第1回 超円安時代の到来―価格競争だけでは中小企業は生き残れない
「仕事はある。しかし利益が残らない。」
今、多くの中小企業経営者がこの厳しい現実に直面しています。円安により、原材料費、エネルギー費、物流費、輸入部品の価格は上昇し、人件費も上がっています。しかし、そのコスト上昇分をすべて価格へ転嫁できる企業は多くありません。
特に下請け構造の中にある中小企業では、大企業や元請け企業との関係を考え、値上げを十分に申し出ることが難しい場合があります。その結果、大企業側は一定の利益を確保しながら、中小企業がコスト上昇を吸収してしまう構造が生まれています。
このままでは、中小企業は売上があっても利益が残らない経営から抜け出せません。
これから必要なのは、単なる価格競争ではなく、付加価値で選ばれる企業へ変わることです。過去の取引や下請け依存だけではなく、自ら新しい商品・サービスを生み出し、新しい顧客を開拓する「攻めの経営」が求められます。
しかし、攻めの経営を行うためには、まず守りの経営が必要です。
守りの経営とは、現在の業務を見直し、省力化し、生産性を高め、コストを削減することです。AI、IoT、RPA、クラウドなどを活用すれば、紙の管理、二重入力、手作業の集計、属人的な業務を大きく改善できます。
そこで生まれた時間と利益を、新商品開発、新規顧客開拓、人材育成へ投資する。これが、超円安時代を生き抜く中小企業DX戦略の基本です。
DXとは、単なるIT導入ではありません。経営そのものを変革し、企業の付加価値を高めるための戦略です。
超円安時代に問われるのは、「安く作る力」だけではありません。「高く選ばれる価値」を生み出す力です。
本連載では、守りの経営から攻めの経営へ、そしてAI・IoT・データ活用による新たな成長戦略まで、中小企業が実践できるDX経営を12回にわたり解説していきます。
国内オンリーワン!AI・IoT・ロボティクス・オートメーションの総合DX系資格認定協会グループです。
➡一般社団法人AI・IoT普及推進協会ホームページはこちら
➡一般社団法人ロボティクス・オートメーション普及推進協会ホームページはこちら
