Googleサイトの社内ポータルをAIに直させたら、本文が1セクション消えた
6拠点・スタッフ約70名の会社を経営しています。Googleサイトで作った社内ポータルを、AIに点検・修正させた記録です。この記事で分かること:AIに触らせて本文が消えた原因と、事故を防ぐ作業ルール、ページ単位で権限を分けられない問題の考え方。
何が起きたか:Googleサイトの社内ポータルで本文が消えた
うちの社内ポータルは、Googleサイトで作っています。申請の手順や、仕事の心構えをまとめた場所です。
ページは44本ありました。長く継ぎ足してきたので、中身が古いページもあるはずでした。そこで、AIに全ページを点検させました。
点検で見つかった不備は10件でした。主なものはこうです。
本文が空で、テンプレートの文だけ残っているページが2本
別のページの文章をコピーしたまま、書き換えていないページが2本
「最後に公開を押す」というテンプレートの一文が残ったページが2本
本文に記号(アスタリスク2つ)がそのまま出ているページが1本
ここまでは順調でした。事故はこの後です。
その記号を消すよう、AIに指示しました。消えたのは記号ではなく、その下の1セクションまるごとでした。報告・連絡・相談の基本をまとめた、いちばん大事な部分です。

なぜそうなったか
原因は3つありました。
1. Googleサイトには、書き込み用のAPIが無い
プログラムから本文を書き換える公式の手段がありません。AIは、人と同じようにマウスとキーボードで操作するしかありません。
1文字だけ直すつもりでも、実際は「選択して、消して、打つ」の操作です。選択の範囲が少しずれると、消える範囲も広がります。
2. 最初の日に「AIでは操作できない」と誤って結論づけていた
実は、点検の1週間前に一度あきらめています。クリックが全部ずれて、狙ったボタンを押せなかったからです。
原因は、画面写真の幅とブラウザの実際の幅が違っていたことでした。写真の上の位置で押すと、実際の画面ではずれた場所を押します。 補正すれば操作できました。
3. 日本語の入力が、黙って消える
試しに入力すると、次のことが起きました。
半角の英数字と日本語を混ぜると、途中の文字が抜け落ちる
5行まとめて入れると、最後の1〜2行しか残らない
矢印の記号を入れると、その前の文章が消える
どれもエラーは出ません。入ったように見えて、実は消えています。
どう直したか:Googleサイトの社内ポータルをAIで触るルール
消えた本文は、変更履歴の「このページの版を復元」で完全に戻りました。 まだ公開前だったので、スタッフが見る画面は無傷でした。
そのうえで、作業ルールを1枚にまとめました。作業のたびにAIに読ませています。
既にある本文を、部分的に書き換えない。 直すなら、ページごと作り直して差し替える。または全文を渡して、人が貼る
作業の前に、画面写真とブラウザの幅を測る。 違えば補正してからクリックする
日本語は全角にそろえ、1行入れたら3秒待つ
公開ボタンは人が押す。 公開さえしなければ、本番は壊れない
戻し方を先に確かめる。 復元は「サイト全体」ではなく「このページ」の版で行う
点検で見つかった10件のうち、その場で直したのは3件です。残りは中身の文章が要るため、文面がそろい次第入れていきます。
もう1つ、権限の問題が見つかりました。
Googleサイトは、ページごとに見られる人を分けられません。 分けたいならサイトを分けるしかない、という仕様です。
うちでは、現場のスタッフ全員に会社のアカウントを配っていません。50〜70名の出し入れを管理するのは現実的ではないからです。そこで、拠点のPCに閲覧用のアカウントでログインしたままにする方式を選びました。
そうなると、拠点にいる人は誰でもポータルを見られます。 個人の実績や売上のページを同じサイトに置くわけにはいきません。役職者だけが見る別のサイトに分ける方針を決めました。分ける作業はこれからです。

学び(再現できる形で)
APIの無いツールをAIに触らせるときは、「部分修正」を禁止する。 作り直して差し替えるほうが、事故が少ない
「AIでは操作できない」と結論を出す前に、画面の幅を測る。 操作できない原因は、ツールではなく位置のずれのことがある
入力の後は、必ず読み返す。 エラーが出ない消え方をするツールがある
公開ボタンを人に残す。 下書きで壊れても、本番は無傷で済む
権限をページで分けられないツールでは、置く場所で守る。 見せたくない情報は、別のサイトに置く
社内ポータルは、作った日より、継ぎ足した後のほうが壊れています。44本で10件の不備があり、多くの根っこはテンプレートの消し忘れでした。
誰かの怠慢ではありません。テンプレートを複製してページを作る仕組みが、消し忘れを残しやすいのです。点検を定期的に回す理由はここにあります。
点検はAIに任せられます。ただ、直す作業を任せる前に、そのツールで「壊れたらどう戻すか」を先に確かめておくべきでした。
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AIに作業を任せて、手前で止めた話も書いています。
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同じくらいの規模の会社でAIを使う方へ。続きはフォローで届きます。

