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気候変動の真実 科学は何を語り、何を語っていないか?
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■私がこの本を書いたのは、気候科学やエネルギーに関する重要な情報が歪められているからだ。純然たるデータや科学文献の記述が、政府による評価報告書、マスコミを経由して、一般市民や意思決定者へ伝えられる過程でねじ曲げられてしまう。私が望んだとおり、専門家でない読者の方々は、(米国での出版後)本書の内容が公正でわかりやすいと評価してくれた。他方、予想したとおり、一部の気候科学者は本書を批判し、私の動機や資質に疑問を投げかけた。だが、内容面の大きな誤りを見つけることはできなかった。
(「日本語版発行に寄せて」より)
■私は科学者として、科学界の実に多くの個人や組織が、情報提供ではなく説得のために気候科学を誤って伝えていることに失望している。しかし、あなたも一市民として気をつけなければならない。民主主義社会では、有権者が最終的に気候変化への対応方法を決定する。科学が言っていること(と言っていないこと)を十分知らずに下される決定、悪くするとウソの情報に基づいて下される決定が、よい結果につながることはまずない。新型コロナウイルスでもそのことをつくづく思い知らされた。気候やエネルギーでもそれは同じことだ。(第10章「誰がなぜ科学を壊したのか」より)
- 本の長さ376ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BP
- 発売日2022/3/19
- 寸法13.3 x 2.1 x 18.9 cm
- ISBN-104296000624
- ISBN-13978-4296000623
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商品の説明
出版社からのコメント
■本書の著者紹介を見るとわかるように、スティーブン・クーニンは輝かしい経歴の持ち主で、間違いなく米国を代表する科学者のひとりである。(中略)
私利私欲だけを考えるなら、クーニンがこの本を著したのはまったく愚かなことだ。これだけの経歴があれば、仮に気候危機説に対して違和感を持ったとしても、適当に同調し、口をつぐんでさえいれば、悠々と暮らすことができる。そのクーニンが「気候危機説は捏造だ」と喝破したのがこの本だ。原書のタイトル「Unsettled」とは、温暖化の科学は「決着していない」という意味である。(中略)
クーニンの執筆動機ははっきりしている。科学が歪められ、政治利用されていることに我慢がならないのだ。温暖化の科学は決着しており唯一の「ザ・科学」が存在するという見解は間違っている。「気候危機だ」とあおり立てるのは、政治が科学を用いる方法として間違っている。そして何よりも、国連や米国の報告書が、科学的知見を歪めて報告していることに憤っている。(中略)
この本が広く読まれることで、これまで国連のIPCCや日本政府の報告書が「ザ・科学」であると思っていた人々、NHKなどのメディアに気候危機説を刷り込まれてきた人々、あるいはそれに違和感を持っていた人々が、「科学は決着」などしていないこと、気候危機なるものはどこにも存在しないこと、極端な脱炭素などできるはずもないし、その必要のないことを知ってほしい。
(解説 杉山大志氏「米国を代表する科学者による覚悟のうえのメッセージを真摯に受け取ってほしい」より)
著者について
米国の科学政策におけるリーダーのひとり。オバマ大統領の下で米国エネルギー省の科学担当次官を務め、同省の戦略計画と初の「4年ごとの技術レビュー」(2011年)の主執筆者となった。物理学、天体物理学、科学計算、エネルギー技術・政策、気候科学などの分野で200以上の査読付き論文を発表している。カリフォルニア工科大学の理論物理学の教授を務め、約10年間にわたりカリフォルニア工科大学の筆頭副学長(プロボスト)を務めた。現在は、ニューヨーク大学の大学教授として、スターンビジネススクール、タンドンスクールオブエンジニアリング、物理学科に籍を置く。米国科学アカデミー、米国芸術科学アカデミー、米国政府のために技術的な問題を解決する科学者のグループであるJASONなどに所属。2014年からは国防分析研究所の理事を、2014年から2019年まで全米アカデミーズの工学・物理科学委員会の委員長を務めた。現在、ローレンス・リバモア国立研究所の独立理事を務めるほか、ロスアラモス、サンディア、ブルックヘブン、アルゴンヌの各国立研究所でも同様の役割を担う。
