蟲師
| 蟲師 | |
|---|---|
| ジャンル | 伝奇、ファンタジー |
| 漫画 | |
| 作者 | 漆原友紀 |
| 出版社 | 講談社 |
| 掲載誌 | アフタヌーンシーズン増刊 (1999年 - 2002年) 月刊アフタヌーン (2003年2月号 - 2008年10月号、 2014年1月号 - 2月号、2021年5月号) |
| レーベル | アフタヌーンKC(本編) KCデラックス(特別編) |
| 発表期間 | 1999年 - 2013年 |
| 巻数 | 全11巻(本編10巻+特別編1巻) |
| その他 | 隔月連載、不定期短編 |
| アニメ | |
| 原作 | 漆原友紀 |
| 監督 | 長濵博史 |
| シリーズ構成 | 長濵博史 |
| キャラクターデザイン | 馬越嘉彦 |
| 音楽 | 増田俊郎 |
| アニメーション制作 | アートランド |
| 製作 | 「蟲師」製作委員会 |
| 放送局 | 関西テレビほか |
| 放送期間 | 2005年10月23日 - 2006年6月19日 |
| 話数 | 全26話 |
| アニメ:蟲師 続章 | |
| 原作 | 漆原友紀 |
| 監督 | 長濵博史 |
| シリーズ構成 | 長濵博史 |
| キャラクターデザイン | 馬越嘉彦 |
| 音楽 | 増田俊郎 |
| アニメーション制作 | アートランド |
| 製作 | 講談社、アニプレックス |
| 放送局 | TOKYO MXほか |
| 放送期間 | 特別編「日蝕む翳」:2014年1月4日 第1クール:2014年4月5日 - 6月21日 特別編「棘のみち」:2014年8月20日 第2クール:2014年10月19日 - 12月21日 |
| 話数 | 全20話+特別編2作 |
| 映画:蟲師 特別編「鈴の雫」 | |
| 原作 | 漆原友紀 |
| 監督 | 長濵博史 |
| 脚本 | 長濵博史 |
| キャラクターデザイン | 馬越嘉彦 |
| 音楽 | 増田俊郎 |
| 制作 | アートランド |
| 製作 | 講談社、アニプレックス |
| 配給 | アニプレックス |
| 封切日 | 2015年5月16日 |
| 上映時間 | 46分 |
| テンプレート - ノート | |
| プロジェクト | 漫画・アニメ |
| ポータル | 漫画・アニメ |
『蟲師』(むしし)は、漆原友紀による日本の漫画作品、およびそれを原作としたアニメ、実写映画、ゲーム作品である。
概要
[編集]「蟲師」を生業とする主人公「ギンコ」が、様々な「蟲」によって引き起こされる事象に対峙していく物語。
1999年に講談社『月刊アフタヌーン』の増刊号『アフタヌーンシーズン増刊』にて連載開始。同誌の休刊後は『月刊アフタヌーン』本誌に移り2003年から2008年まで隔月連載された。その後、2013年に特別篇「日蝕む翳(ひはむかげ)」が同誌2014年1月号と2月号に前後篇で連載された。2007年3月時点で累計部数は350万部を突破している[1]。
時代背景は作者曰く「鎖国を続けた日本」もしくは「江戸期と明治期の間にある架空の時代」で、主人公のギンコを除く登場人物は和装をしており、風景も日本の農村や中山間地を思わせるノスタルジックなものとなっている。また、劇中で必ず人物の回想を用いる点も特徴的であり、ギンコが行動する時間や行動範囲に収まらない伝聞による時間・世界も描かれている。
2003年の第7回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞[2]、2006年の第30回講談社漫画賞・一般部門受賞[3]、2007年の文化庁メディア芸術祭「日本のメディア芸術100選」マンガ部門第9位選出[4]。
2005年10月から2014年まで、監督長濵博史、主演中野裕斗によってテレビアニメ化された(#アニメ、#日蝕む翳、#蟲師 続章にて詳述)。
2007年3月には、監督大友克洋、主演オダギリジョーによって実写映画化された(蟲師 (映画)を参照)。
2008年1月31日には、ニンテンドーDS向けソフト「蟲師 天降る里」[注 1](#ゲームにて詳述)としてビデオゲーム化された。
2021年、『月刊アフタヌーン』5月号に新作短編「地翔る影」が掲載された[5]。
あらすじ
[編集]この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
各話リスト
[編集]第1巻
[編集]- 緑の座(みどりのざ)
- 緑豊かな山の中、1人暮らす少年は描いたモノに命を宿す「神の筆(かみのひだりて)」を持つという。噂を聞いた蟲師ギンコは調査のため、少年のもとを訪れるが……。
- 柔らかい角(やわらかいつの)
- 雪深い山里へ、耳に巣食う蟲の治療に出向いたギンコ。治療後、村長から村人とは異なる症状を訴える「角の生えた孫」の治療を依頼されるが……。
- 枕小路(まくらのこうじ)
- 「百発百中の予知夢を見る男」のもとを訪れたギンコは、その夢の正体を蟲であると指摘、夢から覚めなくなる危険性を話し、予知夢を抑える薬を渡す。約1年後、男の住む町へ出向いたギンコは、住む者もいなくなり荒れ果てた村に、ただ1人暮らす男の姿を見て立ち尽くす。男に何があったのか……。
- 瞼の光(まぶたのひかり)
- 「光に当たると目が激しく痛む病にかかった少女」。どの眼科医にも見放され、光遮る蔵の中で暮らす少女が瞼の内に見るものは、真の闇の中、光る河とその対岸に座る片目の男……。
- 原題は「蟲師」で、作者のさらなる過去作「虫師」を経ての受賞作を単行本収録に際して改題したもの。
- アニメ版では作者自身が「変。」と自嘲していたギンコのズボンが無地のシンプルなデザインへと変更されている。
- 旅をする沼(たびをするぬま)
- 奥深い山を越える途中、ギンコは「移動を続ける謎の沼と、それと行動を共にする緑(あお)い髪の少女」に出会い、興味を持つが……。
第2巻
[編集]- やまねむる
- 旅の途中、通りかかった「光脈筋の山の異変」に気付き調査を始めたギンコは、人でありながら山のヌシを務める老人に出会う。調査の中、山の異変と老人(ヌシ)との関係に気付いたギンコは行動を起こすが……。
- アニメ版では珍しく多めの修正がなされており、顔を隠した子供が描かれたカラーページの語りや猿の頭をした狐などがカットされ、「女達は犬猫のように子を孕む」が「次々と授かる」へ変更されるなどしている。
- 筆の海(ふでのうみ)
- 「代々その身の内に禁種の蟲を封じてきた狩房家」。その4代目筆記者として過酷な運命と向き合う娘、狩房淡幽(かりぶさ たんゆう)。禁種の蟲に蝕まれ動かぬ足を引きずりながら、別邸にこもり日々禁種の蟲を封じる呪を書き続ける淡幽と、蟲を寄せ付ける体質から常に流れ歩き続けるギンコ。全く正反対の性質を持つ2人の静かな心の交流……。
- 露を吸う群(つゆをすうむれ)
- 周囲を海に囲まれた断崖の岩島。痩せた土地を細々と耕し、かつかつの暮らしをする島民の心の支えは、代々島の頭首一族に現れる「毎日生き死にを繰り返す生き神」の存在だった。島の少年に生き神の謎の解明を依頼されたギンコは、生き神に巣食う蟲に着目する……。
- 雨がくる虹がたつ(あめがくるにじがたつ)
- 「奇妙な虹」に憑かれた父親を持つ男は、病に臥せった父のため虹を採る旅に出た。雨宿りに立ち寄った木の下で男に出会ったギンコは、奇妙な虹の正体を蟲だと教え、虹探しに同行する。長く辛い旅を続けた末、虹を見つけた時、男の心の内に宿るものは……。
- 綿胞子(わたぼうし)
- 婚礼の最中、輿入れで通った森の中で、「綿帽子にポツリと付いた緑のシミ」。それが全ての始まりか……。1年後、男の妻が生んだ赤子は人の姿を持たない緑の塊。驚く両親の目の前から、それはヌルリと床下へ消えた……。さらに1年の後、一度は諦めた己の赤子は床下より産まれる。人の姿をもって…。さらに半年、また産まれる。さらに半年、また…。増え続ける子供たちと、その子供の身体を突然蝕み始めた見覚えある緑のシミ。助けを求める両親にギンコが示す残酷な現実……。
- アニメ版「日蝕む翳」ではさらなるその後が描かれている[注 2]。
第3巻
[編集]- 錆の鳴く聲(さびのなくこえ)
