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「その先で、また、あなたと。」なぜ、この物語の主人公は猫だったのか

こんにちは、なにぬ猫です。
いつも応援ありがとうございます。

創作大賞に応募した
「その先で、また、あなたと。」
制作裏話を数回にわたってお送りしています。


ネーム版

完成稿版

これまでのお話

1話目:「その先で、また、あなたと。」はこうして生まれました

2話目:最初はまったく違う話でした

なぜ、この物語の主人公は猫だったのか

3回目の今回は作品を読んでくださった方から時々いただく質問「どうして主人公は猫だったんですか?」へのお返事です。

作品の始まりが猫エッセイの「なにぬ猫んち。」のキャラを使う設定だったから…だけでもないんです。
前回の記事でも触れたように、最初の構想は今とはかなり違うものでした。
物語を組み立て直しながら、「この作品で本当に描きたいものは何だろう」と考え続ける中で、少しずつ今の主人公が形になっていきました。

制作の裏では、キャラクターについても何度も試行錯誤を重ねています。
表情や仕草、性格、体つきやシルエットまで。

実は、このあたりは以前公開したキャラクターメイキングの記事でも少しずつ紹介しています。

一つひとつは小さな変化ですが、その積み重ねが現在の主人公につながっています。


では、なぜ猫だったのでしょうか。

もちろん、私自身が猫を好きだからという理由もあります。
でも、それだけではありません。
この物語で描きたかったのは「言葉では伝えきれない想い」でした。

一緒に過ごした時間。
何気ない毎日。
相手を大切に思う気持ち。

これらは、必ずしも言葉で説明されるものではありません。

猫は言葉を話しません。
だからこそ、表情や行動、小さな仕草から気持ちを感じ取ろうとします。
どの瞬間にも言葉では伝わらないもどかしさを抱えながら。
触れ合う体温を通して伝わっていると信じて。
その距離感が、この作品で描きたいものと自然に重なりました。

もう一つ、この作品には、人と動物が共に過ごす時間への思いも込めています。
動物と暮らしたことのある方なら「いつまでも一緒にいたい」と思うことでしょう。
ただ、その時間には限りがあります。
だからこそ一緒にいられる日常はとても大切なものになります。
今感じている体温、鼓動が永遠であってほしいと願いつつ…。
でも、その時は来てしまうのです。
続くと思っていた明日を断ち切られてしまう。
魂は繋がったまま…。
残された痛みと後悔をどうしたらいいのだろう、その問いをいつも抱えています。

この作品はペットロスそのものを描きたかったわけではありません。

けれど、「誰かを大切に思う時間の尊さ」は作品の土台にある大きなテーマの一つです。
だから主人公はヒトではなく猫でした。
猫だから描ける空気があり、猫だから伝えられる想いがありました。

振り返ってみると「猫を主人公にした」というより「この物語には猫が一番自然だった」という表現の方が近いのかもしれません。

キャラクターを考え始めた頃には、ここまで長い道のりになるとは想像していませんでした。
それでも試行錯誤を重ねた時間は主人公に少しずつ命を吹き込んでくれたように思います。

次回は、この作品の中でわたし自身が一番描くのに苦しかったシーンについて、お話ししたいと思います。


創作の進捗やキャラ、世界観などをマガジンで随時更新。
合わせて見るとより楽しんでいただけるかと思いますのでぜひどうぞ。


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