三木 俊哉(みき・としや)
1961年生まれ。京都大学法学部卒業。会社員を経て産業・出版翻訳者。訳書に『買収起業完全マニュアル』(実業之日本社)、『チャレンジャー・セールス・モデル』(海と月社)、『ルーンショット』(日経BP)など。
登録情報
- 出版社 : 日経BP
- 発売日 : 2022/3/19
- 言語 : 日本語
- 本の長さ : 376ページ
- ISBN-10 : 4296000624
- ISBN-13 : 978-4296000623
- 商品の重量 : 1 g
- 寸法 : 13.3 x 2.1 x 18.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 307,462位 (本の売れ筋ランキングを見る)
- 環境保護 - 107位
- 環境とビジネス - 133位
- 科学・テクノロジーの参考図書・白書 (本) - 187位
- カスタマーレビュー:
著者について

杉山 大志(すぎやま たいし/キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)
温暖化問題およびエネルギー政策を専門とする。
東京大学理学部物理学科卒、工学系研究科物理工学修士。
電力中央研究所を経て2017年より現職。
国連気候変動政府間パネル(IPCC)、産業構造審議会、省エネ基準部会等の委員を歴任。産経新聞・『正論』レギュラー寄稿者
著作・動画ホームページ: https://cigs.canon/fellows/taishi_sugiyama.html
カスタマーレビュー
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日本からのトップレビュー
- 星5つ中5つ
すぱらしい著作。MUST READ!
2024年6月26日に日本でレビュー済み気候変動はあるかもしれない。ただし人為的な原因で起きているかは分からないというのが著者の立場。ポリュームがあるので人に薦めにくい面はあるが、読んでいて非常に感銘を受けた。
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現在の科学の限界と未来予測の不確実性を明確に指摘した、科学者倫理にもとづく論説である。
2022年6月19日に日本でレビュー済み気候変動についての一方的な報道や論説、つまり早く二酸化炭素の削減をやらないと大変なことになる、という話が蔓延するにつれ、私は大きな違和感を持ってきました。良く聞いてみても、科学的なデータの説明や論理的な思考などが感じられないからです。本書は、まず現在の科学では気候の変動は解明できていない、よって将来の予測もほとんどできないという、科学者倫理にもとずく真摯な立場で、データが示す真実は何かをポイントを絞って明確に論じている。翻訳本にありがちな分かり難さや、図が小さくて見えないという欠点はあるものの、多いに価値のある本である。
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基礎データの緻密な読み直しで温暖化論文の信頼性の限界を明らかにしていく。ミステリーを読む気分である。
2022年8月26日に日本でレビュー済み基礎データの緻密な読み直しで温暖化論文の信頼性の限界を明らかにしていく。ミステリーを読む気分である。
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原著論文からIPCCによるまとめを経てマスコミ報道される伝言ゲームで科学が歪められている
2022年3月22日に日本でレビュー済み著者はプロの科学者だから、人間活動による2酸化炭素濃度の上昇は認めていて、なおかつ2酸化炭素が強力な温暖化ガスであることも認めている。そして最近50年間の平均気温の上昇傾向も認めている。著者の主張の力点は、2酸化炭素濃度の上昇を伴う人間活動が温暖化に及ぼす効果はそれほど大きくないと定量的に論じている点にある。人間活動で石炭が燃やされると大量のエアロゾルが発生し、太陽光を反射するから、2酸化炭素濃度の上昇が温暖化に及ぼす効果は相当程度削減されるからだ(もちろん著者は定量的に論じていて、人間活動が気候に関するエネルギー収支に及ぼす効果は現在1%であると論じている)。
