スーパーファミコンのサウンドエディット
YM2203、YM2608、YM2612、YM2151・・ゲームミュージックで使われた4opFM音源のチップ名ですが、YouTube内検索をかけるとYM2612が一番盛り上がっている様に見受けられ、海外からの投稿、特にソニックやロックマンシリーズのカバーが人気と言う印象です。YM2612が使われたメガドライブは日本ではスーパーファミコンに押されていましたが、海外ではヒットしたと言う背景も影響しているのではと思っています。
・・と言う書き出しで進めていたのがスーパーファミコンとメガドライブで、要はチップチューンで人気の4opFM音源は何だろう、と話題を掘って行こうとしていたのですが、スーパーファミコンを引き合いに出した事から話が広がって行く事になりました。(笑)その広がって行った話の一つがスーパーファミコンサウンドの話題なのですが、今回はその辺を纏めてみました。
スーパーファミコンのサウンドは所謂PCM音源で、FM音源やPSGと比べてリアルな音色が出せる様になりました。その分使用する容量も大きくなるのですが、どれだけ容量を使えるか(=サウンドにどれだけのリソースを割いてもらえるか)がクオリティーを左右する事にもなったのです。
音源スペックは記憶が曖昧なので詳細は割愛しますが、波形容量16KBで作業した事とMMLで演奏データを作った事は覚えています。16KBは1パックと呼ばれていて、どうしても足りなければ2パックにする事も出来なくもない、みたいな言われ方をしていたと思います。(最大4パック=64KBだったかな?)
ノイズ対策の為周辺の蛍光灯を切って深夜に作業したり(今思えば多くても数KBの波形を作るのにどれ程の意味があったか懐疑的でもありますが)、扱いの難しい専用ツール上での波形編集はとても大変でした。プレイバックには結構な時間を要するレンダリングが必要で、ループポイント処理の様なトライ&エラーの繰り返しは気の遠くなる様な作業でした。ループ処理されたサウンドはシュワシュワみたいなうねりが生じ、スーファミサウンドの特徴の一つにもなっていると思うのですが、ループポイントに不備があるとプチプチノイズが乗ってしまうので、限りなく低い音程(遅い再生速度)で再生してノイズチェックをしていました。
ピッチを上げてサンプリングして(音が短くなるので容量も小さくなる)鳴らす時に下げる事で、容量の割には量感のある音色になる様な工夫もしました。プレイバックの度にレンダリング&根気(笑)が必要な中何処までピッチを上げてサンプリングするか、使える音域や音質劣化との兼ね合いに苦心した記憶があります。結構良いアイデアだと思ったのですが、後にサンプラーの音作りとして珍しいものではないと知る事になります。(笑)
何だかんだ言っても作業自体はやり甲斐があり、16KBでどうやり繰りするか考えるのも性分に合っていました。エコーエフェクトが付いていたので、ループを組むのが難しい(と言うかその発想が無かったと思います)ドラム/パーカッション系のテールを伸ばす役割としても活用出来ました。
と書いていて思い出したのが、ゲームミュージック界隈でもよく使われたYAMAHA RXシリーズ(昔RX7を所有していました)では、スネアやタム等にもループが設定されていると思われ、こう言うのもアリなんだと、もし当時知っていれば試していたかもしれません。
当時求められていたリアルな楽器音を鳴らすのは個人の能力(と言うか16KB)では限界があると思っていたのですが、この記事を書いていて記憶が整理されて来ると少々考えが変わりました。おぼろげで自信が無かったのですが、プログラマーにとって専門ではないサウンド周りのプログラムは難しいと、開発の現場でこうした会話のやり取りをした記憶もあり、当時見聞きしていた事が腑に落ちる様な感覚がありました。残念ながら自分はその術を持ち合わせていませんでしたが、サウンドに関わる全てのプログラミングが出来ればより良い結果を出せたのではないかと思うのです。
因みにスーパーファミコンのサウンド制作は途中離脱し、最終的にどうなったのかもよく覚えていません。
そんな思い入れがあるのかないのか微妙なスーファミサウンドですが(笑・思い入れはなくても好きです)、FF4〜6は自分も凄く好きでサウンドの進化も楽しみにしていました。当時のスクウェアはゲームもサウンドもトップランナーだったと思います。
BGMも含めて最も好きなスーパーファミコンタイトルの一つ重装騎兵ヴァルケンです。仕事の休憩中に買いに行って店員のお姉さんに「ヴァルケン下さい」て言うのが恥ずかしかった記憶があります。(笑)
スーパーファミコンでは軽い音になりがちなロックテイストのBGMも格好良く音色のセンスも好きです。
スーパーファミコンの音源部を再現したプラグインなのですが、今記事を書いた後デモ版を落として少し弄っています。何か書けそうな事があればまた記事にしようと思います。
