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交雑する人類 古代DNAが解き明かす新サピエンス史
いま人類史研究は飛躍的進歩を遂げつつある。その起爆剤となっているのが古代DNA革命だ。2010年ごろより、古代の骨から抽出した全ゲノムデータ解析による新発見ラッシュが続いている。
これまでの考古学や人類学の定説を次々に打ち砕き、人類の新たな歴史を浮かび上がらせているのだ。旧人類と交雑をくり返してきたホモ・サピエンスの進化の道すじや、私たちの遺伝子の中に息づく大昔の“ゴースト” の存在など、「人類」そのものの捉え方を根底からくつがえす衝撃の事実が明らかになりつつある。
世界におけるヒト古代DNAの半数以上を解析・発表してきたパイオニアが、初めて最新の成果をダイナミックに提示し、“新サピエンス史” の幕開けを告げる記念碑的名著。
第1部 人類の遠い過去の歴史
第1章 ゲノムが明かすわたしたちの過去
第2章 ネアンデルタール人との遭遇
第3章 古代DNAが水門を開く
第2部 祖先のたどった道
第4章 ゴースト集団
第5章 現代ヨーロッパの形成
第6章 インドをつくった衝突
第7章 アメリカ先住民の祖先を探して
第8章 ゲノムから見た東アジア人の起源
第9章 アフリカを人類の歴史に復帰させる
第3部 破壊的なゲノム
第10章 ゲノムに現れた不平等
第11章 ゲノムと人種とアイデンティティ
第12章 古代DNAの将来
- 言語日本語
- 出版社NHK出版
- 発売日2018/7/27
- ファイルサイズ40.8 MB
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商品の説明
著者について
ハーヴァード大学医学大学院遺伝学教授。ヒト古代DNA分析における世界的パイオニア。2015年、「ネイチャー」誌で全科学分野における最も重要な10人のひとりに選ばれる(古代DNAデータ解析を産業規模の研究に発展させた功績により)。マックス・プランク進化人類学研究所のスヴァンテ・ペーボのもとで、ネアンデルタール人とデニソワ人のゲノムプロジェクトの中心的役割を担った後に、古代DNAの全ゲノム研究に特化したアメリカで初の研究室をハーヴァード大学で開設、人種の交雑を専門に研究し、歴史の中で人種交雑が中心的役割を担ってきた様々なケースを発見してきた。アメリカ科学振興協会ニューカム・クリーブランド賞、および革新的な研究に送られるダン・デイヴィッド賞(賞金約1億円)をペーボと共に受賞している(ネアンデルタール人とホモ・サピエンスの交雑の発見により)。マサチューセッツ工科大学とハーヴァード大学の合同研究所であるブロード研究所アソシエイト、および、ハワード・ヒューズ医学研究所研究員。本書が初の著書となる。
■日向やよい/訳
翻訳家。東北大学医学部薬学科卒業。トンプソン『殺菌過剰!』(原書房)、レビー、フィシェッティ『新型・殺人感染症』(NHK出版)、スターンバーグ『ボディマインド・シンフォニー』(日本教文社)など翻訳書多数。
登録情報
- ASIN : B07G9WH7X8
- 出版社 : NHK出版
- アクセシビリティ : 詳細はこちら
- 発売日 : 2018/7/27
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 40.8 MB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- タイプセッティングの改善 : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 482ページ
- Page Flip : 有効
- Amazon 売れ筋ランキング: 生物・バイオテクノロジー (Kindleストア) - 1,181位
- Amazonマンガ - 223,888位
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
日本からのトップレビュー
- 星5つ中5つ
数万年前からの歴史を具体的に解明する画期的な本
2021年6月4日に日本でレビュー済み文字ができる前の人の歴史が正確にわかって、世界観が大きく変わった。作為のない事実を確認する方法として、いろんな分野で発見が続くと思われる。翻訳はいまひとつだが、内容がわからないほどではない。
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DNA分析の発達で見えてきた世界各地へ広がる人類と旧人類の足跡