- 鉄に留まらず木、石、土、人まで「なんにでも付く錆」に蝕まれた村。その原因解明と治療のため、村へと呼ばれたギンコは病の起こり始めた年に生まれた、何も話さない少女に注目するが……。
- 海境より(うなさかより)
- 2年半前、奉公先の娘と駆け落ちの途中に起こしたつまらぬ諍い。仲違いをしたまま乗った船、もやの中に「海を泳ぐ蛇の群れ」を見た男は怪異に出会う。流れ着いた浜辺で、後悔の中男は今も帰らぬ娘を待ち続ける。男の話に心当たりを感じ調査を始めたギンコは、男にある提案を持ち掛ける……。
- 重い実(おもいみ)
- 「天災に見舞われるたび、村人1人の命と引き換えに必ず豊作になる」という奇妙な村。その話に蟲師最大の禁じ手である「ナラズの実」の存在を感じとったギンコは村の祭主のもとへと向かう……。
- アニメではオープニングがカットされている話を除き、全シリーズで唯一、アバンタイトルを採用している。
- 硯に棲む白(すずりにすむしろ)
- 悪戯で、里医者化野の収集品を納めた蔵へと入り込んだ子供達が見つけたものは、「蟲の化石で作られたといわれる妖しの硯」。その晩、子供達は突然「体温を奪われる病」に襲われる。治療に出向いた先で、子供の悪戯を知り事態を悟った化野はギンコに助けを求める。調査を開始したギンコは硯の出所を突き止めるが……。
- アニメ版ではたがねが彫った銘のカットが追加され「鏨」と明記されている。
- 眇の魚(すがめのうお)
- 母親と行商の旅をしていた少年ヨキは、崖崩れに遭い母親を失う。一人さ迷い歩いた末に深い深い森の中で行き倒れたヨキを助けたのは、「白髪、隻眼の女蟲師ぬい」だった。元より行き場のないヨキはぬいの元にとどまり蟲師としての知識や思考を教えられるが、森とぬいにはヨキの知らない秘密があった……。蟲師ギンコの原点を辿る物語。
第4巻
[編集]- 虚繭取り(うろまゆとり)
- 放浪の旅を続けるギンコの「ウロ繭に届いた、自分宛ではない千切れた一通の文」。「まだ続けてたのか…。」行方不明の双子の姉を探すその文を手に、ギンコはウロ守・兎澤綺のもとへと向かう……。
- アニメ版「日蝕む翳」では結末が映像化されている[注 2]。
- 一夜橋(ひとよばし)
- 山間に架かる吊り橋から落ちた少女。到底助からぬ高さだったにも関わらず、少女は谷底から自力で歩いて戻る。しかし少女は心を無くしていた。「谷戻り…」里の者は噂する。治療に呼ばれたギンコは、少女の身体に蟲を見る。少女に何があったのか…。また里に伝わる「一夜橋(ひとよばし)」の伝説とは……。
- 春と嘯く(はるとうそぶく)
- 「毎年冬になるとどこからか採ってきた春の山菜を抱え春まで目覚めぬ眠りに付く弟。」冬の凍て山に難儀したギンコが一夜の宿を頼んだ民家。肩を寄せ合うように生きる姉弟が抱える誰にも言えない秘密、「春まがい」の謎にギンコが挑む……。
- 籠のなか(かごのなか)
- 旅の途中、脚を休めた竹林でギンコが出会ったのは、「竹林に囚われた男と、人と白い竹の間に産まれた男の妻。」。どうやっても竹林から出る事のかなわない男の夢は、家族3人でふもとの村に戻る事……。男の願いを受けてギンコは白い竹を調査するが……。
- アニメ版「日蝕む翳」ではさらなるその後が描かれている[注 2]。
- 草を踏む音(くさをふむおと)
- 「毎年、五月雨(さみだれ)降る頃山へとやって来る奇妙な集団」。蟲が見える地主の息子は、集団に属する少年イサザと知り合う。光脈を追い放浪し続ける事の定められた「ワタリ」の少年と、決められた場所に定住し続ける事の定められた少年……。互いに違う地点に立ち、違う価値観を持ちながらも、互いが互いを羨みながら、少年時代のひと時を共に過ごした彼らが歩んだ道は……。
第5巻
[編集]- 沖つ宮(おきつみや)
- 「生きているうちに沈んだ者を、望月の晩、命の種へ変えて吐き出すという“竜宮の海淵”」。吐き出された種を飲めば沈んだ命を「生みなおす」ことが出来るという……。噂を聞いて島へと赴いたギンコは村で、父に懇願され死病に犯された母を「生みなおした」という女に出会う。成長するにつれ、生前の母をなぞるように行動しはじめた娘に戸惑う女は、ギンコに真相の解明を依頼する。果たして「生みなおし」の真実は……。
- 眼福眼禍(がんぷくがんか)
- 娘の盲目を治すため、蟲師の父が持ち帰った「幻の蟲」。それは、娘に初めての光と、見えることの喜びを与えたが……。
- 放浪の途中、街道筋の宿場町でギンコは、見える眼(まなこ)を閉じ、路上で蟲の話を弾き語る奇妙な女に出会う。ギンコが来ることが視えていたという女の頼み、「私の目玉を山に埋めてくれ。」とは一体……。視える幸せ、視えない幸せ……。
- 山抱く衣(やまだくころも)
- 骨董商がギンコに差し出した1枚の羽織は、「羽裏(羽織の内側)に描かれた山画から時折煙を立ち上らせる」という。一昔前に名を馳せた天才絵師の筆だというその羽織から蟲の気配を感じ取ったギンコは、絵の題材になっている絵師の故郷へと向かう。1枚の羽織が織り成す、絵師と山の物語……。
- 篝野行(かがりのこう)
- 開墾の途中掘り出された「溶岩石から生えた1本の草」。村中の誰もが気にしなかったその草は、周囲の草木を枯らしながら瞬く間に山を覆いつくし村へと迫る。新種の蟲の噂を聞き調査にやってきたギンコは、村の蟲師が解決策として下した決定「山を焼き払う事」に疑念を抱き反対するが……。
- 暁の蛇(あかつきのへび)
- 一昨年前の春を境に、「眠ることを忘れた女」はそれにともなって、あらゆる物事を忘れ始めた。団子、蟹、くしゃみ、自分の妹……。女の息子から助けを求められたギンコは、その謎を解明し対処法を教えるが……。忘れたい記憶……忘れられない記憶……。
第6巻
[編集]- 天辺の糸(てんぺんのいと)
- 「蒼天より垂れる白い糸、掴んだ娘は虚空に消えた…」。山越えの途中ギンコは、樹の頂上に座り込む、記憶を失った娘を拾う。娘はギンコの協力で村へと帰るが、怪異に出会った事で蟲の領域へと引きずられていた。戸惑う娘の恋人に対し、娘を人に戻すためギンコが示す方法とは……。
- 囀る貝(さえずるかい)
- 海辺に生きる少女が貝を拾い耳にあてがう。そこから聞こえる調べは波の音……のはずだった。ヒトは弱い生き物だ。生きるためには助け合わねばならない。恐れや怒りを相手にぶつけたところでそこからは何も生まれはしない。生きるために本当に必要なこと、それを教えてくれる話……。
- 夜を撫でる手(よるをなでるて)
- 夜の山中に漂う「腐臭の混じった光酒の匂い」を辿ったギンコはその先で、異様な殺気を放つ人影に行き当たる。翌朝、山を抜けた先の村で人影の正体である男と出会ったギンコは、その殺気の正体が光酒の腐敗したモノ、「腐酒(ふき)」であることを見抜き治療することを提案するが……。酔ってはならない酒に酔う男の見るものは……。
- 雪の下(ゆきのした)
- 冬の湖、ほんの一時目を離した隙の事故により妹を失った少年は、未だその死を受け入れきれずにいた……。
- 「雪蟲」類の研究に雪降る山里へとやって来たギンコは、旅籠の娘から「希少種の雪蟲に憑かれた少年」の話を聞き、少年の元を訪れる。蟲に憑かれた事から寒さを感じず、暖の一切を受け付けることの出来なくなった少年の身体に痛みを診てとったギンコは治療を進めるが……。凍えた身体……凍えた心……凍えた記憶……。
- 野末の宴(のずえのうたげ)
- 父の造る酒は美味かった……。名杜氏であった父を目指し精進を続ける男は、ついに「黄金色に輝く見事な酒」を造ることに成功する。深い喜びと共に酒を片手に父のもとに帰る夜の山中、酒のもたらす酩酊の中で男は異形の生物を見る。誘われるままに生物を追った男の行き着く先は、奇妙な集団の不思議な宴……。
- アニメ版では「吸蜜糖」のカットが追加されている。
第7巻
[編集]- 花惑い(はなまどい)
- 春。変わらぬ旅の道すがら、桜の名木見物にやって来たギンコは「蟲に憑かれ80年もの間、若さを保っているという女」に出会う。蟲に憑かれた影響から視覚、聴覚の大部分を失った女と桜の関係に興味を持ったギンコは、代々女の世話をしているという庭師の男に話を聞くが……。
- 鏡が淵(かがみがふち)
- 旅の途中、脚を休めた山中で「蟲に憑かれ影を抜かれた娘」を見かけたギンコは、娘と蟲の存在が入れ替わる危険性を教え治療を始めるが……。生きる意志を失った娘と生きた力を欲する蟲……生きた存在を賭けた静かな心の闘争……。
