バリスタFIREしたおっさん バークシャーはAIと住宅を買い、銀行を売っていた
先日、「バークシャーが再び株を買い始めた理由を考える」という記事を書きました。
そのとき注目したのが、Googleの親会社であるAlphabetでした。
バークシャーは2026年に入ってAlphabetを買い増していましたが、米国時間2026年8月14日に提出された6月末時点の最新13Fを見ると、その本気度がかなり見えてきました。
結論から言うと、思っていた以上にAlphabetへ大きく投資をしています。
一方で、Bank of Americaなど一部の金融株は減らしています。
今回の13Fを見る限り、
「バークシャーが株式市場全体に強気になった」
というより、
「買いたい株には大きく入れるが、魅力が薄れた株は売る」
という、かなり選別色の強い投資をしているように見えます。
今回は最新13Fから、現在のバークシャーが何を考えているのかを見ていきます。
そもそも13Fとは?
13Fとは、米国で一定規模以上の機関投資家がSECに提出する保有株式の報告書です。
バークシャー・ハサウェイのような巨大投資家が、「四半期末時点でどの米国上場株を何株持っているのか」を確認できます。
今回提出された13Fは、2026年6月30日時点の保有状況です。
SECが定める2026年4〜6月期分の提出期限は8月14日でした。
もちろん注意点もあります。
13Fを見ても、何月何日に、何ドルで、なぜ買ったのか、までは分かりません。
それでも前四半期と比較すれば、どの会社への評価を上げたのか、逆にどの会社を減らしたのかは見えてきます。

一番驚いたのはAlphabet
今回の13Fで一番目立つのは、やはりAlphabetです。
バークシャーはAlphabetの保有株数を、約1億600万株まで増やしました。
Alphabetの直近株価345.90ドル、直近1ドル=159.37円前後とした場合、バークシャーのAlphabet保有額は現在、約5.8兆円という規模になります。
前四半期から約80%増です。
Alphabetは一気にバークシャーの主要保有銘柄の一つになりました。
これは、「AIが面白そうだから少し買ってみよう」というレベルではありません。
「巨大ポートフォリオの中核に置ける銘柄として評価している」と言えます。
なぜAlphabetなのか?
もちろんバークシャーが詳しい投資理由を公表しているわけではありません。
ただAlphabetを見ると、これまでのバフェット流投資と重なる部分がかなりあります。
Google検索
YouTube
Android
Google Cloud
Gemini
大量のキャッシュフロー
昔のバフェットはIT企業への投資に慎重でした。
しかしAlphabetを単純な「IT企業」と考えると、本質を見誤るのかもしれません。
Alphabetはすでに、世界中の人が毎日のように使う巨大インフラになっています。
「検索する」「動画を見る」「メールを使う」「スマートフォンを使う」「クラウドを使う」
そしてこれからは、その上にAIが乗ってきます。
つまりAlphabetは、AIを作る会社であると同時に、AIを世界中へ配る巨大な流通網を持つ会社でもあります。
NVIDIAではなくAlphabetというのも面白い
AI関連と言えば、まずNVIDIAが思い浮かびます。
NVIDIAはAIに必要なGPUを供給する会社です。
AIブームの中心にいる企業と言ってよいでしょう。
一方Alphabetは、そのAIを使って稼ぐ側です。
私が面白いと思うのは、
バークシャーが、「AIそのもの」より、「AIを使ってキャッシュを生み出せる会社」へ大きく投資していることです。
Alphabetには、AIがなくてもすでに巨大な事業があります。
そしてその既存事業から得たキャッシュを使って、AIへ投資できます。
AIが成功すれば成長エンジンになります。
仮にAIの収益化に時間がかかっても、検索やYouTubeなど既存事業があります。
これはかなりバフェットらしい投資に見えます。
Alphabetなら何ドルでもいいわけではない
「バークシャーが約1億600万株まで買った。だからAlphabetを買えばいい」とは思いません。
以前の記事で、Alphabetの現在株価が本当に安いのか、EPSとPERを使って考えました。
その結果、
300ドル前後ならかなり面白い
330ドル前後なら十分検討
350ドル前後なら適正
400ドル前後なら慎重
という感覚です。
Alphabetは素晴らしい会社です。
しかし、良い会社と、良い投資は、同じではありません。
300ドルで買うAlphabetと、400ドルで買うAlphabetでは、期待できるリターンは全く違います。
Alphabetだけではなく、住宅株も増やしている
今回の13Fでもう一つ面白いのが、住宅関連株です。
バークシャーはLennarを買い増し、D.R. Hortonにも投資しています。

さらに13Fの対象期間後ですが、バークシャーは住宅メーカーTaylor Morrisonの買収も進めています。
つまり、Alphabetだけではなく、住宅にも資金を振り向けています。
「AIと住宅」一見すると全く違う投資です。
しかし共通しているものがあります。
それは、長期需要です。
AI需要は今後も増える可能性が高い。
そして住宅も、米国で人が生活する以上必要です。
住宅市場には現在、高い住宅価格や住宅ローン金利という逆風があります。
だからこそ株価や企業評価が抑えられている可能性があります。
バークシャーは、今日の住宅販売戸数ではなく、5年、10年先の米国住宅需要を見ていると思います。
反対にBank of Americaは売っている
買っている株ばかりではありません。
バークシャーはBank of Americaをさらに約3,000万株減らし、約4.83億株まで保有を減らしました。
さらに、
Capital One
Ally Financial
Kroger
Nucor
なども減らしています。
Constellation Brandsについては全売却しました。
今回バークシャーは、「景気・金利・消費環境の影響を受けやすい企業」の保有株を減らしたり、売却したとものと思われます。

ここが今回の13Fで一番重要なところかもしれません。
これらの会社を持ち続けるより、その資金をAlphabetなどへ振り向けた方が、今後10年間の期待リターンが高いのではないか、と考えた結果と思われます。
個人投資家が真似できること
私たち個人投資家には、バークシャーのような分析力も情報量もありません。
でも、投資姿勢は真似できると思います。
株価が上がっているから買う
SNSで話題だから買う
皆がAI株を買っているから買う
ではなく、
自分が欲しい会社が、自分が納得できる価格になったら買う
逆に条件に合わなければ現金でもいい
そして買うと決めたら、少ししっかり買う
これはバリスタFIRE後の資産運用にも合っていると思います。
私は資産を最大化することより、大きく失敗しないことの方が重要になっています。
だからバークシャーの、「現金を持ちながら待つ」という姿勢は、以前より理解できるようになりました。
バークシャーの最新13Fは、そんな当たり前のことを改めて教えてくれた気がします。
※本記事は2026年8月15日時点の公開情報を基にした個人的な考察です。13Fは2026年6月30日時点の米国上場株式等の保有状況を示すもので、実際の取得価格や現在の保有状況とは異なる可能性があります。特定銘柄の売買を推奨するものではありません。
私がバリスタFIREまで、
株式投資でどうやって資産を増やしたか
バリスタFIREを目指すには、
どのように資産を増やしていけばよいのか
再現性の高い方法をまとめてます!
バリスタFIREを目指したい人、必読です!

