻きに据えて
まるで三流映画スター

バッチリ決まった髪型もズラじゃねえの?

吐き出す言葉も誰誰風

お見事だよお前

Photo : Free Pic


裏通り

「裏通り」

ゲットー出身のボンクラ

純正サスぶち切った
シャコタン転がして
クラクション鳴らす
腹擦りながら走り去る

ベース周りのクラブにたむろする
外人目当てのねぇーちゃんに
声かけて振られてる

狭い階段 2階のフロア
現金賭けたヤミスロ
酔っ払ってダーツの矢投げてるアメ公

香水付けたビッチ
臭い匂いが鼻に付く

車買い替えたって?
反社じゃローンも通らねぇだろう

車屋泣かして引っ張ったキャデラック
まともに真っ直ぐ走りもしない

嬉しげに柄シャツの袖捲りあげ刺青見せて
喜んでんなよ

この街から消えたアイツ
生きてんのかな

裏通り もう戻らない
縋り付きたい夜

僕は黙って通り過ぎる

Photo : Free Pic


僕は待っている

「僕は待っている」

閉じた瞼のその裏にあるもの
本当にあった色々な事
想像に妄想に幻想

綺麗で優しく 汚くて醜い その心

悪口陰口遠回しな嫌味
嬉しいね 
きっと興味があるんだね
わかってるよ 君に自信がない事くらい

見せつけてくれよ
汗と涙の結晶とやら
完璧な実力の違いを
震えるくらいヤバイやつを

僕はそれを待っている

Photo : Free Pic


負け犬

「負け犬」

描いた花が幾つも散って

拳をまた握りしめる

泥水の中 誰も見向きもしない
世界の中で

腹立つくらい綺麗な星空が笑ってる
天使と悪魔が邪魔をする夜

うるせえ さっさと構えろ同士達

今夜も負け犬の遠吠えが
夜空を突き抜ける

Photo : Free Pic


安全な場所

「安全な場所」

満足出来る事なんて何も起きやしない

準備してんだろう手のひら返し

さあどうする 黙って流れに任せるか
それもいい 
用意しとけよつまらん言い訳

上を見て下を見る 右を見て左を見る
いつもと何か変わったか
どうせ振り向いたって何もありゃしない

そこはぬるま湯つかる安全な場所

お前の意志を示すのは今

Photo : Free Pic


三日月に斬られた夜

「三日月に斬られた夜」

夢は慰め時間は過ぎる
自信や確信そんなもの何処にも無いよ

誰もが同じ事を言う大人の顔して
他人事の様に人生を語るなよ
汚れたこの手で伸ばす頂き

どの面さげて何処へ行く
迷路の中を彷徨いながら
夜空に輝く三日月に
斬り刻まれたその心で

迷路にしたのも自分自身
世界中のインチキが笑ってる

薄汚れたA4ノート
書き殴られた言葉
せめて自分にだけは嘘つくなよ

Photo : Free Pic


サイコロを振れ

「サイコロを振れ」

人生そう何度も勝負の時は無い
サイコロを振れ
いちかばちかの賭け

誰かが言ってた
ピンチは最大のチャンスだって

無理だよ…そう確かに
言い訳ばかりのお前らじゃ無理

砕け散るのも悪くない
さあ サイコロを振れ
俺の仲間だろう

Photo : Free Pic