シンセとチップチューン 其の4
2013年にDX7系6opFM音源のPX7が登場、Ordersで確認すると初めて買ったRack Extension(拡張プラグイン)でした。Malstromを愛用しつつもやはりFM音源は待望のデバイスだったのだと思います。
PX7は普通の(?)FM音源としても重宝しています。お馴染みFMエレピを使った曲です。
やはりチップチューンに帰着するのかな、とReason純正デバイスのThorをPSGにしてOPN(FM3+PSG3)を意識したものを作っていました。PX7やThorだと音質が良過ぎる感もありますね。この頃はオーディオ化してサンプラーと合わせて計6chのオーディオトラックにしていました。Thorは比較的オートメーションを駆使してチップチューンらしい使い方をしていますが、PX7はオーディオ化が前提になっています。
相変わらずオペレータ分割を使っています。PX7はオートメーション出来るパラメータが少なく音色切り替えしながらの演奏は無理なので、オペレータ分割によって出来た音色を一つずつサンプリング、ベースとドラム/パーカッションを1chで演奏させるのをサンプラーで忠実に再現しています。
その後RYM2612を導入しチップチューン制作としてはPX7と入れ替わる形になりました。(Thorはそのまま継続使用)RYM2612はメガドライブのFM音源を再現したものでCSMモードや効果音モードにも対応しています。実機を再現したとされるノイズの有無やオーディオの品質を選べたりと、ゲームミュージックファンに向けた仕様になっていると思います。
オーディオ化はせずシーケンスデータのみで作っていますが、ミキサーを駆使して音が重ならない様にしています。音色の数だけRYM2612を立ち上げているのですが、それらをミキサーでその時使っているものだけ出力される(他のチャンネルがミュートされる)様にしています。
因みに楽曲はソーサリアンを意識しています。(笑)
そして現行環境です。ダメ元で試しにRYM2612の音色パラメータを全てオートメーション化して音色切り替えをしたら出来てしまいました。幾らソフトウェア環境でも大量のデータを同じタイミングで扱うのは無理だろうと思っていたのですが、全く問題無くどれだけテンポを上げても追従してくれるのです。それが出来るならやらざるを得ないと、誰に頼まれた訳でも無いのにこの苦行(オートメーションレーンは71あります笑)とも言える制作スタイルが定まりました。同時に音が良過ぎるThorは外してRYM2612に統一する事で、制作スタイルとサウンドの両面ともチップチューンとしての完成度を上げられたかなと思います。
これでFM音源の制作環境に関しては初期から現在に至るまで網羅出来た感もあるのですが、ReasonデバイスとしてPX7とRYM2612以外にも幾つかFM音源を使用しています。これまでほぼチップチューン界隈に絡めて書いて来たので、方向性の異なる話題としてそれらFM音源の事にも触れられればと思っています。