- アニメ版では最後の真澄の台詞に「奥さんいるの?」が追加されている。
- 雷の袂(いかずちのたもと)
- 「5年の間に4度も雷に打たれた少年」。その原因が蟲にある事を教え治療を申し出たギンコだが、子の大事に反応の薄い家族をいぶかしむ。我が子を愛せぬことに悩む母親、愛されぬことに悩む子……。悩みのすれ違いが生み出すさらなるすれ違い……。
- 棘のみち(前編)(おどろのみち ぜんぺん)
- 狩房家に代々仕える蟲師「薬袋(みない)家」。最古の蟲師一派であるこの一族からは、時折「何かが欠落した者」が出るという。知己・狩房淡幽より、山の異変調査に出向いた薬袋家当主・クマドの手助けを頼まれたギンコは、共同捜査を開始する。
- 棘のみち(後編)(おどろのみち こうへん)
- 「棘の道」へと踏み入り「魂を喰う蟲」に襲われてしまう二人。そこに現れた、ギンコが予想だにしなかったモノの正体とは。蟲師となる事を宿命付けられた一族ゆえに背負う過酷な運命……深い業……。
第8巻
[編集]- 潮わく谷(うしおわくたに)
- 冬の最中にも関わらず、季節外れの実りを付ける見事な棚田を造る男は、「幼少時より眠ることなく働き続けている」という……。雪積もる山中で、怪我にうずくまっていた所を男に助けられたギンコは、男が蟲に寄生されている事に気づき、その危険を説こうとするが……。己の守る者のため、身を削り働く男の人生は、蟲の仕業か……男の意志か……。
- 冬の底(ふゆのそこ)
- 晩冬。光脈筋の山を越える途中、山々が春に目覚める声を聞いたギンコは、その中にあってただ一座「冬眠を続ける山」に閉じ込められる。事情を探るため山のヌシを探す中、「冬眠」の理由に気付いたギンコは「山の死期」を診立てるが……。諦めを促すギンコに対し、ヌシが示す答えとは……。
- 隠り江(こもりえ)
- 水路に囲まれた街。少女が、抜け殻のように意識を失う時。
- 離れた互いを思う気持ちが、時に意識を通わせる……。
- 日照る雨(ひてるあめ)
- 今日も雨を告げて回る女。数奇な過去と運命を背負い、流れ行くさまは雲のごとく。
- 踏み入れれば雨が降り行く。女の流れぬ涙が、雲無き空から雨を呼ぶ……。
- 泥の草(どろのくさ)
- 死者は沼地に置いて葬る慣わしのある村で、奇妙な病が蔓延する。
- 言い伝えを信じなかった一人の男は、弟が山へ帰るのを見た。
第9巻
[編集]- 残り紅(のこりべに)
- 黄昏時の山中、1人呆ける老婆・みかげ。みかげの夫・陽吉によるとみかげは、幼馴染のアカネと入れ替わりに突如里に現れ過去の記憶を失っているという。
- 夕暮れ時1人残されるアカネ。寂しげな彼女にちかづく小さな影、しかしそこに姿はなく……。
- 風巻立つ(しまきたつ)
- 水夫見習いのイブキの口笛に応える風を呼ぶ蟲「とりかぜ」。
- ギンコはその技術に感心するが、夜には口笛を吹かないように警告する。
- 壷天の星(こてんのほし)
- ずっと夜が続く世界にある屋敷に1人で住む少女・イズミ。見えない誰かによって隠された人形を探して遊ぶ日々。
- 突如屋敷に現れたギンコが語る「あの空の向こうでイズミを待っている者」とは。
- 水碧む(みずあおむ)
- 水掻きを持ち泳ぎが達者な少年・湧太。しかし、彼の体温は低く、知恵は人並み以下。
- ギンコが語るには湧太は「雨蠱(うこ)」という蟲の影響を受けているという。
- 草の茵(くさのしとね)
- 第4巻の「草を踏む音」の後、ギンコは山中で1人倒れているところを蟲師・スグロに発見される。
- 山のヌシとスグロに出会い、蟲と己の運命を考えるギンコ。
第10巻
[編集]- 光の緒(ひかりのお)
- 母親がおらず荒れる少年・ゲン。彼は時折空を舞う天女のような人影と、家の奥に仕舞われていた光り輝く不思議な羽衣を見る。彼の前にギンコが現れ……。
- 常の樹(とこしえのき)
- 遥か昔から里を見下ろしてきた巨木。
- 里の財政難のために伐り倒されてしまう事となるが、その記憶が別の男へと宿る。
- 男は歩けなくなった脚と養われるだけの生活の中で苦悩する事となるが……。
- 香る闇(かおるやみ)
- 遥か昔から何度も強い既視感覚に苛まれる男。彼はある日雨宿りに訪れたギンコから、自分が永遠に繰り返す時の円環の中に置かれたのだと指摘されるが……。
- 鈴の雫(前編)(すずのしずく ぜんぺん)
- 人でありながら山のヌシとなるべく生を享けたカヤ。人としての記憶を失いかけた彼女を発見した兄が家へと連れ戻すが、そのために山に異変が生じ……。
- 鈴の雫(後編)(すずのしずく こうへん)
- 山に戻ったカヤだったが、なぜかヌシの力が発揮できなくなっていた。ギンコはカヤをヒトに戻すべく、「理」に許しを請いヌシの力を返そうとするが……。
特別篇
[編集]- 日蝕む翳 前篇(ひはむかげ ぜんぺん)
- 日食の際には蟲が騒ぐという。ギンコは淡幽の助言を受け、日食を終わらせない蟲「日蝕み」の出現が危惧された里で警戒を続けていたが、読みは的中し闇に包まれてしまう。
- しかし、生まれてからずっと太陽から隠れるようにして暮らしていた白髪の少女・ヒヨリだけは、その蟲のおかげでむしろ好都合の世界となったことを喜ぶのだった。
- 日蝕む翳 後篇(ひはむかげ こうへん)
- 陽の光が途絶えた不安から荒み弱り始める人々。それでも解決に協力しようとしないヒヨリにギンコは、今のお前は日蝕みとそっくりだ――と話して聞かせる。
- 一方、偶然が重なって健常に生まれることが出来たとギンコの話で聞き知ったヒナタは、かつてヒヨリから浴びせられた非難の一件を思い出していた。直後、伝承にあった事象の通りなのかヒナタが姿を消してしまい……。
連作『蟲師』番外短編「地翔る影」(ちばしるかげ)
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
登場人物
[編集]当作は基本的に1話完結で物語が構成されているため、少数の人間とギンコを除いて各話ごとに登場人物が異なる。そのため、以下は劇中におけるギンコとその関係者という意味合いで記している。
- ギンコ
- 声 - 中野裕斗、沢城みゆき(幼少期)
- 主人公。蟲師。年齢不詳。白髪緑眼で左目を前髪で隠している(「瞼の光」回の時点では左目に義眼が入っていたがスイに与えており、以降左目がどうなっているのかは不明)。
- 本来はヨキという名であり、幼少時は母親に連れられ行商の旅をしていた。その道中に崖崩れに遭って母親を失い、行き倒れた所を蟲師・ぬいに拾われたが、ぬいの庵の近くにある池に棲む蟲が原因で白髪緑眼となり、左目と本名を含む過去の記憶すべてを失った。以来「ギンコ」と名乗り、しばらくはワタリや蟲師の間を転々としていたが、ある山のヌシの卵を割ってしまった事などを通し、蟲師としての道を歩んでいく。
- 蟲を呼び寄せる体質のため、ひとつ所に留まることは出来ず、蟲の研究をしながら常に旅をしている。蟲避けのため蟲煙草を常時くわえている。人々が和装をしている作中においては珍しく、洋装をしている。常に冷静で感情的になることは少ないが、正義感は強い。また、知らない子供や若者に「よう」と気軽に声をかけるのも特徴的である。蟲を屠る事を前提とする蟲師の多い中、蟲と共存したいという考えを持つ。イサザ、化野と仲が良い。
- 化野(あだしの)
- 声 - うえだゆうじ
- とある海辺の里の医者。ギンコの知人。人徳は結構あり、里の住民からの信頼も厚い。とにかく珍しい物が好きで収集しているが(収集物は部屋や蔵に置いてある)、その趣味が仇となって時たまトラブルも起きる。ギンコもよく蟲に関する曰くつきの物(ただし、時々偽物あり)を売りつけては路銀を稼いでいるが、本人は最近彼の売る物に疑り深くなっている。
- 狩房淡幽(かりぶさ たんゆう)
- 声 - 小林愛
- 狩房家の娘であり4代目筆記者。筆記者とは、全ての生命に死をもたらす強力な「禁種の蟲」を体内に封じている者のことであり、狩房家に数世代に1人生まれる。蟲を屠った話を書物に書き記すことで代々少しずつ「禁種の蟲」を封じる力を持ち、その役目に一生を費やす。筆記者は、その証として身体の一部に墨色の痣を生まれ持つ(淡幽は右足)。痣のある部位は自由に動かすことが出来ない上、筆記の際に痣から生じる痛みに耐えなければならないが、筆記によって蟲を封じることでわずかずつではあるが痣は減ってゆく。蟲師達が蟲をただ屠る事に疑問を感じていた中、ギンコに出会い「蟲が人や動植物と共存する理想の世界」を考え始める。