2024年8月22日に日本でレビュー済み古代人の遺骨から採取されるDNAに対する分析が近年目覚ましく発達したことで、それまでの遺物などの痕跡を中心にした人類学でわからなかったことや、結論づけていたことのベールがはがされて新しい人類史が見えて来たという内容です。
内容は大変興味深いのですが、説明はもっと分かりやすくできたんじゃないかと思いました。図もそれなりに多かったのですが、分かったような分からないようなといった具合です。
特にDNA分析でない従来の推論から大きく違っていたことは現世人類と旧人類の交雑の痕跡が判明したことで、一般的に現世人類のDNAの2%はネアンデルタール人由来のものだというショッキングな事実にたじろぎます。
さらにネアンデルタール人はヨーロッパにいたはずなのに、今のヨーロッパ人よりも我々日本人を含む東アジア人のほうがネアンデルタール人のDNAの痕跡が多いというのは驚きと同時に複雑な気分になります。西欧人のほうが毛深いし体つきもゴツいのに何故?と誰もが思うでしょう。でもDNAがそういう結論を示しているので認めるしかありません。
さらに本書ではアメリカ先住民、インド人、東アジア人、南アジア人がどういう流れで人口を増やしていったかの詳しい説明も書かれていて大変興味深いです。日本人についても少しだけですが触れられています。
一番面白いなと感じたのがマダカスカル島の先住民で、地図で見ると人類発祥の南アフリカのすぐ隣の島なのに、中東からインド、東アジアへと移動してきて、そこから台湾を経由して東南アジアで遠洋航海技術を発展させて東は太平洋のイースター島、西はインド洋を越えてマダカスカル島までいったという話でした。世界地図を股にかけるとてつもない迂回路だったのですね。自分はマダカスカル島にはいったことがありませんが、YouTubeでマラガシ語を話す動画を見ると、確かにマレーシアやインドネシアの人々とよく似ています。
本書は2018年発行の日本語訳でもう6年も経っているのでさらなる発見も次々と出ているのでしょう。
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壮大な人類交雑の歴史
2024年4月22日に日本でレビュー済み各地で発見された古代人のゲノム解析を使った科学的アプローチによって、これまでの人類史を覆す数々の重要な発見をしている科学者、デイヴィッド・ライクが交雑について書いた一冊
これまでの遺伝学研究では、古代人の骨格やヒトゲノムの極一部などの情報を頼りに人類の移住や遺伝的変化の仮説を立ててきた
しかし全ゲノム解析によって、より正確な古代人の遺伝情報を得ることができるようになり、現代人の遺伝子と比較することにより人類の交雑の歴史はより複雑であることがわかってきた
前半では遺伝学の紹介に始まり、全ゲノム解析により遺伝学研究が急速に進展したこと、そして人類の永きに渡るネアンデルタール人研究と現生人類との交配が発見されるまで、更にデニソワ人の発見とそれに伴う人類の遺伝的分離の仮説を紹介している
一昔前までは野蛮な原始人として扱われていたネアンデルタール人が実は、現生人類と大差ない知能を持ち更に交配していたということもだが、その遺伝子がサハラ以南のアフリカ人にはないというのも驚きである
中盤では古代ユーラシア人の複雑な交雑の歴史から始まり、ヨーロッパ、インド、アメリカ、東アジア、アフリカと現段階で解明されている各地域の交雑の歴史を紐解く
著者の言うように遺伝子の歴史は樹木のように分かれ続けているのではなく、格子状に分離と融合を繰り返し複雑な交雑の歴史を辿ってきたことがわかる
残念ながら東アジア人に関する遺伝学研究は、研究機関の情報の非共有などもあり他地域に比べて遅れており、ヨーロッパ人などに比較するとまだ詳しくは解明されていない
後半にはゲノム解析で明らかになった性的バイアスや不平等の歴史、交雑の歴史が私達の思う以上に複雑なこと、そして何よりも現代では話すことがタブーとされている人種集団間の差異の存在について触れ、決定的な科学的事実を受け入れる必要があることなどを説いている
就学年数や知能テストの有意差に関与する遺伝子のいくつかは既に発見されており、もはや遺伝的な能力差があることを無視することはできないだろう
人種集団間の差異はポリティカル・コレクトネスによって都合よく歪められてはならないことを強く主張する一方で、それが過去に悪用されてきたような人種的ステレオタイプを助長するものではないことや、逆にアイデンティティへの固執を無くす手助けをすることにも言及している
最後は古代DNA革命によってこれからもたらされるであろう革新的で爆発的な人類史の発見の解説で締められている
