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  • アメリカのニーチェ: ある偶像をめぐる物語 (叢書・ウニベルシタス 1102)

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アメリカのニーチェ: ある偶像をめぐる物語 (叢書・ウニベルシタス 1102)

5つ星のうち4.7 (4)

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神の死を宣告し、超人の到来を説いて狂気に倒れたドイツの哲学者は、じつは最もアメリカ的な思想家エマソンの熱心な愛読者だった。ニーチェの反基礎づけ主義の哲学が、ナチズムへの影響という問題を超えて、20世紀米国の文化やキリスト教、リベラリズムやプラグマティズム哲学全般に及ぼした大きなインパクトを跡づけた労作。ニーチェ翻訳・受容の歴史から、アメリカという国の姿が見えてくる。

目次

プロローグ 大西洋の横断──自生の知性、海外へ



第一章 「アメリカのニーチェ」の形成
ニーチェとアメリカ・コスモポリタニズムのヨーロッパ式枢軸
ニーチェの流行
ニーチェの人物像
「ニーチェ的」と「ニーチェ主義」アメリカ英語に

第二章 近代における人間の魂
ニーチェと近代思想の諸問題
弁明しないカトリックの弁明
「社会的福音」とキリスト教の実践可能性
ニーチェのキリスト教への貢献
ナザレのイエス、ナウムブルクのニーチェ

第三章 超人のアメリカ式馴化
大衆の想像力の中の超人
自己の超克と社会的向上
近代の目まぐるしさとロマン主義的自己放棄
超人とドイツ民族精神
戦場の超人と「ドイツ製」世代
おのおのにそれぞれの超人を

第四章 教育者としてのニーチェ
知識人を経験する、言葉が世界を形成する
ニーチェのまがいもの
文化批評という「悦ばしき知識」
近代の知識人と預言者の切望

幕間 ニーチェを奉る人々
ニーチェに取りつかれる、ニーチェを所有する
ニーチェを範とする
ニーチェ巡礼
民主主義文化に対する「距離のパトス」

第五章 ディオニュソス的啓蒙思想
ウォルター・カウフマン、ドイツ人亡命者、ヒトラーに追放されたニーチェ
厄介な思想家ニーチェ
ニーチェとナチス
ニーチェの実験主義とジェイムズのプラグマティズム
ディオニュソス的啓蒙思想への対抗
万人のためのそして何人のためのものでもないカウフマンのニーチェ

第六章 アメリカの土壌で生まれた反基礎づけ主義
ハロルド・ブルーム──エマソンの先行性の探究
リチャード・ローティ──ニーチェとプラグマティストの地平の融合
スタンリー・カヴェル──ニーチェ、エマソン、そして故郷への道を見出すアメリカ哲学
アメリカ的思考についての思考

エピローグ ニーチェとは我々のこと

謝 辞

訳者あとがき
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商品の説明

著者について

ジェニファー・ラトナー=ローゼンハーゲン(ラトナー ローゼンハーゲン ジェニファー)
(Jennifer Ratner-Rosenhagen)
ウィスコンシン大学マディソン校の歴史学教授。専門はアメリカ精神史。著書には他に『アメリカを形成した思想』(オクスフォード大学出版局)、共編著として『ページの上の異議申し立て』(ウィスコンシン大学出版局)、『アメリカ精神史の世界』(オクスフォード大学出版局)がある。本書『アメリカのニーチェ』は処女作でありながら注目され、各方面で話題を呼んでいる。

岸 正樹(キシ マサキ)
1955年生まれ。アテネフランセ、日仏学院にて学ぶ。英米仏の批評理論、翻訳理論を研究。現在、翻訳家、河合塾講師。訳書にA.ベルマン『翻訳の時代──ベンヤミン『翻訳者の使命』註解』、J.-J.ルセルクル『言葉の暴力──「よけいなもの」の言語学』(いずれも法政大学出版局)。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 法政大学出版局
  • 発売日 ‏ : ‎ 2019/10/4
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 本の長さ ‏ : ‎ 660ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4588011022
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4588011023
  • 商品の重量 ‏ : ‎ 1 g
  • 寸法 ‏ : ‎ 13.6 x 4.1 x 19.6 cm
  • Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 1,030,727位 (本の売れ筋ランキングを見る)
  • カスタマーレビュー:
    5つ星のうち4.7 (4)

著者について

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岸 正樹
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カスタマーレビュー

星5つ中4.7つ
4グローバルレーティング

日本からのトップレビュー

  • 星5つ中5つ
    ニーチェ思想のアメリカ受容史!
    2019年10月6日に日本でレビュー済み
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    ニーチェ思想がアメリカでどのように受容されたのかを膨大な文献・資料を基に描く論考である。とても、簡単には読みきれないが、1881年時点におけるアメリカ人とニーチェ自身による手紙のやり取りの紹介から本書は始まる。『悲劇の誕生』以後のニーチェの著作の出版の評判が芳しくなかったことを伝えるが、ニーチェ思想とアメリカの関係については、ニーチェ思想をアメリカが受容するには比較的良好な条件が整っていたように思われる。

    ①「神は死んだ」と述べてキリスト教を批判したニーチェにとって、アメリカはカルヴィニズムの宗教的影響はみられるものの、西欧のようなカトリックの歴史的伝統が弱いので、ニーチェのキリスト教批判は受け入れやすい。

    ②西洋形而上学の歴史伝統がなく、粗野ではあるが、純粋素朴で無垢な、ニーチェが『ツァラトゥストラはこう言った』で述べた、超人への過渡的段階としての、獅子から子どもへの移行が容易に見てとれる。

    ③歴史が浅く、ニーチェの歴史への嫌悪と同じく、歴史的伝統を重視する気風がないこと。

    こうして見ると、プラグマティズムがアメリカで流行したように、実用主義的で、現実的的で科学的なアメリカの思想的風土は、ニーチェ思想を批判的に受容するのに都合が良いのではなかったか?

    著者は、ニーチェがアメリカで受容される前に、ショーペンハウアーの厭世主義が受容されたことを指摘しているが、これがニーチェ思想がアメリカで受容される契機となったのである。ショーペンハウアー→ニーチェ→プラグマティズムという思想的系譜を読み取ることが出来るとすれば、大変面白いことである。ここから先は読者に確かめていただきたい。

    アメリカとニーチェの関係にスポットを当てる本書は大変面白い。

    お勧めの一冊だ。

    11人のユーザーが役に立ったと感じています
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    フィードバックをお寄せいただきありがとうございます。
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    ありがとうございます。数日中に調査いたします。

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