- 薬袋たま(みない たま)
- 声 - 京田尚子
- 狩房家付きの蟲師。遥か昔、狩房家の先祖の身体に禁種の蟲を封じた最古の蟲師一族の者。狩房文庫を管理している。淡幽の乳母のような存在。
- イサザ
- 声 - 岸尾だいすけ
- 光脈筋を追って流れ歩くワタリの者。光脈筋の変動や蟲に関する情報を蟲師に売ることで生計を立てている。ギンコを子供の頃から知る人物で、今でも彼とは親しい。
- アニメ版では再登場のタイミングが(本筋に影響は無い範囲で)異なり、先に放送(制作)された特別篇「日蝕む翳」にて1カットながら姿を見せている[注 2]。
- 兎澤綺(とざわ あや)
- 声 - 名塚佳織
- ウロ守。代々ウロ繭を作り、管理してきた兎澤一族の当代。5年前、自身の不注意が元でウロに連れ去られ、行方不明となった双子の姉・緒(いと)を探し続けている。緒を捜すためにギンコと共にウロの巣「虚穴」に入るが、その虚穴の奥深さゆえに、運に任せざるを得ないことを痛感する。
- 原作では語りのみだった結末が、アニメ版では特別篇「日蝕む翳」にて1カットながら映像化されている[注 2]。
- ぬい
- 声 - 土井美加
- 母親を亡くして行き倒れていたヨキ(後のギンコ)を拾い、蟲師としての基本を教えた女蟲師。ギンコ同様、蟲を呼び寄せる体質で白髪緑眼。郷里の近くの山中に消えた家族や友人を探して入り、そこで常闇(とこやみ)及びぬいが銀蠱(ぎんこ)と呼ぶ蟲に遭遇。家族らが常闇となって消えてしまった事を悟った後も、その山中に暮らしていた。最終的に自身も常闇となって消えたが、その際ともに常闇に呑まれたヨキを、左目を犠牲にすることで常闇から脱け出させた。
- アニメ版では原作における語り部分を土井美加のナレーションで行っており、12話でぬいのダビング(アフレコ)も担当したことから、シリーズを通してぬいが語り手のような演出になっている。
設定
[編集]- 蟲(むし)
- 「みどりもの」とも呼ばれ、現実の昆虫などの小動物の総称としての虫とは異なり、精霊・幽霊・妖怪といった怪異を作者なりに「普通の人には見えない生命体の営みから起こる現象」と解釈し、この世のあらゆる生命よりも命の源流に近いものが「蟲」となっている。
- 劇中では「生と死の間、者と物の間にいるもの」、「陰より生まれ、陽と陰の境をたむろするモノ共」、「我々とは在り方の異なる命」などとも説明され、その姿が見える者と見えない者がいるが、稀に全ての人間に見える蟲も存在する。その生態は未だ謎が多く姿形も多種多様で、動植物型のものやどちらともつかないもの、虹や雨など自然現象に近いもの(劇中曰くナガレモノ)、姿形は違えど実際の生物と全く同じ性質を持ったものすらいる。生命の根源により近いものになると、透けているものや光を帯びているもの、物体をすり抜けるものもいる。また、死んでも骸は残さない。
- それら「蟲」に対する知識を活かして生業としている者達が「蟲師」である。
- 蟲師(むしし)
- 蟲に関するあらゆる事象を取り扱う、蟲専門の医者、研究者。ギンコのように旅をしながら仕事をするものと、一箇所に定住し仕事をする者がいる。基本的に個人営業だが、蟲師間での情報交換など横の繋がりはある。かつては一族ぐるみで蟲師を生業とする蟲師一門も存在したが、現在ではそのような組織立った形態での活動はほぼ絶えている。世間的にはあまり知られていない職業。
- しかし、たとえ蟲師であっても劇中ではまず怪異の原因である「蟲」を探し出し、研究しながら解決策を模索することのほうが多い。
- ワタリ
- 蟲が見えるがために、住んでいた場所を追い出された者達が最後に行き着く集団。光脈を追って常に移動しており、行く先々で集めた光脈筋に関する情報や蟲に関する噂を売る事を生業としている。ゆえに蟲師とは繋がりが深い。モデルとなったものはサンカ[6]。
- 妖質(ようしつ)
- 五感以外のものを感じる感覚を補うもの。量の多寡はあっても誰もが持つもので、妖質の多い者は蟲が見える。しかしながら通常は必要ない感覚であり、乳幼児期こそ多少は使われるものの、ある程度成長すると日常生活にはほとんど用を為さなくなる。このため、人によっては眠っていたり、突然覚醒することもあれば突然失うこともある。
- ヌシ
- 光脈筋にある山の精気を抑え、統制している存在。眠っている時ですら、山の全てを把握する。ヌシになるものは産まれつき体に草が生えている。劇中ではイノシシ、ナマズ、カメなどがヌシとして登場する。
- ヒトもヌシに選ばれることがあるが、蟲師の「ヌシの術」を用いれば後天的にヌシになることもできる。しかし、後者の1人曰く「ヒトには辛い」役目で、ヒトの後継者に術を継承せず、「ヌシを喰ってヌシに成り替わる蟲」に座を譲っている。また、前者の1人はヌシの役目とヒトの心を両立させることができず、最終的には「ヒトのヌシはもう2度と現れない」と示唆するような結末で次のヌシが選ばれている。
- 蟲の宴
- 蟲が人に擬態し客(人間)を招くといわれる宴。この中では蟲達から光酒(こうき)の入った杯が渡されるが、これを飲み干すと生物としての法則を失い、蟲の側の存在となる。
- 光酒(こうき)
- 光り輝く命の水。酒。その正体は蟲であるとも、蟲になる前の姿であるとも言われ、遥かな地の底、真の闇の中を水脈のように流れ移動しており(光脈)、これが近づいた土地(光脈筋)は緑豊かに栄え、遠ざかると枯れる。蟲師の仕事にも多く使われ、蟲師間でも高価で取引されている。蟲にとっても人にとっても何よりも美味とされる。しかし、ヒトが用いるものは死光酒であり、蟲の宴に振舞われるものよりも味は劣る。
- 蟲煙草(むしたばこ)
- 一見して普通の両切りの紙巻き煙草だが、この煙を吹きつけると弱い蟲なら払う事ができる。蟲を散らす際に使うほか、ぬい・ギンコなど蟲を寄せ付ける体質の人間が、蟲を集めないために使う。ギンコは特に蟲を寄せ付ける体質のため、頻繁に吸っている。
- 蟲煙草の中身の材料は不明だが、ゲーム版では自ら調合して作ることができる。「冬の底」での描写から水に濡れると使いものにならなくなる。
- なお、「緑の座」でギンコが吐き出した煙が蟲になりかけの人間に纏わり付いて捉えているが、この時に吸っていたものが同じ蟲煙草かどうかは不明。
- 蟲ピン
- 針のようなものだが、これで蟲を突き刺して蟲の動きを封じることができる。
- ウロ繭
- ウロという空間に穴をあける蟲と、2匹の蚕が作った1つの繭(玉繭)の性質を利用し手紙を届ける通信方法。代々、兎澤一族によって管理されてきた。全国を流れ歩く蟲師同士の連絡手段。ウロが穴を広げてしまうため、数年おきに新しいものと取り替える必要がある。
- 狩房文庫(かりぶさぶんこ)
- 狩房家代々の筆記者が蟲師から蟲を屠った話を聞き取り収めた書物。そこに記された一文字一文字すべてに禁種の蟲が少しずつ封じられている。莫大な量があり、その全てが狩房家別邸の地下蔵に収められている。記されている内容は蟲師にとって蟲封じ指南書とも言えるものであり、蟲師は狩房家に協力し蟲を屠った話を提供することで、閲覧許可を得ることができる。
- ナガレモノ
- 蟲の中でも、自然現象そのものに近しいモノ。「命がある」こと以外は、雨や虹などの「現象」と同じ。発生する理由はあれど目的は無く、何からも干渉を受けず、ただ影響だけを及ぼして去ってゆく。ヒトがナガレモノに触れると「憑く」。
書誌情報
[編集]単行本
[編集]- 漆原友紀 『蟲師』 講談社〈アフタヌーンKC〉、全10巻
- 2000年11月22日発売、ISBN 4-06-314255-8
- 2002年2月22日発売、ISBN 4-06-314284-1
- 2002年12月20日発売、ISBN 4-06-314312-0
- 2003年10月23日発売、ISBN 4-06-314332-5
- 2004年10月22日発売、ISBN 4-06-314361-9
- 2005年6月23日発売、ISBN 4-06-314381-3
- 2006年2月23日発売、ISBN 4-06-314404-6
- 2007年2月23日発売、ISBN 978-4-06-314442-0
- 2008年2月22日発売、ISBN 978-4-06-314488-8