次の大きな問題点は、気候変動を予測する気候モデルの欠陥だ。地球表面をグリッドに分割し、その上に一定間隔で区切ったキューブを成層圏まで積み上げていき、各キューブ内の各種パラメーターが変動したとき相互にどのような影響を及ぼすかをスパコンでシミュレーションしていく。そこには大きな問題が色々あって、例えば気候変動に大きな影響を持つ雲の発生はキューブの体積よりかなり小さく、そのため予測精度が低い。その際、人為的に値を設定するのだが、シミュレーション結果が過去の実測値と大きく外れる場合には、ad hocにその値を調整することをtuningという。これは、モデルの信頼性を大きく損ねるし、過去を観測の根拠のないパラメーターを用いなければ再現できない欠陥モデルによる未来予測は到底信頼できない。またIPCCのまとめで示されるのは、各種の異なったモデルの平均値である。この処理にどの程度の科学的合理性があるのだろうか。更に言えば、モデルを走らせる初期値のデータの網羅性にも問題があるから、どうしても推定で観測データの不足を補正せざるを得ない。気候は超複雑系であるから、人間の科学力がまだ及ばないのは仕方ないが、それを隠してはいけない。
著者が指摘するのは、台風などの極端現象が近年あたかも増えているかのようなIPCCのデータの示し方で、当然批判している。過去にも巨大台風の発生頻度が高かった時期が19世紀終盤にもあったのだから、巨大台風の発生頻度の変動は(著者は近年の特異的な頻度上昇そのものをデータに基づき否定しているが)、自然変動によるものだと見るべきだという。例えば、太平洋の海面水温から推定される60年周期の環境変動が観測されているが、これも原因候補の一つだろう。
著者の主張は、おおむね妥当だと思う。気候変動は過去現実に起こってきた自然現象であり、そこに人間活動が加えたものは実はそれほど寄与しておらず、気候変動には十分対策できる余地があるはずと論じる。炭素削減だとかゼロエミッションだとかには、到底賄えない非現実的な費用と社会変革が必要であって、しかも効果は疑問で、それを要求するほど気候変動の科学は説得力を持たず、そして現在の予測は信頼性が低いことを著者は指摘する。
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科学と政治の狭間を考えさせられる一冊
2025年10月3日に日本でレビュー済みスティーブン・E・クーニン『気候変動の真実』を読んで感じたのは、気候変動をめぐる「科学的事実」と「政治的言説」の間にある大きなギャップです。
本書は、気候と気象の違い、データの長期的傾向と短期的な異常気象との区別を丁寧に指摘しつつ、メディア報道や政治的レトリックがいかに誇大化するかを批判的に論じています。
ただしその批判は、ときに著者自身の恣意性を感じさせる場面もあります。科学者としての厳密な姿勢と同時に、政策的な含意を強調するあまり、読者が「本当に中立的なのか」と疑問を持つ余地もあるでしょう。
一方で本書が浮き彫りにするのは、「科学が政治にどう使われるか」という現代社会の根本的な課題です。オバマ政権時代のアメリカを背景にしながらも、これは日本においても無縁ではありません。環境政策が短期的な人気取りではなく、長期的なビジョンに基づいて成立する可能性はあるのか――読者に考えるきっかけを与えてくれます。
気候変動の賛否を超えて、科学と政治の関係に興味がある人にとって一読の価値があります。
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気候変動の嘘がよくわかります。
2024年4月22日に日本でレビュー済み気候変動の嘘がよくわかります。
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報道関係者は必ず読むべし
2023年1月5日に日本でレビュー済み報道関係者は、この本に書かれている事をまず事実として受け止める必要が有る。そこから、自説なり何なりと加えて報道するべきである。
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一読の価値あり。IPCC評価報告書の、科学的な客観性・中立性の欠如に驚く
2023年2月18日に日本でレビュー済み著者のクーニン氏は、IPCC報告書について、様々な具体事例を挙げて、客観性と中立性の欠如を科学的に説明している。都合の良いデータの都合の良い期間のデータのみを切り取って、それを根拠に、恣意的に予測を導き出すようなことが、国連のIPCCにおいてさえ平然と行われていることに改めて驚くばかりだ。著者は更にこのような歪んだ現実を生み出している原因もあぶり出しており、それを読む限り、純粋に客観的かつ中立的な評価や報道を望んでも無理なのか、と思い知らされる。
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