歩行障害は,基本動作である移動にかかわる重要な障害である.原因は必ずしも1つではなく,実際にはいくつかの障害が重複していることがある.観察による視覚的評価は重要であるが,動作解析の手法も普及し,より客観的な評価を行うことでリハビリテーション治療の効果判定にも応用できるようになっている.脳血管疾患,脊椎脊髄疾患,筋疾患,末梢神経疾患,骨・関節疾患,パーキンソン病,神経変性疾患はそれぞれ特徴的な歩行障害をきたす.リハビリテーション医療において歩行障害とその原因を運動学から理解し,治療を考えていくことは大変重要である.