- 2008年11月21日発売、ISBN 978-4-06-314537-3
- 漆原友紀 『蟲師 特別篇 日蝕む翳』 講談社〈KCデラックス〉、2014年4月23日発売、ISBN 978-4-06-376971-5
愛蔵版
[編集]大判化された再版シリーズ。上述の単行本第1巻では白黒印刷だった「枕小路」のカラー原稿が初めて収録されているが、逆に各巻に存在した書き下ろしの後書き類は全て割愛され未収録となっている。また、枠で囲まれていたサブタイトルが単なる文字のみのデザインに変更されている。
- 漆原友紀 『蟲師 愛蔵版』 講談社〈KCデラックス〉、全10巻
- 2013年11月21日発売、ISBN 978-4-06-376865-7
- 2013年11月21日発売、ISBN 978-4-06-376866-4
- 2013年12月20日発売、ISBN 978-4-06-376867-1
- 2014年1月23日発売、ISBN 978-4-06-376868-8
- 2014年2月21日発売、ISBN 978-4-06-376879-4
- 2014年3月20日発売、ISBN 978-4-06-376954-8
- 2014年4月23日発売、ISBN 978-4-06-376970-8
- 2014年5月23日発売、ISBN 978-4-06-376988-3
- 2014年6月23日発売、ISBN 978-4-06-377012-4
- 2014年7月23日発売、ISBN 978-4-06-377032-2
コンビニコミック
[編集]アニメ第2期『続章』におけるエピソードを収録した廉価版シリーズ。カラー原稿は全て白黒印刷、後書き類は全て未収録、サブタイトルは「」で囲んでの書院太ゴシック体調のフォントで印刷されている。
- 漆原友紀 『蟲師』 講談社〈講談社プラチナコミックス〉
- 『蟲師 アニメ放送順セレクション 宴編』2014年4月23日発売、ISBN 978-4-06-377994-3
- 『蟲師 アニメ放送順セレクション 棘編』2014年5月14日発売、ISBN 978-4-06-377995-0
関連書籍
[編集]- 『蟲師 Official Book』講談社、2006年1月23日発売、ISBN 4-06-372117-5
- 『蟲師二十景 漆原友紀画集 蟲襖』2007年6月30日発売、ISBN 978-4-06-368018-8
- 『蟲師 〜連綴〜 二〇〇四〇七〇九−二〇〇六〇八〇八』講談社、2007年7月23日発売、ISBN 978-4-06-364692-4
- アニメ第1期の設定資料集。電子書籍版も配信されている。
- 『蟲師画集』2015年6月20日発売、ISBN 978-4-06-364971-0
アニメ
[編集]第1期は2005年10月から2006年3月まで全20話が関西テレビほかで放送され、続いて同年5月から6月まで残された全6話がBSフジで放送された。
第2期『蟲師 続章』は2014年1月に特別編「日蝕む翳」が[7]、同年4月から6月まで第1クール全10話が[8]、同年8月に特別編「棘のみち」が、同年10月から12月まで第2クール全10話が[9]、それぞれTOKYO MXほかで放送された。また、特別編「鈴の雫」が2015年5月に劇場公開され[10]、翌2016年3月にファミリー劇場で放送された[11]。
当作は「原作が面白いんだから、それだけを見て、忠実に映像化する」という方針のもと制作されており、内容はほぼ完全に原作漫画に倣ったものとなっている[12]。子供のキャラクターのアフレコには必ず子役が起用されている[13]。音楽面では、アンクルンやガムランといったアジアの楽器が、提供ジングルや効果音だけでなく、劇伴曲においても広く使用されている。
スタッフ
[編集]| 第1期 | 第2期 | |
|---|---|---|
| 原作 | 漆原友紀 | |
| 監督・シリーズ構成 | 長濵博史 | |
| キャラクターデザイン・総作画監督 | 馬越嘉彦 | |
| 美術監督 | 脇威志 | |
| 撮影監督 | 濱雄紀 |
|
| 編集 | 松村正宏 | |
| 音響監督 | たなかかずや | |
| 音楽 | 増田俊郎 | |
| プロデューサー |
|
|
| 制作プロデューサー | 渡辺秀信 | |
| アニメーション制作 | アートランド | |
| 製作 | 「蟲師」製作委員会[注 4] | |
主題歌
[編集]受賞
[編集]2006年3月25日に開催された第5回東京アニメアワードで、本作がテレビ部門優秀作品賞を受賞し、美術監督の脇威志が美術賞を受賞した[14]。同年には、第10回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員会推薦作品にも選出された[15]。
2007年1月21日から2月4日まで国立新美術館で開催された文化庁メディア芸術祭10周年企画展「日本の表現力」では、現代のアニメ作品の1つとして第1話「緑の座」が紹介上映された。さらに、同年の文化庁メディア芸術祭「日本のメディア芸術100選」アニメーション部門では総合第6位に選出され[16]、2000年代の年代別集計で第1位となった[17]。
2014年10月から2015年9月まで開催された「ニュータイプアニメアワード2015」では、特別編「鈴の雫」が劇場作品賞第8位として選出された[18]。
各話リスト
[編集]| 話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 初放送日 | ||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 第1期『蟲師』 | ||||||||||||||||||||||||
| 1 | 緑の座 | 桑畑絹子 | 長濵博史 | 馬越嘉彦 | 2005年 10月23日 | |||||||||||||||||||
| 2 | 瞼の光 | 伊丹あき | 宮下新平 | 杉光登 | 10月30日 | |||||||||||||||||||
| 3 | 柔らかい角 | 山田由香 | 林宏樹 | 長井龍雪 | 田中将賀 | 11月6日 | ||||||||||||||||||
| 4 | 枕小路 | そ〜とめこういちろう | 加々美高浩 | 11月13日 | ||||||||||||||||||||
| 5 | 旅をする沼 | 桑畑絹子 | 山川吉樹 | 今泉賢一 | 11月20日 | |||||||||||||||||||
| 6 | 露を吸う群 | 伊丹あき | 林宏樹 | 小田原男 | 馬場充子 | 11月27日 | ||||||||||||||||||
| 7 | 雨がくる虹がたつ | 峰達也 | そ〜とめこういちろう | 西位輝実 | 12月4日 | |||||||||||||||||||
| 8 | 海境より | 山田由香 | 平松禎史 | 成田歳法 |
| 12月11日 | ||||||||||||||||||
| 9 | 重い実 | 桑畑絹子 | 島村秀一 | そ〜とめこういちろう | 杉光登 | 12月18日 | ||||||||||||||||||
| 10 | 硯に棲む白 | 山田由香 | 長井龍雪 | 田中将賀 | 2006年 1月8日 | |||||||||||||||||||
| 11 | やまねむる | 伊丹あき | 五十嵐卓哉 |
| 西位輝実 | |||||||||||||||||||
| 12 | 眇の魚 | 桑畑絹子 | 桜井弘明 | そ〜とめこういちろう |
| 1月15日 | ||||||||||||||||||
| 13 | 一夜橋 | 伊丹あき | 宮下新平 |
| 馬場充子 | 1月22日 | ||||||||||||||||||
| 14 | 籠のなか | 山田由香 | 成田歳法 | よこた和 | 杉光登 | 1月29日 | ||||||||||||||||||
| 15 | 春と嘯く | 桑畑絹子 | 山川吉樹 | 小田原男 | 田中将賀 | 2月5日 | ||||||||||||||||||
| 16 | 暁の蛇 | 伊丹あき | 峰達也 |
|
| 2月12日 | ||||||||||||||||||
| 17 | 虚繭取り | 山田由香 | 今泉賢一 | 2月19日 | ||||||||||||||||||||
