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天国の森まどか先生へ

ADSS1ミオパチー患者家族会CTOの藤岡です。本稿は大変お世話になった主治医「森まどか先生」へ捧げます。

夏休みに妻の故郷である北海道へ帰省していたときのことでした。宿泊していたホテルのレストランで、当会代表の野口さんからのLINEを読み、こぼれた言葉は「どうして・・・」でした。私の様子が明らかにおかしくなったことに気づいた妻に、一瞬伝えるのを躊躇しましたが、黙ってるわけにもいかず、以下の文章が表示されているスマホ画面を見せました。

森まどか先生(53歳)が2024年8月12日(月)にご逝去されました

二人の口から漏れるのは「どうして」「信じられない」「なんで」ばかり。考えても答えが見つかるわけもないのに、ただただ悲しくて。悲しくて涙を流すのなんて、二度となければいいのに。

8月12日は私が最後に先生に会った日から、たった3日後でした。少なくとも私には、いつもと変わらずお元気そうに見えました。
数か月前に、指定難病受給者証取得のための診断書で、ちょっとやり取りに齟齬があり、2回ほど書き直して頂いていたので

「この前は何度も書かせてしまってすみません」
「ほんと、インセンティブ欲しいくらいよ(笑)」
「え?そういうのないんですか?(笑)」

なんて軽い憎まれ口を叩かれていたのに。このやり取りが、先生との最後の会話になるなんて。

いまから6年前ぐらいだったと思います。筋ジストロフィー協会の方からNCNP病院のことを聞き、はじめて診察を受けた時から森先生に担当していただきました。サバサバしていて、歯に衣着せぬ物言いに好感を持っていました。今後、病気と向き合うためには専門医の主治医が必要と思っていたので、恐る恐るお願いすると、別にいいわよ、みたいな感じで快諾いただきました。

まだ車椅子に乗っていなかったころ。自分の会社から遠回しに車椅子通勤を勧められ、当時としてはちょっとプライベートに踏み込まれた感じがしてイヤな気持ちになってて、先生に相談すると、「あんまり下手な抵抗するとクビ切られるわよ」と、どストレートな忠告をいただきました。

自覚症状はないものの呼吸が弱くなってきていて、そろそろ寝るときに呼吸器を着けることを考えた方がいい、と言われ、自覚症状もないし面倒臭い、と伝えると、「別に私は構わないけど死にたければどうぞ」と、おっしゃいました。

GNEミオパチーの薬ができたことを受けて、ADSS1ミオパチーの薬のことを聞いたら、「作れる可能性は高いみたいだけど、あなたには間に合わないし、デバイスの方が役に立つと思うわよ」と。

ズバッと伝えることが、先生の優しさだって、わかってましたよ。

先生ほど筋疾患患者と向き合ってきた先生はいないと思ってます。その人生のほとんどを費やし、多くの患者と向き合ってきたからこそ、その言葉には無駄がなく、説得力があり、芯を捉えていて、そして優しかったんだと思います。患者のことを考えて言葉を発しているのがいつも伝わってきました。

先生を失ってしまったことは、私にとってあまりに大きく、私たちにとって大きな大きな損失です。できることならいつまでも相談に乗ってもらいたかったし、私たちの行く末を見守っていただきたかったです。

天国に行ってまでも、見守って欲しいと願うのはわがままですよね。
私の知らないご苦労がたくさんあったのかと思います。
ゆっくり休んでくださいね。
ご冥福をお祈りいたします。

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