スペハリとブラスキーボード
スペースハリアーのBGMは自分が衝撃を受けたゲームミュージックの一つです。ゲームそのものにもハマり、スピード感溢れるプレイ感覚と迫力あるサウンドに魅了され、一日で数千円を溶かした記憶があります。初めてサントラを聴いた時はゲームの音源が鳴っているとは思えませんでした。(リバーブが掛かっていたりと、リスニング用に調整されていたのも大きい思います)
ライナーにあった記述を思い出しながら書いているのですが、FM3+SSG3(OPN)+サンプリングドラム3と言うスペックで、自分がOPNに抱く印象よりクールと言うか格上に感じていたと思います。ある程度知識や技術が身に付いて来た頃の耳でも印象は変わらず、特にメインテーマはメロディー、バッキング、ベースで合わせて4声は使っていそうだし、ライナーにエンディング曲ではCSMモードで和音を鳴らしたと書いてあったので、バッキングはきっと同様のテクニックで和声にしているに違いないとか色々考察していましたね。
実際は色々と解析されて正解と言える答えも出ていて、実はベースはサンプリング、メロディーとバッキングでFM3ch、と言う事で辻褄が合う訳です。でもベースはFM音源としか思えないので(DX7?)、何故FM音源をサンプリングしたのか、同種の音源で統一感を測ったのか、等々考てみるのも面白いです。
因みにCSMモードのくだりは効果音モードの勘違いではないかと思っているのですが、技術仕様に詳しくはないので断定はしません。ただゲームミュージックとしてのFM音源黎明期(と言って良いでしょう)で既にハイレベルなプログラミング技術が注ぎ込まれていた事には驚くばかりです。
CSMモードの例
CSMモードを適当に鳴らしてみました。理解が深ければ意図した音声合成が出来そうですが、仮に出来たとしても膨大なデータを打ち込むのであれば難しいですね。現状ではSSG-EGと同じくSEやノイズとして使い所があればなという感じです。 pic.twitter.com/uZbGeWOhRT
— Masaru Nakajima (@nakajima_m20633) May 17, 2025
効果音モードの例
オペレータの周波数を任意で設定し並列で鳴らして3声の和音にしています。
Malstromでの音作り
スペハリ風のFMブラスをMalstromで作ってみました。 シンセとチップチューン其の3でもMalstromを使ったFMチップチューンについて書きましたが、Reasonで愛用しているシンセの一つです。
Malstromのグレインテーブルは理屈で考えるより「motion=波形の再生スピード」「index=波形の再生位置」「shift=音質」核となるのはこの3つのパラメーターなので弄りながら感覚で使う方が理解が早いと思います。
MalstromにはFMを冠する恐らくFMシンセで作られた素材波形が幾つか収録されています。その内の一つを使ってみました。
元は音色変化を伴った電子音のループですが、motionで再生スピードを変更、0にするとフリーズします。フリーズしているのでindex(波形のスタートポイント)の変更は波形選択と同義となり、shift(フォルマント、音質)と併せて好みの波形に追い込んで行きます。shiftにはLFOでジュワーて感じの音色変化を付けています。
そこにキーボードサウンドをレイヤーした音色です。よりスペハリ風味が濃くなったと思います。似た音色はFM音源でも多用していて確かブラスキーボードと呼んでいた気がします。
と書いててスペハリ関係の動画見てたら作曲者のインタビューが有りました。
元々Malstromでの音作りという題名で書いた記事と一つにしました。自分が影響を受けている所為でもあると思うのですが、FMでブラス系の音色を作るとスペハリを想起させられる事が多くMalstromの音作りでも同様でした。上手く絡めて書ければ良かったのですが散漫な内容になっていたので関連記事を纏めてみました。