| 18 | 山抱く衣 | 伊丹あき | 山崎理 |
| 2月26日 | |||||||||||||||||||
| 19 | 天辺の糸 | 大地丙太郎 | 井之川慎太郎 | 加々美高浩 | 3月5日 | |||||||||||||||||||
| 20 | 筆の海 | 桑畑絹子 | 長濵博史 |
|
| 3月12日 | ||||||||||||||||||
| 21 | 綿胞子 | 山田由香 | 成田歳法 | 馬場充子 | 5月15日 | |||||||||||||||||||
| 22 | 沖つ宮 | 桑畑絹子 | よこた和 | 杉光登 | 5月22日 | |||||||||||||||||||
| 23 | 錆の鳴く聲 | 山崎理 |
| 5月29日 | ||||||||||||||||||||
| 24 | 篝野行 | 山田由香 | 五十嵐卓哉 | 成田歳法 | 田中将賀 | 6月5日 | ||||||||||||||||||
| 25 | 眼福眼禍 | 伊丹あき | 今泉賢一 | 6月12日 | ||||||||||||||||||||
| 26 | 草を踏む音 | 桑畑絹子 | 長濵博史 |
|
| 6月19日 | ||||||||||||||||||
| 第2期『蟲師 続章』 | ||||||||||||||||||||||||
| 特別編 | 日蝕む翳 | 漆原友紀 | 長濵博史 |
|
| 2014年 1月4日 | ||||||||||||||||||
| 1 | 野末の宴 | 長濵博史 |
| 4月5日 | ||||||||||||||||||||
| 2 | 囀る貝 | そ〜とめこういちろう |
| 4月12日 | ||||||||||||||||||||
| 3 | 雪の下 | 長濵博史 | 下司泰弘 |
| 4月19日 | |||||||||||||||||||
| 4 | 夜を撫でる手 | 木村延景 | 西位輝実 | 4月26日 | ||||||||||||||||||||
| 5 | 鏡が淵 | 下司泰弘 |
| 5月3日 | ||||||||||||||||||||
| 6 | 花惑い | 宮田亮 |
| 5月10日 | ||||||||||||||||||||
| 7 | 日照る雨 | 下司泰弘 |
| 5月24日 | ||||||||||||||||||||
| 8 | 風巻立つ |
|
| 5月31日 | ||||||||||||||||||||
| 9 | 潮わく谷 | 下司泰弘 |
| 6月7日 | ||||||||||||||||||||
| 10 | 冬の底 | そ〜とめこういちろう |
| 6月14日 | ||||||||||||||||||||
| 特別編 | 棘のみち |
|
| 8月20日 | ||||||||||||||||||||
| 11 | 草の茵 | 下司泰弘 |
| 10月19日 | ||||||||||||||||||||
| 12 | 香る闇 | 布施康之 |
| 10月26日 | ||||||||||||||||||||
| 13 | 残り紅 | 下司泰弘 |
| 11月2日 | ||||||||||||||||||||
| 14 | 隠り江 | 大久保富彦 |
| 11月9日 | ||||||||||||||||||||
| 15 | 光の緒 | 桜井弘明 | 木村泰大 |
| 11月16日 | |||||||||||||||||||
| 16 | 壺天の星 | 大地丙太郎 | 下司泰弘 |
| 11月23日 | |||||||||||||||||||
| 17 | 水碧む | 長濵博史 | 布施康之 |
| 11月30日 | |||||||||||||||||||
| 18 | 雷の袂 |
| 下司泰弘 |
| 12月7日 | |||||||||||||||||||
| 19 | 泥の草 | 大久保富彦 |
| 12月14日 | ||||||||||||||||||||
| 20 | 常の樹 | 桜井弘明 | そ〜とめこういちろう |
| 12月21日 | |||||||||||||||||||
| 特別編 | 鈴の雫 | 長濱博史 |
|
| 2016年 3月31日 | |||||||||||||||||||
| タイトル | 初放送日 |
|---|---|
| 『蟲師』ダイジェスト | 2006年 5月8日 |
| 蟲語 第一夜 | 2014年 5月17日 |
| 蟲語 第二夜 | 6月28日 |
| 蟲語 秋の放送直前スペシャル | 10月2日 |
放送局
[編集]放送局(第1期)
[編集]| 放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [19] | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2005年10月23日 - 2006年3月19日 | 日曜 3:15 - 3:45(土曜深夜) | 関西テレビ | 近畿広域圏 | |
| 2005年10月23日 - 2006年3月12日 | 日曜 3:40 - 4:10(土曜深夜) | フジテレビ | 関東広域圏 | |
| 2005年10月27日 - 2006年3月23日 | 木曜 1:35 - 2:05(水曜深夜) | テレビ新広島 | 広島県 | |
| 木曜 2:15 - 2:45(水曜深夜) | テレビ西日本 | 福岡県 | ||
| 木曜 3:58 - 4:28(水曜深夜) | 東海テレビ | 中京広域圏 |
| 放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [19] | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2006年5月15日 - 6月19日 | 月曜 1:00 - 1:30(日曜深夜) | BSフジ | 日本全域 |
放送局(第2期)
[編集]| 放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [19] | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2014年1月4日 | 土曜 23:30 - 日曜 0:30 | TOKYO MX | 東京都 | 『E!TV』枠 |
| 群馬テレビ | 群馬県 | |||
| とちぎテレビ | 栃木県 | |||
| BS11 | 日本全域 | 『ANIME+』枠 |
| 配信開始日 | 配信時間 | 配信サイト |
|---|---|---|
| 2014年1月4日 | 月曜 0:00 - 1:00(日曜深夜) | ニコニコ生放送 |
| 放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [19] | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2014年4月5日 - 6月21日 | 土曜 0:00 - 0:30(金曜深夜) | TOKYO MX | 東京都 | 『E!TV』枠 |
| 群馬テレビ | 群馬県 | |||
| BS11 | 日本全域 | 『ANIME+』枠 | ||
| 土曜 0:30 - 1:00(金曜深夜) | とちぎテレビ | 栃木県 | ||
| 2014年4月10日 - 6月26日 | 木曜 2:14 - 2:44(水曜深夜) | 朝日放送 | 近畿広域圏 | 『水曜アニメ〈水もん〉』枠 第1部 |
| 放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [19] | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2014年8月20日 | 水曜 23:00 - 木曜 0:00 | BS11 | 日本全域 | |
| 2014年8月24日 | 日曜 20:00 - 21:00 | TOKYO MX | 東京都 |