本書全体を通して繰り返し言及されていることは、個人間ほどではないが人種集団間に明白な遺伝的差異があり、科学的事実としてそれを受け入れる一方で、人種ステレオタイプによって分断を煽るようなことがあってはならないということだ
人は物事を一般化する生き物なので実際に差異があるのならば、ステレオタイプを無くすことは不可能だろうし著者もそれを承知しているだろうが、現代の欧米リベラルを発端とする平等主義では人種間の能力差などについて論じることは絶対的なタブーなのでそれに配慮した論調であろう
多様性とは本来、お互いの違いを受け入れることであるが、現代の欧米では皆が全く同じ前提という、どちらかというと"同一性"のような真逆の捉えられ方をされているように感じる
実際にはアジア人の背が低いことや、アフリカ人の身体能力が高いことのような明らかな事実はステレオタイプとして定着しており、自分に都合の悪いときだけ差別を訴えるなど、いい加減な線引であることは明らかだ
一流大学にアジア人が多く偏っていると不平等な制度で調整するが、NBA選手やハリウッド映画俳優にアジア人が少なくてもそれは一切考慮されない
これからゲノム革命が進展し無視できない科学的事実が発見された時、これまでの偽善的なポリコレが淘汰され、より公平で真に多様な、皆が尊重しあえる世の中になるように願う
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う~ん
2020年11月23日に日本でレビュー済み面白い所は面白いが、分かりにくい所も多い。専門的な文言もあり、スムーズに読み進められる本ではないと思う。
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一度は読んで
2023年7月2日に日本でレビュー済み人類史の現実の一端を垣間見る事が出来ます
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痛快かつスリリングな著書。追記(2020.7.11) ネアンデルタール人のDNAが新型コロナ(COVID-19)の重症化に関与している?
2018年12月20日に日本でレビュー済み松岡正剛氏は千夜千冊のサイトのセイゴウ「ほんほん」で、ジャレド・ダイアモンドやユヴァル・ノア・ハラリは読んでいて、この本を読んでいない日本人に呆れているコメントを残している。私もレビューで、ユヴァル・ノア・ハラリの本をかなり批判しているが、同感だった(ジャレド・ダイヤモンドの本は読んだ。けれど、私的にレビュールールで★3にも値しないからレビューも書いてない)。
この本は2018年のアメリカで出版されて、同年にすぐ翻訳されるという快挙を成し遂げた。膨大な古代DNA研究データを全DNAから解析するという、人間では不可能な、そして極めてシンプルな比較調査方法だ。それをコンピュータの計算で成し遂げた報告を元に、新たなサピエンス史が書かれている。当然これはAIも必要なはずで、これからはこういう方法論でもって、今までの直感に反するエビデンス(証拠)が続々と登場することだろう。多くの人も、こういう本が出れば、最新の情報によってどんどん内容が更新されていくのだと、常に考えていかなくてはいけない。だから教科書的な「常識」がどんどん時代遅れとなっていく。
ビックデータ統計の有無を言わさない解析結果なので、「学際政治」でうろつき回る「政治屋」の歴史家や、インテリ作家達が何を言おうが、これからは「数字」や「変量」、「確率」傾向でほとんどの人類のDNAの結果に驚くことだろう。
こうしてコメントを書いている今も、「最新情報がどんどん更新されているのではないだろうか」と不安に思う。英語がまるで出来ない自分を歯痒く思う(笑)。けれど言語圏の問題に関しては、DNAとは関係ないところがあって(ミームとかの議論は別として)、傾向性はあっても言語学はまた別の領域からの議論は残っていくだろう。
何より他の方のレビューも良いので(特に榎戸誠さんのレビューがすばらしい!)、私から特にこの解析内容関してコメントはしない。ネタバレになるし、英語の論文や参考文献を調べているわけではないので、したり顔で批判は出来ない。ただ、結構専門用語も多いのでその辺は読みにくいが、すっとばしても内容は頭に入ってくるので心配はしなくてよい。
デイヴィッド・ライクは、ドイツのマックス・プランク進化人類学研究所のスヴェンテ・ペーポ(著書に「ネアンデルタール人は私たちと交配した」があり、これも必読!)に誘われてネアンデルタール人の全ゲノム解析したチームにも加わっている。追記(2020.7.11)、「ネアンデルタール人からもたらされたDNAが、COVID-19のパンデミックに悲劇的な結果をもたらしていることは明らかです」という最新の情報もある。
