エクソソームは最新のアンチエイジング技術!!全ての老化のホールマークスに効果あり!!
(アイキャッチ画像はpixabayのフリー画像からエクソソームのイメージに近いものを選択しました)
前回の記事で『医者が教える最強の不老術 細胞レベルで若返る食事と習慣のすべて』のオーディブル(書籍)を紹介しました。
その中で最新のアンチエイジング研究で注目を集めているエクソソームについて簡単に触れましたが、今回はエクソソームについて詳しく解説しましょう。
A.エクソソームとは?
エクソソームは、ほぼすべての細胞が分泌する 直径30〜150nmの超微小な細胞外小胞 です。
(nmはナノメートルで、ミリメートルの1000分の1のマイクロメートルの1000分の1です)
内部に次のような情報を伝える分子が入っています。
miRNA(マイクロRNA)
mRNA(メッセンジャーRNA)
タンパク質
脂質
DNA断片
つまり、エクソソームは、細胞が他の細胞に送る分子レベルのメッセージカプセルと言えます。
幹細胞から生み出されるエクソソームは幹細胞そのものを移植・培養するよりもリスクを抑制できます。
「幹細胞治療の10分の1のコスト」で実施できるかもしれないので将来の若返り技術の有力候補です。
老化研究で注目される理由は、老化は「細胞そのもの」だけでなく「細胞同士の情報伝達の破綻」で進行するという考え方が認められたからです。
エクソソーム解説動画
引用元:シルフラーレチャンネル公式YouTube
【最新研究】エクソソームとは何か?がん・免疫・再生医療の鍵を握る情報伝達メカニズムを解説【ExoEarth公認】
エクソソームの発見の前にもともと動物実験では若い血液の輸血で若返りするという事実が知られていました。
しかし、それは副作用や倫理的な問題あります。
そこで判明したのが、若返り効果の正体は血液中のエクソソームという事実です。
これにより、不要な血液成分を除去し、必要な情報分子のみ利用し、個別設計が可能となりました。
現在のエクソソームの研究者別ランキング世界1位は東京医科大学の落合孝広教授であり、日本での研究が進んでいます。
B.エクソソームのアンチエイジングメカニズム
a.老化シグナルを若返りシグナルに書き換える
老化細胞は有害な炎症物質を分泌します。
これをSASP(サスプ・細胞老化随伴分泌現象)と言います。
SASPの因子として炎症性サイトカイン・老化促進因子・分解酵素があります。
一方、若い細胞のエクソソームには、次の物質が含まれています。
炎症を抑制するmiRNA
DNA修復を促すタンパク質
ミトコンドリア機能を回復させる因子
悪い老化情報を良い若返り情報で上書きすることができます。
b.miRNAによる遺伝子スイッチ制御
エクソソームの中で特に重要なのが miRNA で、次の役割を果たします。
遺伝子のオン・オフを調節
タンパク質の合成量を微調整
炎症・修復・代謝を同時制御
若い細胞のエクソソームのmiRNAは老化抑制パターンを誘導します。
炎症に関係する遺伝子の働きを弱める
DNA修復や細胞の回復する遺伝子を働きやすくする
細胞が必要以上に増殖するのを抑制する
c.幹細胞治療より安全で精密
以前は、幹細胞を体に入れて若返らせるという発想が中心でした。
しかし、現在は、幹細胞が効果を出す本体は分泌するエクソソームで、幹細胞そのものは不要であると分かりました。
しかも、幹細胞と使うと、がん化リスクがありましたが、それを避けられます。
つまりエクソソームは幹細胞治療の有効成分だけを抽出した治療とも言えます。
C.老化のホールマークスとの関係
前々回の記事で老化のプロセス・メカニズムである老化のホールマークスについて記述しました。
14の個々1つ1つの老化のホールマークについて、エクソソームがどのようにして抗老化に働きかけるか、説明しましょう。
1.ゲノム不安定性
DNA修復に関係するタンパク質やmiRNAを運び、細胞がDNAを修復しやすい状態を作る
2.テロメア短縮
テロメアへのダメージ原因(炎症・酸化ストレス)を減らし、消耗スピードを遅らせる
3.エピジェネティック変化
miRNAで遺伝子のオン・オフの偏りを調整し、若い細胞に近い発現パターンへ戻す
4.タンパク質管理の破綻
タンパク質の分解・入れ替えを促し、異常タンパク質が溜まりにくくする
5.オートファジー低下
オートファジーを動かす分子情報を補い、細胞内の自食機能を再び働かせる
6.栄養センサーの異常
栄養過多シグナル(mTOR優位)を弱め、修復や省エネモードに切り替えやすくする
7.ミトコンドリア機能不全
エネルギー産生を助ける因子を供給し、ATP低下や酸化ストレスを抑える
8.細胞老化
老化を固定するシグナルを弱め、細胞が回復・再利用されやすい状態に導く
9.幹細胞枯渇
幹細胞の周囲環境を整え、分裂・分化しやすい状態を取り戻させる
10.細胞同士の連絡不良
正常な分子メッセージを再配信し、細胞同士の情報ズレを修正する
11.慢性炎症
炎症を起こす遺伝子の働きを抑え、慢性的な炎症反応が続かない状態を長く保つ方向に調整する
12.腸内細菌の乱れ
腸上皮の修復と免疫調整を助け、腸内環境が安定しやすい状態を作る
13.細胞外基質の劣化
コラーゲンの作り直しと分解のバランスを整え、組織の硬化を抑える
14.心理社会的孤立
脳や免疫に作用するエクソソームを介し、ストレス反応や炎症の悪循環を弱める
1つの老化のホールマークだけでなく、14の老化のホールマークのそれぞれに効果があるという点で、エクソソームは画期的な研究です。
D.現時点での注意点
エクソソームは現時点の研究段階では注意点が残っています。
由来細胞で作用が大きく異なる
長期安全性データ不足
老化そのものを完全に逆転はできない
市販製品には科学的裏付けが乏しいものも多い
現在の位置づけは老化の進行を遅らせ、組織機能を再調整する技術であり、不老不死ではありません。
他にもエクソソームについて警告を鳴らす動画がありましたので、リンクします。
エクソソーム警告動画
引用元:【南雲吉則】Dr.ナグモの命の食事公式YouTube
【徹底解説】本当に効く?いま話題の“エクソソーム”の知られざる真実とは(美容・美肌・若返り・アンチエイジング・がん予防・ナグモクリニック・予防医療)
以上をまとめますと……
老化とは情報の乱れであり、エクソソームは情報を修復する道具である。
この考え方こそが、エクソソームがアンチエイジングで注目される最大の理由です。
最後にエクソソームに関する文献を紹介します。
下の文献はアマゾンのキンドルアンリミテッドの会員であれば。無料で読めます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回は1月16日(金)午前10時です。
今年からは基本的に月・木で、月が祝日の場合は火・金の週2回の予定です。
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