| 放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [19] | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2014年10月19日 - 12月21日 | 日曜 0:30 - 1:00(土曜深夜) | TOKYO MX | 東京都 | 『E!TV』枠 |
| とちぎテレビ | 栃木県 | |||
| 群馬テレビ | 群馬県 | |||
| BS11 | 日本全域 | 『ANIME+』枠 | ||
| 2014年10月23日 - 12月25日 | 木曜 2:44 - 3:14(水曜深夜) | 朝日放送 | 近畿広域圏 | 『水曜アニメ〈水もん〉』枠 第2部 |
| 配信開始日 | 配信時間 | 配信サイト | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2014年4月5日 | 土曜 23:30 - 日曜 0:00 | ニコニコ生放送 | 最新話期間限定無料配信 |
| 2014年4月6日 | 日曜 0:00(土曜深夜)更新 | ニコニコチャンネル | 都度課金配信 |
| 2014年4月11日 | 金曜 0:00(木曜深夜)更新 | J:COMオンデマンド | 都度課金配信 |
| 2014年4月13日 | 日曜 1:00(土曜深夜)更新 | 最新話期間限定無料配信 | |
| GYAO!ストア | 都度課金配信 |
関連商品
[編集]Blu-ray / DVD
[編集]| 巻数 | 発売日 | 収録話 | 規格品番 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 特装版 | 通常版 | 特装版 | 通常版 | ||
| 第一集 | 其ノ壱 | 2006年1月25日 | 第1話 - 第2話 | AVBA-22485〜6 | AVBA-22501 |
| 第二集 | 其ノ弐 | 2006年3月29日 | 第3話 - 第5話 | AVBA-22487〜8 | AVBA-22502 |
| 其ノ参 | 第6話 - 第8話 | AVBA-22503 | |||
| 第三集 | 其ノ肆 | 2006年5月31日 | 第9話 - 第11話 | AVBA-22489〜90 | AVBA-22504 |
| 其ノ伍 | 第12話 - 第14話 | AVBA-22505 | |||
| 第四集 | 其ノ陸 | 2006年7月26日 | 第15話 - 第17話 | AVBA-22491〜2 | AVBA-22506 |
| 其ノ漆 | 第18話 - 第20話 | AVBA-22507 | |||
| 第五集 | 其ノ捌 | 2006年9月27日 | 第21話 - 第23話 | AVBA-22493〜4 | AVBA-22508 |
| 其ノ玖 | 第24話 - 第26話 | AVBA-22509 | |||
| 商品名 | 発売日 | 規格品番 |
|---|---|---|
| 蟲師 特別編集 -蟲往来- | 2006年11月29日 | 初回限定特装版:AVBA-22953〜4 通常版:AVBA-22955 |
| 蟲師 二十六譚 DVD Complete BOX | 2008年3月28日 | AVBA-26670〜8 |
| 蟲師 二十六譚 Blu-ray BOX | 2009年3月27日 | AVXA-29045〜9 AVXA-62625〜8/P(スタンダード版) |
| 巻数 | 発売日 | 収録話 | 規格品番 | |
|---|---|---|---|---|
| Blu-ray | DVD | |||
| - | 2014年4月23日 | 特別編「日蝕む翳」 | ANSX-3560 | ANSB-3560 |
| 一 | 2014年7月23日 | 第1話 - 第4話 | ANZX 3561-3562 | ANZB 3561-3562 |
| 二 | 2014年9月24日 | 第5話 - 第8話 | ANZX 3563-3564 | ANZB 3563-3564 |
| 三 | 2014年12月17日 |
|
ANZX 3565-3566 | ANZB 3565-3566 |
| 四 | 2015年1月28日 | 第11話 - 第14話 | ANZX 3567-3568 | ANZB 3567-3568 |
| 五 | 2015年3月25日 | 第15話 - 第18話 | ANZX 3569-3570 | ANZB 3569-3570 |
| 六 | 2015年7月22日 |
|
ANZX 3571-3572 | ANZB 3571-3572 |
CD
[編集]| 商品名 | 発売日 | 規格品番 |
|---|---|---|
| 蟲師 The Sore Feet Song/CW:蟲宴 | 2005年10月21日 | MJCD-23010 |
| 蟲師 オリジナル サウンドトラック 蟲音 前 | 2006年3月24日 | MJCD-20053 |
| 蟲師 オリジナル サウンドトラック 蟲音 後 | 2006年6月23日 | MJCD-20061 |
| 蟲師 サウンドトラック 蟲音 続 | 2014年6月25日 | SVWC-7999 |
| 蟲師 オリジナルサウンドトラック 蟲音 全 | 2015年1月28日 | MJSA-01142〜3 |
| 蟲師 サウンドトラック 蟲音 結 | 2015年7月22日 | SVWC-70090 |
フィギュア
[編集]- 『RAH No.308 蟲師 ギンコ(受注限定版)』メディコム・トイ、2006年11月29日受付開始
- 『RAH No.297 蟲師 ギンコ』同上、2007年1月発売
ゲーム
[編集]| ジャンル | ライフシミュレーション |
|---|---|
| 対応機種 | ニンテンドーDS |
| 開発元 | Tenky |
| 発売元 | マーベラスエンターテイメント |
| プロデューサー | 長濵博史(総監修) |
| シナリオ | 桑畑絹子 |
| 音楽 |
増田俊郎 たなかかずや(音響監督) |
| 美術 | 馬越嘉彦(キャラクターデザイン) |
| 人数 | 1人 |
| 発売日 | 2008年1月31日 |
概要
[編集]アニメ版のスタッフ[注 5]が手掛けたオリジナルの携帯型ゲーム作品。
プレイヤーキャラクターはアバターだが、ギンコだけでなく淡幽や多くの蟲が原作からゲスト出演しており、逆に当作の核心となる「蟲垂衣(ムシノタレギヌ)」と類似性があると思しきものが「光の緒」にて描かれてもいる。
システム
[編集]プレイヤーは蟲師見習いとなって里を巡り全100種類いる蟲を集めるライフシミュレーションゲーム。蟲を集める時間は日中の昼間〜夜。夜を過ぎると自宅に帰るかその場で野宿するか選択する。体力の項目があり、マップの切り替えをすると減り、零になると倒れて自動的に帰宅する。日付が無く蟲を集めるのに期限はない。テレビアニメのようなナレーションとアニメの楽曲も使用されている。ギンコと淡幽のみフルボイス。
登場人物
[編集]- 主人公(男/女)
- 十年前に「蟲垂衣」が襲ってきた際の村で唯一の生き残り。事件後はヤクノに助けられ、一人でも食べていけるように蟲師として育てられたが実力はまだまだ。
- 主人公の姉
- 蟲が見えるということで主人公と共にいじめられていた。姉弟(姉妹)仲はよく、二人だけの秘密の場所によく行っていた。十年前に「蟲垂衣」に襲われ死亡。
- 主人公の母
- 主人公とその姉に蟲が見えていることを子供が言うことと信じていなかった。十年前に「蟲垂衣」に襲われ死亡。
- ヤクノ
- 育ての親。事件の後に一人生き残った主人公を見つけ助けた蟲師。ギンコとは既知の関係。
- ギンコ (声 - 中野裕斗)
- 原作の主人公。ヤクノに頼まれて里に来た。ヤクノの事を「あいつ」と呼ぶ。ゲームでは天降る里編で登場し終了後は「もし、興味があるなら狩房文庫をたずねてみるといい」と言って村を去るが、その後も春まがいで倒れた主人公を介抱してくれたり、通りすがりということで訪ねてくることもある。
- 狩房淡幽 (声 - 小林愛)
- 狩房家の四代目筆記者。体内に禁種の蟲を封じている。狩房文庫をある程度進めると主人公にお呼びが掛かる。
ストーリー
[編集]- 第一部 蟲師見習い
- 蟲師のヤクノから一人前の蟲師になるための道具をもらいうけた主人公は蟲師として里の村人を守るために蟲師としての修行を始める。