どう考えてもデイヴィッド・ライクの議論を読む限りでは、ネアンデルタール人はサピエンスに食人されたとは考えにくい(更科功「絶滅の人類史―なぜ「私たち」が生き延びたのか 」にはそのことが書かれているが、更科氏もライクのこの本の監修に参加している)。「交雑した」ことにより自然「消滅」したと考えた方がすんなりいく。他にも、感染症や飢餓など理由はいくらでも考えられるし、人口ボトルネックによる遺伝疾患の可能性もある。この辺は今後明らかになっていくと期待したい。
DNA解析は人種差別を生み出しかねないとして、宗教家や人種差別撤廃の活動家の人から、批判の多い分野だ。
実はの本で最も議論されなくてはいけないのは、著者のいう「人口ボトルネック」という傾向性についてだ。
かつてナチスによって、アーリア民族が尊ばれ、人種差別が起こったことはよく知られている。著者も人種差別の悪用の危険性を重々危惧していて、飛躍した議論にならない様に注意をしている(注:草森紳一氏「宣伝的人間の研究 ゲッベルス (絶対の宣伝 ナチス・プロパガンダ1)」「宣伝的人間の研究 ヒットラー (絶対の宣伝 ナチス・プロパガンダ2)」「煽動の方法 (絶対の宣伝 ナチス・プロパガンダ3)」「文化の利用 (絶対の宣伝 ナチス・プロパガンダ4)」を参照)。
「交雑が人類の本質であり、どの集団も「純血」ではないし、その可能性もない」と著者は断言している。著者も「学際政治」の明確な嫌悪は、第11章を読めば明白だ。かつて著者と同じアシュケナージ・ユダヤ人のアーサー・ケストラーはシオニズム運動に加担したことを後悔しており、「ユダヤ人とは誰か―第十三支族・カザール王国の謎」を書いたのちに自殺している(一般では病気が理由とされているが、解せない)。
著者は、DNAを発見した御年82歳のジェームス・ワトソン(日本でも著書「DNA」「二重らせん」などがある)から「いつになったら、君たちユダヤ人が誰よりも頭がいい理由を解き明かすつもりかね?」とささやかれたとこの本で書いている。
私個人的に実に嫌な気分だった。アシュケナージ・ユダヤ人と公表してる著者(ちょっと前なら隠すのが普通だった)でも、さすがに嫌悪を隠していない。著者はこういう議論に興味が無いと言っているが、正直嫌悪すら持っている様だ。ここで著者に好感を持った。
「科学の歴史は、直感を信じたり先入観に惑わされたりすることや、真実を知っていると確信しすぎることの危険が繰り返し暴かれた歴史だ」と述べる。全くその通りだ。著者は遺伝的な多様性があることを信じている。これはどんどんやってほしい。
ただ最後に、著者の議論の中で差別が無くなっていくのでは、と述べているが、私はこれは「ありえない」と思っている。どのみち人は「差別」無くすことは出来ない。なぜなら、人は言語を持ち、ありとあらゆる文化や技術、芸術を作り出すのか、そして文明こそ「差別」の努力の結晶ではないだろうか?誇示することが「文明の本質」であり、「意味(生きがい)という病」なのだろうと思う。だからこそ、テクノロジーや環境を分け隔てなくシェアリングすること、どんな世界の人々にも、よい恩恵に浴することを最も叫ばれなくてはいけないのに、資本の格差は埋まるどころか益々広がっているではないか。「現実」はまだまだ遅れているのだ。そこから目を逸らしてはいけない。この点で★1つ減らした。
何より言語の問題もある。そこを今後は考えていかなくてはいけないだろう。ルーマニアの思想家、シオランはこう述べる。名言だ。
私たちは、ある国に住むのではない。ある国語に住むのだ。祖国とは、国語だ。それ以外の何ものでもない。
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次世代シーケンサーによる人の動き
2024年6月9日に日本でレビュー済み現存する書物とはまた違う視点で、興味深いです。現生人類がネアンデルタール人やデニソワ人と一緒にどのように地に満ちて行ったかが分かりますね。
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難しいけど面白い
2024年3月17日に日本でレビュー済み人類の交雑について、どういう結果から交雑したという結論を出したかという話し。(まだ途中までしか読んでない)結構難しいけど、なんとなく理解できました。
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