宿題の山丨風まかせ文芸部
宿題の山は、紙の量だけでできるのではありません。
手をつけない時間、できないかもしれないという予感、終わった頁まで見直したくなる迷い。
そういう目に見えない重さが、積もっていく。
大人には薄い冊子でも、子どもの夜には雪山ほど高く見えることがあるのでしょう。
けれど、山を消す必要はない。
最初の一問に鉛筆を置けば、頂は動かなくても、自分の立つ場所が一段だけ上がる。
登り始めて初めて、山の高さは恐怖ではなく距離になる。
宿題とは、答えを提出するためだけでなく、自分がどこから歩き始めたかを知るための、小さな地形なのだと思います。

上記のツールを使用しました
上記企画に参加させていただきました
元画像

宿題を恐怖の象徴として閉じ込めず、まだ登っていない距離として描きました。山の高さは変わらなくても、最初の一問に触れた瞬間、子どもの立つ場所は確かに上がります。その小さな前進を、夜明け前の光と鉛筆の一点に託しております。