- 第二部 天降る里
- ある日、空から鳥が降ってくるという怪異に遭遇する。村人達も不安がっていた事から主人公は虚繭を使ってヤクノと連絡を取ることにした。ヤクノは状況から十年前に村を襲った怪異ではないかという。しかし現在地から里までは遠く、とても間に合わないだろうと、代わりに知り合いの蟲師に協力を依頼したという。数日後、尋ねてきたのは体中に蟲をまとわりつかせたギンコだった。
- 第三部 完結篇
- ギンコの助けを得て怪異「蟲垂衣」をやりすごす事に成功した主人公はまた蟲師としての修行を再開し、村人にとりついた蟲を捕え、困った村人を救っていった。そんな日、ヤクノが帰宅する。ヤクノは主人公の成長を喜び、少しの間のみ村に留まった後にまた旅立っていった。
蟲
[編集]採取が目的の100種類の蟲は省略。
- 蟲垂衣(ムシノタレギヌ)
- 十年前に里を襲った蟲。正体は四方数十キロから数百キロメートルの四角い巨大な「布」。人の目では捉えることが困難らしくギンコも探すのに手間取っていた。それには理由があり、地上の蟲ではなく天に存在する蟲だったからである。十年前に空から降ってきた際に地上にいた蟲と多くの人間の命を奪った。それは食事で、本来は増えすぎた蟲を減らすことが目的で人間はその巻き添えだった。光に弱く、それを突いたギンコは変わった場所に村人を避難させる。
朗読劇
[編集]『詠舞台 蟲師』(よみぶたい むしし)のタイトルで、2015年3月18日から29日までスパイラルホールにて公演。舞台原案はアニメでの監督を務めた長濱博史が、製作総指揮・脚本・演出は中村和明(ワムハウス)が担当。
内容
[編集]「緑の座」「雨がくる虹がたつ」「一夜橋」「野末の宴」「花惑い」「鏡が淵」の6作のうち、1公演で2作を上演する。
キャスト(朗読劇)
[編集]メイン(全作に出演)
[編集]緑の座
[編集]- 五百蔵しんら - 三瓶由布子
雨が来る虹が立つ
[編集]一夜橋
[編集]野末の宴
[編集]- 禄助 - 上村祐翔
花惑い
[編集]鏡が淵
[編集]- 真澄 - 白石晴香
原画展
[編集]『蟲師展』のタイトルで、原画展が各地で開催。カラー原稿は原画保存の観点から、アフタヌーン編集部の協力・監修のもと、精緻に再現された高精細複製画での展示となっている。宮城公演のみ「出張展」で、展示スペースの都合により抜粋展示だった。原画展のグッズはPOP UP STOREでも各地で販売された。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ↑ タイトルロゴでの表記。公式ウェブサイト、メディア記事、副次資料などでは、〜(波ダッシュ)ではなく〜(全角チルダ)を使用しての 「蟲師 〜天降る里〜」 表記もある。
- 1 2 3 4 5 a, b, c, d, e……「綿胞子」 のあきが本当の子供を授かっている、「虚繭取り」 の緒が綺のもとに戻ってきている、「籠のなか」 の鬼蠱の2人が成長している、「草を踏む音」 のイサザが原作では 「野末の宴」 で再登場するのが初出の成年姿になっている、など。f……ナレーターつながりのぬいや出演している化野・淡幽・たまなどは除外して、4話 「枕小路」 と13話 「一夜橋」 の人物は結末の都合上からか描かれていない。なお、5話 「旅をする沼」 のいおは原作で描かれている(誌面では25頁、単行本では17頁)。
- ↑ 特別編「日蝕む翳」のみ担当。
- ↑
- ↑ キービジュアル以外の美術部分はGREEN(脇威志)ではなく草薙が担当している。
- ↑ 元々役名「娘」だったが、稽古をする上で呼び名が無いと不都合になり原作者と制作側で話をしての決定。変更後の確認日時2015-03-14
出典
[編集]- ↑ “インタビュー:大友克洋監督「蟲師」”. 文化通信. 2007年3月17日. 2022年11月29日閲覧.
- ↑ “第7回マンガ部門 優秀賞”. 文化庁メディア芸術祭. 文化庁. 2024年6月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年12月6日閲覧。
- ↑ “講談社漫画賞 (過去の受賞者一覧)”. 講談社. 2013年5月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年4月21日閲覧。
- ↑ “日本のメディア芸術100選 マンガ部門”. 文化庁メディア芸術プラザ. 文化庁. 2011年8月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年6月3日閲覧。
- ↑ アフタヌーン. “アフタヌーン 2021年5月号”. アフタヌーン公式サイト. 2021年9月11日閲覧。
- ↑ 単行本版第4巻 「あとがき。」(239頁)。
- ↑ コミックナタリー編集部「アニメ「蟲師」2期の制作決定!前作スタッフ集結し4月放送」『コミックナタリー』ナターシャ、2014年1月5日。2026年8月29日閲覧。
- ↑ 「テレビアニメ『蟲師 続章』4月4日深夜より放送開始!」『アニメイトタイムズ』アニメイト、2014年4月3日。2026年8月29日閲覧。
- ↑ logc_nt「2014年秋季開始の新作アニメ一覧」『GIGAZINE』OSA、2014年9月6日。2026年8月29日閲覧。
- ↑ コミックナタリー編集部「ギンコ役・中野「蟲師は永久に不滅です!」特別編「鈴の雫」が劇場公開」『コミックナタリー』ナターシャ、2015年5月17日。2026年8月29日閲覧。
- ↑ 『漆原友紀の人気コミックを原作にしたTVアニメの劇場公開作品『蟲師 特別編 鈴の雫』テレビ初放送!』(プレスリリース)ファミリー劇場、2016年3月18日。2026年8月29日閲覧。
- ↑ 『月刊アフタヌーン』 2014年1月号、長濵博史監督・巻頭インタビュー。
- ↑ 「BSフジ放送特番 『蟲師』 ダイジェスト」。
- ↑ 「東京アニメアワード2006受賞作品」東京アニメアワードフェスティバル実行委員会。2006年8月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月8日閲覧。
- ↑ 「第10回アニメーション部門 審査委員会推薦作品」『文化庁メディア芸術祭』。2016年7月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年12月12日閲覧。
- ↑ 「日本のメディア芸術100選 アニメーション部門」『文化庁メディア芸術プラザ』文化庁。2011年8月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年6月1日閲覧。
- ↑ 「日本のメディア芸術100選 年代からみるメディア芸術」『文化庁メディア芸術プラザ』文化庁。2011年8月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年6月1日閲覧。
- ↑ logc_nt「「ニュータイプアニメアワード2015」結果発表、FateUBW・俺ガイル・デレマスの三つ巴の様相」『GIGAZINE』OSA、2015年10月10日。2026年8月29日閲覧。
- 1 2 3 4 5 6 テレビ放送対象地域の出典:
- 政府規制等と競争政策に関する研究会 (2009年10月9日). “放送分野の動向及び規制・制度(資料2)” (PDF). 通信・放送の融合の進展下における放送分野の競争政策の在り方. 公正取引委員会. p. 2. 2018年10月24日閲覧。
- “基幹放送普及計画”. 郵政省告示第六百六十号. 総務省 (1988年10月1日). 2022年5月11日閲覧。
- “地デジ放送局情報”. 一般社団法人デジタル放送推進協会. 2022年8月5日閲覧。
外部リンク
[編集]- 原作
- アニメ
- 蟲師(マーベラスによるサイトミラー)
- 蟲師空間 - ウェイバックマシン(2008年4月24日アーカイブ分)
- アニメ『蟲師』特別篇「日蝕む翳」公式サイト
- TVアニメ『蟲師 続章』公式サイト
- アニメ蟲師 (@mushishi_anime) - X(旧Twitter)
- ゲーム
- 朗読劇
- 原画展